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「師匠、体がボロボロだ…私の部屋で手当てをしたい。来てくれないか」
「あーうん。分かったよ」
否定するのは気が引ける。何年も待ったとかだろう?なら、お前の好きにさせてやる。なんて事を考えて俺は町へと足を踏み入れた。ここの雰囲気は何となく好きだ。さっきのようなどんよりした雰囲気ではなくて、余裕があるような雰囲気だった
何故こんなにも違うのだろうか、俺は不思議だった。花が沢山植えられていてとても綺麗だった。その中には桜の木が沢山生えていた。何となくその桜は黄色に染まっているように見えた
「此処だよ。薬を持ってくる…少し休んでいてよ」
「分かった。」
壁に腰かけて座った。風通りが良くて花弁が数枚部屋の中へ入ってきた。俺はその花弁を触りながらゆったりとしていた
「師匠、これ塗り薬」
そっと小さな坪を俺に見せてきた。
「師匠が昔、私にくれたモノと同じモノを意識して作ったんだ…」
「……これお前が作ったのか」
素直に驚いているとまた子犬のような目をした。こいつを褒めるとろくなことがないと思い、俺は褒めるのは辞めた。塗り薬を傷口に塗るとすぐ回復した。これは凄い、こんなものを作れるなんて凄い輩に違いない。俺は酷く感動した
きゅるきゅるな目でこっちを見ている輩に俺は少し問いかけをした
「少し記憶が欠けていて自分の事や、君の事が思い出せない。昔話をしてくれるか?」
断れる事を前提に話を進めたが、裏腹に断りはせずこいつはそっと口を開いた