この作品はいかがでしたか?
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「ーーーま」
「おーーくーーま」
「お客様!!起きてください!」
赤「っんぇ…?」
「終点です。降りてください」
赤「え、えっ!?すみません!」
どうやらあの後2人で寝てしまったようで、車掌さんに起こされてしまった。
大慌てで規則的な寝息を立てているないくんを叩き起こす。
赤「ねぇ!起きて!!ないくん!」
桃「んにゃ…もぉむりぃ…zzZ」
赤「起きろってばぁ!!」
赤「もぉーーー!!」
なかなか起きないないくんにしびれを切らし、膝の裏に手を入れ横向きに抱き上げた。
「お客様、…大丈夫ですか?」
赤「あ、大丈夫ですっ!ご迷惑おかけしましたぁっ! 」
軽く会釈し、ないくんを抱き上げたまま駅に降りた。
赤「ねーぇ!いつまで寝てんの!?」
赤「起きろアホっ!!」
俺が何度も呼びかけても頬をつねっても全く起きない。
赤「… はぁ…」
え、どうやったら起きんだよこいつ。
赤「…ん?……」
あれ…なにか、いってる?
桃「……ぃ…」
桃「ご…な……ぃ」
赤「!!」
多分、「ごめんなさい」?悪夢でも見てるのか?
桃「ぃき…て、ごめ…さ…ポロ」
閉じられた瞳から涙が溢れる。こんな彼を見たくなくて、起こすために体を揺する。
赤「ないくん!!起きて!」
桃「…っあ……ぇ」
桃「ゆ、め…?」
赤「凄いうなされてたけど…大丈夫?」
桃「…りぅら…?」
赤「なに?…うわっ!?」
起きたと思ったら俺の名前を呟き、抱きついてきた。
赤「え、ちょ、ないくん?」
桃「ひぐっ…グスッ…うぁ…ポロポロ」
泣き出してしまった。
赤「…怖い夢、みた?」
桃「…んん…ポロポロ」(頷)
赤「そっか」
生憎俺はこういう時どうすればいいのか分からない。近所にも学校にも友達なんていなかったから。
ただこれ以上涙を流す彼を見たくなくて、そっと抱きしめて頭を撫でた。
赤「大丈夫、今は怖い人いない。…俺がついてるよ」
桃「っ……ポロポロ」
彼の涙が止まるように、あわよくば彼が笑っていられるように。
俺だって頼ってばかりじゃない。苦しんで苦しんで、自殺という選択をしようとした彼が、少しでも笑えるといいな。
赤「…やば、またないくん寝ちゃった」
コメント
26件
桃さん慰めてる赤さん尊、、🥹🫵🏻💞 てかやっと桃さん泣いたか、、もっと泣かせてくれ、( ◜𖥦◝ )()
泣き顔大好きらぶちゅっちゅ💕(((殴 赤ちゃんに桃ちゃんを膝枕をしてほしいです🥹🥹
桃くんが泣いてるのかわi(( すごく赤桃みたいで良き👍🏻