⚠️まずこの小説を読んでる方々へ、この作品はベノム3の裏ルルがどうなったのだろうと気になり制作したものです。ネタバレは気が引けますのでベノム3を買って読むことをおすすめします。
あとはベノム3の憶測で考えられた裏ルルの心情等を書き起こしたものです。それらが大丈夫な方はどうぞ続きをお読みくださいませ。
「ル!ルル!」
誰かに呼ばれはっとした。私は確か表ルルと入れ替わっていて屋上から飛び降りてしまったんだ。そう思い出し自分の体を見渡す。
「何やってんのルル〜!」
「え?あー、サナちゃん。ごめんボーッとしてた」
サナがいるということはあの最悪なグループだろう。おそらく私は自分のいた世界に戻っていた。
また、この地獄で生きていくのか……
なんて思ったがそれを表情にしては何か言われるのだろうと学校が終わるまで取り繕った。
きっと向こうでも昼休みに飛び降りたのだからこっちも昼休みで話の途中だったのだろう。意識が遠のいていたのもこっちに戻ってくるという暗示的なものだったのかもしれない。
家に帰って部屋に戻る。別に何の変哲もない。何か変わっているのではないかとスマホを確認するもサナ達の連絡はいつも通り大量のもので何も変わってなかった。
あ……!表ルルとの会話は?
表ルルとは連絡していた、そう思いルルを探す。だがどこにもそんなものは見つからず夢のような話になっていた。
屋上から飛び降りてしまったんだから無事か知りたい、もしかしてあっちでは死んでしまって表ルルは戻れず私だけ戻ってしまったのでは?なんて考えも出てくる。
だとしたらとんでもない事をしてしまったと反省をしていた。それにあっちでもリスカをしかけたことへの罪悪感。表ルルには助かって欲しい。ただでさえすごい症候群を患っているのだから。
なんて考えてもなんの意味もない、とにかく現状を整理して見よう。そんな考えも思い浮かぶほど今では戻ってきたことですら現実か不安になった。
「リスカの跡、少し薄くなったのもある」
入れ替わっていた長いようで短い間は表ルルは手首にここまで手をかけていないということは表ルルと本当に入れ替わっていたことが分かる。
またサナ達といなければいけない、それがとても嫌に思える。向こうの世界でのタロット占いのその『安定』という言葉、それは肉体の問題なのかもしれない、現に表ルルは元に戻って安定しているではないか、中身の私『裏ルル』の安定ではなかったのだろう。
「私らしくなかったな…ほんと」
リスカ以上のことを、私の身体ではないのにやってしまった。
でも戻れたわけだし?いや、でも表ルルは戻れたの?
不安を煽る考えが頭を過ぎった。大丈夫だきっと戻り相沢さんと仲良くよろしくやっているだろう。
憂鬱な頭でカーテンを開ける。夕焼けを眺めていると明日が近づいてると実感する、確か課題を出されていたはず、思い出すと疲れが出たのかため息が「はあ」と出た、そんな後にシャーペンを握り課題に取り組んだ。
○
そうやって課題をしているとスマホから音が鳴った。
サナ達だ。相変わらず一人が話せば周りがついてくる。流れの速さにはいつになっても慣れない、慣れる自分がいるとすれば本当にとち狂った時だろう。
とにかく合間を狙って課題をしているということを打って返事をしよう思うもそんなことする意味もないとこの前理解したのだった。
表ルルが頑なに私に教えたくなかったこと、それは
「アンタ等は私の悪口言ってんでしょ」
心配しているのも悲しげなフリした仮面を被っただけ、嘘の心配で心の中では嘲笑っている、気持ち悪い。
そういえば表ルルはこっちの世界でも相沢さん達と小さな関係を築いたらしい、案の定あいつ等のことで保健室に行ったら相沢さんがおり、その隣にいた田中さんが表ルルに怒ったらしい。
だが私も除け者にされていたからいつでも保健室に来るといいと言われたと表ルルからは伝えられていた。その言葉に甘えて明日は保健室に行こうかと悩んだ。
あ…….それより返事しなきゃ私の名前出されてるし
面倒だなとか思っても『返事なくない?』『起きてる?』とかいろんなことを聞かれている。
「『大丈夫起きてるよ、課題やってた』っと」
『え?課題出されてたっけ?』
『出されてたじゃんw』
『えー!明日プリントとか写させてルル!』
そんな返信を目にして疑う。悪口を言ってるくらいだからただ利用されてるだけなのではないかなど、色々なことに疑いを向けるがこれで仲間はずれにされていじめられるのはいやだ。
ならいっそこのままで……
いや、自殺をしようとしたくらいだ。それくらい追い詰められていたのだから、せめて抜け出したい、ああどうすればいいのだろう。
コメント
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多分気になる人もいると思うのでネタバレ……このコメを開いたらネタバレあるので注意ですよ……??