「…昨日、雲雀とシたばっかだっけ。案外、楽に入っちゃうかもね。ごめんね、奏斗。俺、ローションとか持ってないから、ちょっとだけ我慢して」
「は…うそ、や、やだっ、いや、だぁっ」
奏斗の膝を抱えて、目の前にきた綺麗な尻の穴に舌をねじ込む。そこまで垂れてきた奏斗の先走りが苦い。奏斗は体を起こして、俺を引き剥がそうとしてきたが、震える細い手に負けるほど、俺は非力じゃなかった。奏斗の拒絶の声を全部無視して、舐め続ける。いいでしょ、だって、奏斗だって俺のこと無視し続けてきたんだから。溢れる唾液をいっぱいにして、奏斗の先走りと一緒に舌に絡めて、奏斗のなかを濡らしていく。押し込んでも押し込んでも、そこから液が漏れるようになったところで、顔を離す。やっとの思いで起き上がったのだろう奏斗の左肩を右手で押すと、またすぐに倒れこんだ。
「奏斗、指、入れるね」
「いや、うそっ、やだぁっ、あっ」
左手の人差し指をうずめると、なかから何かわからない液体が漏れだす。俺の唾液か、それとも雲雀の出したものか。あまりにも簡単に入ったものだから、薬指も入れてみると、ちょうどいいくらいだった。
「やっぱりすぐ広がりそう、気持ちいい?」
「や、よくなぁっ、せらっ、は、なんでぇっ、こんな、ぁあっ、!!!」
「なんで?だって俺、奏斗のこと好きだから」
あ、言っちゃった。…でも、まあ、いいか。
「…っそ、うそっ、しらなぁ、いっ、ぁ、」
「嘘?嘘つきは奏斗じゃない?」
三本目の指を差し入れる。入った。こんな、簡単に。
「ぁああっ、や、いわれて、なっ、も、やだぁっ、しらなぃいっ、」
「うん、言ってない。だって奏斗、言われたくなさそうだったもん。俺が奏斗のこと好きだって、確証を持ちたくなかったんでしょ?」
「う、あぁ、ぁあぁぁっ」
「あ、ここが奏斗の気持ちいいところ…?いっぱい触ってあげるね。俺は奏斗のこと大好きだから。奏斗だって、気づいてたんでしょ?俺がさ、何にも思ってない相手のしょうもない悩み聞いて、慰めて、そんなことするお人よしだと思ってたの?そんなわけないじゃん。好きじゃないとここまでしないよ。頭の回転が速い奏斗なら、そのくらい気づいてたでしょ?」
「やぁあっ、そこ、もっ、むりぃいっ、あ、う、ぁああっ」
「…もうだいぶほぐれたね。奏斗挿れるね?」
「やだぁっ、い、やだっ、あ、あ、うぁああっ」
指を引き抜いて、素早く自分の前を寛げて取り出すと、迷わずに奏斗のなかに突き入れた。気持ちいい。何度も妄想した、愛しい人の本物のなかの感触をもっと味わいたくて、休むことなく突き動かす。さっき見つけた奏斗のいいところに当てると、ぎゅうぎゅう締まって、愛されてるみたいで、心地よくてたくさん突いた。
「奏斗、奏斗、奏斗、俺…気持ちいいよ?俺、すっごく気持ちいい。奏斗も、もっと気持ちよくなって?」
左手で、奏斗のを握って上下に扱いた。俺の手の中で、びくびくしていて、それと呼応するように、なかも震えて、たまらない。
「奏斗、大好きっ、ねぇ、気持ちいい?奏斗も気持ちいい?」
「やぁっ、だ、よく、ないっ、やだ、ひばぁ、っ、ひ、ぁうっ」
腰を突き上げて、もうだめだと言うように前が脈打って、後ろが締まった。なのに、気持ちよくない、なんて言って、関係ない男の名を呼ぶものだから、思わず左手に力を込めて根元を握りこんだ。律動は止めない。
