〇〇 「ッ……」
店長 「〇〇さん?!どうしたの!」
〇〇 「あ、すみませんなんでもないですっ」
「挨拶します!」
「Find your treasure!!
안녕하세요 treasure 임니다~!」
店長 「お~みんなかっこいいですね」
「ありがとうございますㅎㅎ」
メンバーが順に挨拶していく
じふん 「リーダーのじふんです。今日はよろしくお願いします」
店長 「かっこいいね君~」
じふん 「ありがとうございますㅎㅎ」
うん、本当にかっこいいよ
しばらくして、撮影の休憩が入った
その場にいるのも気まずくてトイレに行った
〇〇 「はぁ…」
〇〇 「あぁ~かっこよくなってたな、」
コンコンッ
〇〇 「すみません使用中です…!」
〇〇 「今出ますね!」
ここのトイレは男女兼用で2つしかないから
混むのだ
私がトイレから出ると彼がいた
〇〇 「すみませっ、」
バンッ
トイレから出ようとした時、
彼が私を引っ張りトイレの中で二人きりになっ
た
彼は私に壁ドンをして深いキスを落とした
キスをする彼の目には涙が浮かんでいた
〇〇 「んッ…ちょっ、とッ、」
〇〇 「はッ…いきッできないでッす」
狭いトイレの中でリップ音が響き渡る
〇〇 「ッはぁッ…はぁ、」
じふん 「…」
〇〇 「ッ…(泣)」
〇〇 「そんな顔しないでくださいッ…(泣)」
私の中の何かの糸がぷつんと切れるように
彼にもう一度私から深いキスをした
この時間がずっと続いて欲しい
心からそう思った
じふん 「はぁッ…」
〇〇 「はッ…ごめんなさい」
じふん 「なんで敬語?ㅎ」
〇〇 「なんか慣れなくてっ、」
じふん 「会いたかった」
〇〇 「…私も、」
じふん 「なんで、」
じふん 「なんで何も言わずに行った、?」
〇〇 「…心配かけたくなくて、」
じふん 「そばに居てくれる?って聞いたのはお前じゃん」
〇〇 「ごめん…」
ひょんそく 「じふなー!!休憩終わるぞ!」
外から声がした
じふん 「…」
〇〇 「呼んでるよ、?」
じふん 「うん」
そうしてまた撮影が始まった
撮影終わり
カメラマン 「お疲れ様でした~」
店長 「今日はありがとうございました‼︎」
treasure 「ありがとうございました~」
マネージャー 「じゃあ、車移動しましょう」
じふん 「ちょっと待ってください」
〇〇 「?」
じふんさんは私を見つめて何か考えるような顔をした
じふん 「いや、何でもないです」
マネージャー 「じゃあ、」
あ、行っちゃうんだ
少し期待してしまった自分が恥ずかしい
アイドルだもん、さっきのはきっと
衝動的なものだったんだろう
翌日
今日も朝早くからカフェで働く
店員は私と店長しかいないからまわすのが大変だ
カランカランっ
珍しい、まだ朝早いのに
〇〇 「いらっしゃいま、」
入ってきたのはじふんさんとひーくん
〇〇 「え」
じふん 「おはよ朝早くから大変だな」
朝光 「〇〇久しぶりです」
〇〇 「なんで、」
じふん 「思ったよりここのカフェオレ美味しくて」
〇〇 「あぁ、もう泣かせないで」
朝光 「変わらんなㅎㅎ」
〇〇 「2人もだよ」
じふん 「今日から出勤前に寄ろうと思う」
じふん 「会社近くだし」
〇〇 「そんな、わざわざ」
朝光 「〇〇の顔見たいからなㅎ」
〇〇 「もうㅎ」
それからじふんさんは毎日きた
ひーくんがいる日もあれば
じゅんぎゅおっぱ、よしくん、ふぁにちゃん
温斗が来る日もあった
毎日出勤するのが楽しみだった
今日もいつも通り楽しみに出勤した
今日こそは連絡先、聞いてもいいかな、?
