相即不離

『おかえり』

久しぶりに見た妹は

とっても大きくなっていました

小さくて柔らかかった手は、

すらりと細く伸びて、

見れば、なんでもわかった瞳は

今じゃ私には理解できなくて

─妹のことが

あまり好きじゃなかった

妹ってだけで

親からの愛が多かったから

私が、辛くて大変な時も、

隣で呑気な顔して眠っていたから

失敗しても、

誰からも咎められないから

へらへらしてるけど、

相手の気持ちをちゃんと考えるような妹が

嫌だけど、でも、それでも、

どうしようもなく、愛おしかったから

「…ただいま」