あーーー、退屈だぁぁ。早く朝礼会終わらないかなぁ。後どれくらいかな…なるほどなるほどぉ、8時半…まだあるな、だいぶ
時間よ過ぎれ~
「26番、望月千夏(もちづき ちなつ)」
[はぁい]
先生って点呼テキト-じゃない?
あぁ、海行きたい。今2月だけど。
そらキレートレモン
あ”あ”ぁ”…受け止めないと。
事実から目を背けてはいけません。
しっかり1時間目が「数学」だと言うことを…。
でも嫌なものはイヤー!
あぁ、疲れたぁ。今日月曜だぞ?
「な-ぁっちゃん!」
[うわっ]
「うわって何よぉ」
[ビックリしたぁ]
「ビックリしたじゃないでしょ?
私たちクラス違くてあんまし会えんからせめて放課後は居ようて言ったやん」
[ま、まぁ、クラス私鈴組でナツちゃん蝶組だもんね…]
「てか今思うとさぁ、なんでうちの中学保育幼稚園みてぇなクラス名なんだろな」
[だよねぇ、ふつーにAとかBとか、1組2組でもいーのにな]
「ねぇー」[ねぇー]
「おっ、合ったね」
[シンクロしたん久しぶりじゃない?]
「確かにな-」
「あ、春の分岐点だ。またね~!
学校でね~!」
[またね~!]
春の分岐点というのは、私たちの通学路の合流地点だ。なぜ春の分岐点なのかというと、Yの形の道で、左は梅が道の両端にズラっと並んでいて、『梅ロード』となっており、右も同様に桜が植えられており、『桜ロード』と名付けられている(私達がそう呼んでいる)
ナツちゃんは左の梅ロードで、私は桜ロードなので、ここからは私1人で下校だ。
もちろんナツちゃんと一緒に帰るのも楽しいけど、私は1人も気楽で好き。探検したり、近道を見付けたりも楽しいっ!ナツちゃんは寂しいみたいだけど。
さて今日はどんな寄り道をしようかな?
う~ん、やばいな
もう、夕方だなぁ。
いや、これはいわゆる『黄昏時』という奴か?
だとしたらちょい怖いな
……ん?
この細道、今まで見向きもしてなかったけど、なんか見つけた
たぶん、いつもより周りを見てたからかな?
んー、どうしよう。
薄暗い、だが、まだ夜ではないし、入るか?
いやぁ、でも。
んぅ、でもでも!こんな細道、もう次見つからないかもだし!
でも薄暗いから心配だし…
うん!覚悟は決まった!
入ろう❗
もう黄昏も終わりソーだがな!
よし…
狭いな。んぅ、ちょい汚いな
あ、開けた。
2、3人ぐらいは横になって通れそうかな
なんかいかにも良い感じの薄暗さだな
あれ?奥になんかあるな。なんだろう。
でも、なぜか既視感が…
あ、
『神社』だ
なんでこんなとこに?
既視感の正体はそれか。私の家神社だし
ちょっと怖いけど、参拝してこうかな?
<コツ…>
しっかりした石畳だな。石畳で名前合ってるか知らんけど
てかなんの神様祀っとるんだろ
着いたな、うん
鳥居デッケェ!
境内は…本殿まで石畳が伸びとって…石畳のはじめと終わりの端に小さめの灯籠?がある、しかも左にすごいでっかい桜の木がある。
しめ縄が巻いてあるから御神木か?
えぇと、なんだっけ?とりあえず礼でいっか
神様失礼します!
涼し~。桜はっと、鳥居の方、つまり入り口から見て木の左側に、いかにもご立派な石階段が続いてる。こっち側は山だから、山に続いてる階段かな?とりあえずさんp…
<コツ…
…え?
ちょっと待って待ってだれ?
石階段から聞こえたよね?今の
「好奇有りし人の子よ。この神社に何用か」
[え…あ、えぇっと]
えぇ?ちょっと古風な喋り方?でもなんか違くない?
……でも、綺麗。つやつやの白い髪が膝ぐらいまであるなぁ、綺麗に伸ばしたもんだ。赤い目も、宝石みたい。薄紫の着物もキレイ…
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