テラーノベル
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どちらの手を出すのか。というのは利き手の話が私にあるからなのか、気になることで。実はさっき、待っている彼らの事をみていたのだけれど、どっちの手でカバンを持っているだとか、ドアを開けるときはどっちの手から行くのか。とかそういうのを見てしまう。
子供のころからの癖みたいなもので、そっちに目が行く。
ともあれ、3名ともまあ決まっているといえば決まっていて、右利きで。そこには何のことも感じなかったのだけれど、私は意識してしまい、右手を使ってドアを開けることにした。
「…なかなかいい場所でしょ?あんまり使ってないらしいんだけど」
佐藤さんが私に話しかけて来た。なるほど、確かに良い場所というか、使われてない感じがある体育館。まあそれもそうなのかもしれない。地域でなにかやってなければこんな感じなんだろうとは思ったけど。
「…バスケチームとかないんですかね。子供たちの。私の地元にはあったんですけど」
「何年か前にはあったらしいんだけど、教えられる人がいないとか、なんとかって理由でやらなくなったみたいだよ」
私が聞くと佐藤さんは答えてくれた。
「なるほど」
と会話らしい会話はそれだけで、私と詩歩は女子更衣室に行き、着替えることに。その時、詩歩に少し聞いてみることにした。
「…バイト先の人がいるってさっき言ってたけど、何があったの?」
「別に…なにもないけど?」
これは何かあっただろう、という人の反応そのもの。これ以上いくか、いかないか。どうしようか考えていたら詩歩の方から話しかけて来た。
「それよりどう?佐藤さんと佐々木さん。第一印象は」
合コンかなにかですか。という質問ではある。第一印象ってそんなこと聞かれてもそんなの分かるわけない。…とりあえず普通の右利きの人である。というのが第一印象で、佐藤さんに関しては私の質問に答えてくれた。それだけでしかないのだけれど。
「優しそうな人たち…くらいじゃない?」
井上さんは短髪、佐藤さんは眼鏡、佐々木さんは…右利き。くらいにしか印象はない。けれど、この優しそうというのは非常に便利な言葉で、誰も何も思わないけど、私として思うこととしては当たり障りないような感じの言葉。
更衣室で着替えをしていると、1人の女の人が入ってきた。
「あっ、キミたちだね?本村の言っていた新しい人たちって言うのは」
やってきたのはいかにも〝おねぇさん〟という表現が適切な人物。ショートカットに、女性としては高めの身長。スポーツがいかにも出来そうです。みたいな人。
「あっ…そうです。えっと…」
距離的には話しかけられたのは私だろう。とは思うのだけれど、あまりにも唐突だったため、言葉が出てこない。
「私の名前は、坂本真由美。3年だよ」
「あ、藤咲理緒っていいます、よろしくお願いします」
と向こうから自己紹介してくれた。気さくな人みたいな感じがする。
「いやー良かったよ、なにせ女が私だけだったからさ。これでようやく話し相手ができた」
「…そうなんですか?」
坂本さんはバッグをロッカーに入れながら話を続けた。
「…まあ正確に言えば所属しているのはもっといるんだけどね。女の人は。こうやって参加してくれる人がいないってだけで」
それを聞いて私は詩歩の方を見た。…そうなる未来が待っているのかもしれないけれど、彼女はどうなのだろうか。
「それで?なんでまたこのサークルに?…時間が出来たから?それとも」
坂本さんは詩歩の方を見た。
「…男でも見つけに来た?」
「そ、そんなこと」
詩歩は言われた通りのことをそのまま言い当てられたせいなのか、すこし言葉が動く。それを眺めていた私は「なんか、こういうの久しぶりかも」と思ってしまった。
コメント
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うわっ、第8話読み終わったよ〜!✨ 理緒ちゃんの「利き手を気にする癖」、めっちゃ個性的で印象に残った!あと坂本さん登場で女の子増えたの嬉しいし、詩歩ちゃんの目的バレた時の焦り方がエモすぎたw これからこの4人でどうなっていくのか気になる〜!💕 続き楽しみにしてるね!😊
#四角関係
柿の木七味
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