#2
_/ 智之 side
時は3年前
俺は13歳の頃、好きな先生がいた。その先生は頑張った分だけ沢山褒めてくれる人だった。見た目も性格もノリもいい上に、担当教科が美術で授業も楽しい。そんな感じの先生だったから、全学年の生徒に人気があった。
別に先生にリアコしてる訳でもないけど、他の生徒と楽しそうに話している所を見るとムシャクシャした。
まぁでも、数ある生徒の中で目立たない俺は眼中に無いんだろうなと薄々わかっていたので、無理に関わろうとは思わなかった。
「〜♪」
ある日の美術の授業中
『………おっ!バランス良い感じだし綺麗じゃん!』
「あ、ありがとうございます、!」
『作品は学年1キレイだね👍🏻』
急に話しかけられて少し戸惑ったが、
授業中に見回っていた先生が俺の所に来てくれたという事実だけで1日ずーっと満たされた気分だった。
美術は苦手科目の1つだけど、先生がいるから頑張れた反面もある。
事の発端はアレから2ヶ月後
授業を終えて部活動に励むといういつも通りのスケジュール。
ただ野球部に所属している為、先生の事を気にしている暇など無い。
地獄はこれからだった。
部活動も終盤に近づき、ボール拾いなどの片付けをしているときだ。大半のボールは簡単に見つける事が出来たものの最後の1つだけは、見つける事が出来なかったため、先にミーティングを終わらせてから探すことにした。
「ありがとうございました。」
ミーティングを終え、ボール探しを始めた時に体育館倉庫の電気がついていることに気付いた。
「電気消し忘れてたっけな、」
「まぁ別にバレないか」とも思ったが監督に怒られるのは嫌いな為、電気を消しに行こうとした。
体育館倉庫の前につくと3.4枚重なっているマットの上に座り泣いている先生がいた。
「……ぇ、先生?どうしたんっ、ですか、」
正直すごい戸惑った。
関わりの少ない先生が泣いているのだから。鉢合わせてしまったからには無視する訳にもいかないだろう。
「だ、大丈夫ですか…」
「何があったんですか…っ、」
そうやって声をかけている内に先生は、先程あったことを最後まで話してくれた。
学年主任から怒られてばかりだから挫けてしまったとか何とか。
生徒たちには明るい面を見せているものの「自分は全然ダメ」とメンタルは削られていたのだろう。
[ぅっ、ごめんね。泣いてる所も見られるなんて先生失格だよね、]
そうやって無理に笑いながら自虐をしている姿は見苦しかった。
今すぐにこの場から離れたかった。というか、今ここで離れれば良かった。
先生が[落ち着くまで一緒にいて欲しい]と言うので、沈黙が続く中俺は先生が落ち着くのを待っていた。
そんな中、先生の方をふと見ると先生は俺の方をじっと見つめていた。
「うぁっ、!」
先生の方を向いた瞬間に押し倒された。こういう状況に直撃した事もなかったため理解し難かった。先生、体調でも悪いのかな
「大丈夫ですか、?体調でも悪いんですか。」
「……せんせっ、ん”ッ…?!」
先生の様子を伺っているうちに先生の方から口付けをされた。嫌だった。
[はぁ、ごめん。ごめんなさい。]
[今からする事許してね…]
「ぇ、やめてください!せんせっ、嫌!辞めて!」
[今からする事]の意味はイマイチ分からなかったが無理矢理服を脱がされた所で何をやるかの想像がついた。
きっと保健体育の生命の授業の一部だろう。
そこからは最悪だった。
今でも丁寧に説明できないくらい。
上に乗られたり、シャブられたり、身体を舐められたりした。
最初は抵抗していたけど、次第に抵抗する気力も無くなり、最後は時間が経つのをただ待っているだけの状態になっていた。
地獄が終わったら、ほって置かれた。
いわゆるヤリ捨てだ。
時間的にも親が心配したのか、他の先生方や友達達が俺を探していた。
「……なさい、や………さぃ、ぃや………」
「おね、がぃ………します、やめて……」
次の日の朝
友達の蒼真と和樹が見つめてくれた。
後日聞いた所によると、横たわって裸の上に部ティーを被せてあるだけの姿で震えながらブツブツと何かを言っている姿は何かに取り憑かれたような感じだったらしい。
その出来事があってから学校へはあまり行けなくなってしまった。
そんな俺の所に毎日お見舞いに来てくれたのは蒼真と和樹の2人だった。
これが俺が女の人と関われなくなった出来事だ
智之の過去どうだった?
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