「あ、っ、な、で、ぅあ、やだっ、」
「ねぇ、奏斗。奏斗の口は、嘘ばっか吐くんだね。気持ちいいときは気持ちいいって言いなよ。俺に気持ちよくされたいんだったら、俺の名前を呼びなよ。最後まで、気持ちよくなりたいんなら、そう言って。そうしたら、奏斗は楽になれるんだから」
「うぅ、あ、はなしてぇえっ、い、はぁあっ、あ、ぁあっ」
奏斗の頬を伝う涙は、生理的なものだろうか、感情的なものだろうか。いや、きっとどちらもか。きっと今、奏斗の頭のなかはぐちゃぐちゃなんだろうなあ。かわいそうな奏斗。でも、今まで悪かったのは奏斗だから、奏斗がちゃんとするまで、やめてあげない。
「奏斗、俺の言ったこと聞いてた?ねぇ、素直になってよ。奏斗、気持ちいい?」
「は、ぁあっ、ぅ、あ、ぃ、ぁあっ…き、もち、ぃいっ」
消え入りそうな声で、でも、確かに言った。そんな声さえも聞き洩らさない。
「うん、そうだよね。じゃあ、奏斗は、もっと、今よりもっと気持ちよくなりたい?」
「んぅっ、あ、ぅ、い、よく、なりたぁっ、きもち、く、なりたいっ」
「そう、そっか。ねぇ、誰に?誰に気持ちよくされたい?」
「せ、あ、ぁあ、せらっ、に、された…いッ」
「うん、うん。じゃあ、もう、雲雀はいらないよね?奏斗は、俺に気持ちよくされたいんだから。ちゃんと奏斗から伝えて?せらのことが好きだから、もうひばはどうでもいいって」
開いている手で、床に転がっていた奏斗のスマホを拾って操作する。パスコードは雲雀の誕生日だ。ああ、これも変えさせなきゃ。でも、それは後。電話帳の、お気に入りに登録された番号にかけて、奏斗の口元に向けた。面白いことに、ワンコールで繋がって、そこから声が聞こえてきた。
『もしもし、奏斗…?お前からなんてめずらしーやん、なんかあった?』
「はっ…ひ、ば、っ」
途端に声を抑え始めた。かわいい、奏斗、俺以外に喘ぎ声聞かれたくないんだ。
ああ、奏斗がはやく言わないから、雲雀が変に思ってるよ。そんな奏斗を催促するように、スマホを口元から乳首に移動させて、ぐにぐにと押し当てた。
「っぁ、あ…っ、ぅうっ」
『奏斗?!おい、今どこにいんだ?!』
冷たいスマホにびっくりしたのか、気持ち良かったのか、あられもない声をあげて、それは雲雀に届いてしまった。心配する雲雀に何を思ったのか、奏斗はやっと意味のある言葉を発した。
「ひ、ば…ごめっ、も、いいからぁ、ごめ、ごめんっ、あ、はぁっ、ぼく、だめっ、ひば、のこと、う、あっ、ごめぇっ、きもちぃ、あ、ひば、ぁごめんなさっ、だ、いすき、もう、ばいばいっ」
『かなっ』
雲雀の声が聞こえなくなる。するとすぐにうっとおしい着信音が鳴ったものだから、電源を切ってどこかに放った。
やっと許された行為に感じて、欲望のまま貪る、腰を打ちつけては精子を出して。俺の、大切な恋人を。ねぇ、幸せだね、奏斗、そう思うよね。奏斗、奏斗、奏斗、奏斗。幸せに浸った俺が、とっくに声もあげなくなった目の前の奏斗に気づくことは永遠とこの先なかった。
コメント
2件
オタクさんってもしかしてNTR好き…🫢❓ srからhbへの嫉妬心みたいなものが最高に解釈一致でした…! さすがの奏斗もフィジカルモンスターには勝てませんよね……srfが普段優しいからこそ、後半のだんだん狂っていく様子めちゃめちゃ怖くて大好き🥲