テラーノベル
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「……へ?」
モニターを見たゼロも、状況を理解したらしい。噴き出した。
「あははっ!そうか攻撃手段がないんだ!可哀想~!!」
「そう、しかも防御力も紙だろ?ああするしかないよな~!」
「目立たないようにって…ショッキングピンクなのに!?」
「可愛い~!」
皆、爆笑だ。
それからピンクスライムは、マスタールームのアイドルになった。
もちろん、そんなバカ話の合間にも戦闘は進んでいる。
一番攻撃的なのは、青スライムだ。
トゲトゲの体で、ガツンガツンぶつかっている。
「いてっ!くっ…いってぇ!!なんでお前、オレばっか狙ってんだよ~!!」
弟戦士…なんでそんなに緊張感がないんだ。それなりに血塗れなのに。…て言うか、そろそろ回復しないとマズイんじゃないか?
「グリード!回復頼む!」
「うるせぇ、今忙しい」
「いやいや、死ぬから!!」
いつも通りのやり取りの後、面倒臭そうに回復魔法をかける魔術師。回復するとは言え、あのトゲトゲでくらうダメージは大きいだろうに、弟戦士はまだまだ元気だ。
あの打たれ強さは評価したい。
そして、盗賊くんも相当苦戦している。
黄色スライムの雷撃を躱しているのはさすがだが、なんせ相手は盾。ナイフごときでは刃がたたない。
カツッ、カツッ、と軽い音を立てて、ナイフは尽く地に落ちる。
「そいつはナイフじゃムリだ!俺がやる」
「グリード…!」
嬉しそうに振り返る盗賊くん。
「その代わり、アイツを頼む」
指差す先には、黒いボディの不思議スライム。盗賊くんは絶望の表情を見せた。
「大丈夫だって!お前元々、魔法使えねぇだろ?」
「魔封だけって限らないし…」
ご名答。
俺達ですら、次に何が起るかはわからない。
ただ、魔族魔術師の魔法を封じられるとダメージがデカ過ぎる。盗賊くんも観念したらしい。
「ま、やりますけどね…」
と、小さく呟きながら、不思議スライムに向かって走り出した。 投げナイフを放ちながら、どんどん距離を詰めていく。
不思議スライムは、ぴょんぴょん跳ねてはナイフを躱し、一際高く飛び跳ねると、くるんっと一回転。
真っ黒い体から、真っ黒い煙が噴き出した。もうもうと立ち込める煙は、瞬く間に部屋中を覆う。
「なっ…なんだ!?煙幕か!?」
「ええ!?何にも見えない!」
慌てふためいた声だけは聞こえるものの、モニターも真っ黒で何も見えない。
ホント厄介なスキルだな…。
右左一奥
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コメント
1件
わあ、今回も楽しかったです!ピンクスライムがまさかショッキングピンクで「目立たないように」って…もうそのギャップに笑いました。でもって青スライムにトゲトゲで突かれて「いてっ!!」って叫ぶ弟戦士のヘタレ具合と、それを流れで回復するグリードの塩対応が絶妙でしたね。最後の煙幕で視界ゼロになる終わり方、続きが気になりすぎます!次回も楽しみにしてますね🌷