自分から離れておいて図々しいよなと思いながら
自分の気持ちには抗えなかった
〇〇 「🎶~」
じふん 「ノリノリだなㅋㅋ」
〇〇 「えっいつの間に!?」
じふん 「俺らの曲聞いてくれてるんだㅎ」
〇〇 「え?あ、まあね!!」
じふん 「ㅎㅎ」
〇〇 「あのさ!」
じふん 「?」
〇〇 「連絡先、交換しない?」
じふん 「…」
じふんさんは急に真剣な顔になった
〇〇 「ごめん、アイドルだもん無理だよね」
じふん 「うん、ごめん」
〇〇 「図々しくてごめんね、!」
じふん 「いや、俺こそごめん」
〇〇 「ううん!大丈夫!」
ああ、聞かなきゃよかった
〇〇 「じゃあ頑張ってね」
じふん 「うん、じゃあ」
〇〇 「うん!」
彼の後ろ姿を見守って、仕事に戻った
翌日
起きると、とっくに出勤時間を過ぎていた
〇〇 「最悪寝坊だ」
急いで準備をして家を出た
カフェに向かう途中、
じふんさんがカフェから出ていく姿が見えた
〇〇 「あれ、じふんさん?」
〇〇 「じふんさーん!!!」
じふんさんが振り返る
〇〇 「私寝坊しちゃって、ごめんもう時間だよね」
じふん 「そんなことだろうと思ったㅎ」
〇〇 「また明日待ってるね!」
じふん 「元気でな」
〇〇 「?」
〇〇 「うん!じふんさんも!」
明日も会うのに何言ってんだろ
そんなことを思いながらカフェに入る
〇〇 「店長ごめんなさい寝坊しました」
店長 「大丈夫だよ~」
〇〇 「すぐ着替えてきます!」
店長 「あ、これじふんくんから貰ったよ」
〇〇 「え?」
店長から貰ったのは手紙と花 だった
店長 「読んでみたら?告白かもよ~」
〇〇 「なわけ、ㅎㅎ」
とか言ってるけど本当は少し期待してる自分がいる
店長 「まぁ着替えついでに読んでみな」
〇〇 「はーい!」
更衣室でドキドキしながら手紙を開く
“〇〇へ
急な手紙で驚いたし古いと思うよな
俺も思ったよㅋㅋㅋ
でも直接言ったら耐えられない気がするから手紙で言うね
連絡先交換できなくてごめん、俺ずっと〇〇の事忘れられなかった
デビューした姿見てくれたかなとかいつも〇〇の事気にしてばっかでほんと自分でも女々しいと思うㅎ
でも、〇〇が自分がファンだったとして彼女がいたらショックって言ってたでしょ。だから
連絡先聞かれた時も本当はあげようと思った。
でもやっぱりアイドルという立場でいる以上ファンの事悲しませるべきじゃないから
だからこれからはカフェには行かないしもう〇〇と会うことは本当に無いと思う。
俺がいなくてもお前生きていけるだろㅎㅎ
大丈夫だよ〇〇なら
愛してたよ、幸せにできなくてごめん
じふんより”
ありえない数の涙が溢れてきた
元気でな、って、もう会わないから言ったの?
涙を拭っても拭っても止まらない
1年後
私は上京して花屋を開くことにした
花屋といっても、マフラー、手袋
そんな防寒グッズをメインとして売っているけどㅎ
毎年冬が来ると思い出す。
あの日、あなたがくれた
アイレンの花
花言葉は
「幸せになってください」
「私もあなたが好きでした」
「今でもあなたを愛しています」
花言葉を知った意味で選んだのなら、
いつか迎えにきてくれると信じてる
今年の冬も
東京スクランブル交差点の電光掲示板に
写された あなた達
私、答えがわかったよ。
私が貰ったのは「愛」だった
fin.
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