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「うわぁ、ここがリッテル草原かぁ。でも〈草精霊〉が少ないように見えるねぇ。」
そういったのは、精霊の一族の末裔、セサだ。
そう、今俺たちは、隣町の郊外にある、草原に来ている。
そして、このセサは精霊の一族であるだけに、宙に浮いたり、
ついこの間わかった能力なのだが、対象の人に触れることで、普通の人には見えないはずの〈精霊〉を、
触れた相手に可視化することができるという能力を持つ。
「わぁ、ほんとに少ない。」
今、セサが精霊を可視化させている相手、フォティは、俺と同い年の女の子だ。
「少ないと言うより、草精霊、いなくない?何かあったのかな?」
リイナも精霊をセサに可視化してもらい、思ったことを口にしている。
そして、俺もセサに精霊を可視化してもらった。
痛かったりするのかな、と思っていたが、全然痛くなかった。
ただ、視野というか、視界の捉え方が変わった。
そして、精霊たちも見れるようになった。
木のような皮膚をしていて、
草を身にまとっている。きっと、身にまとっているもので、見分けをつけているのだろう。
そして、口、目は黒い円形が3つあるだけで、何を見ているのかがわからない。
ただ、数体草精霊はいるが、周りを見ても全然見当たらない。あれ、全員目と口の大きさが違う?
そして、奥の方に、もの凄く大きい邪気があった。
オーラと言うか、そういう禍々しいものが草原の向こうにある、と思った。
すぐにこのことをクランメンバーに急いで伝えた。
「あの、この草原の向こうにものすごい邪気を感じるんですが、何かいるんでしょうか?」
「「「「「え?」」」」」
セサ以外のクランメンバーは驚き、俺が指さしている方向に目を凝らしていたが、
セサだけはうん、うん、とうなずいていた。
「セサ〜、わかってるんだったら知らせてくれよ」
「ほんと、セサってわかってるのに教えてくれないこと、よくあるんだよねー」
セサに向かって文句を言ったホテアテスとリイナに、セサは
「いやぁ、この新人君、リードだっけ?が、あのダンジョン広場に来た時に、
周りにいた〈光精霊〉たちが広場に増えたんだぁ。
だから、リードくんは光属性なのかなぁーって思っただけだよぉ。」
「で、リードが希少な光属性だったとして、なんで教えてくれなかったのよ?」
「まあ、リードくんの属性が光だったら、邪気とかそういう、闇属性系の現象とかに敏感なはずなんだよねぇ。
だから、確かめたくってねぇ。」
そんなリイナとセサの会話をリグが中断した。
「まあ、その話は置いといて、セサ、その邪気を出している物体は何なんだ?」
「それはぁ、リードくんに聞いたらいいんじゃない?」
「リード、どんな物体かわかるか?」
「いや、急に言われても、邪気を察知したことすら初めてですし、さっぱり…」
「リードくん。」
ん?
「なんですか、セサさん?」
「魔力の動き、形を意識してみて。」
「?はい。」
わけがわからないけど、とりあえず魔力の動きと形を意識…
「そしたら、その魔力を動かして、じゃあ、試しに腕に集中させてみて」
「腕に魔力を集中、ですか?」
魔力を腕に…纏わせるって感じでいいのかな?
※ピコーン※※魔闘術の心得※恒例スキル獲得※
※ピコーン※※魔闘術の使い手※戦闘職業獲得※
※ピコーン※※魔闘術の使い手と剣士見習いが結合します※魔闘剣士※戦闘職業獲得※
あ、スキル獲得できた…
「お、その顔は、魔闘術を獲得できたみたいだねぇ。」
「はぁ?またまたぁ。俺でも獲得に一年かかったのに、今コツを教えられただけで魔闘術を覚えられるわけ無いだろ」
「リグ、見たらわかることよ。リード、〈魔闘術の心得〉を意識しながら魔力を足に集中させてから、
この小石をあそこの木に向かって蹴ってみて」
「分かりました。」
フェレールに言われた通り、さっきの感覚を意識しながら足に魔力をまとわせて…小石を、蹴る!
その次の瞬間、木に当たる以前に、足に小石が当たった瞬間、石が弾け散ってしまった。
「嘘だろ…ホテアデスどころか、俺をも超える魔闘術の使い手…?」
リグは、今までクランの中で一番魔闘術がうまい、ということを自慢にしていたのか、もの凄く呆然としていた。
「ほら、言ったでしょ」
フェレールとセサは、自分たちの言った通り魔闘術を俺が覚えられていたため、笑っていた。
「魔闘術を短時間で覚えられるんだったら、多分この技もできるかも…。」
セサはそうつぶやくと、俺の方を向いた。
「じゃあ、リードくん。邪気を感じる方向に、魔力を伸ばしてみて。」
「はい。」
とりあえず実践してみる。
「あ、あと、できる限り魔力を薄く、自然と調和させるようにしながら伸ばしてみて。」
自然と一体になるように、か…。難しいなぁ…。
薄く、薄く…。
魔力を薄くできたら邪気の方向へと伸ばして…
※ピコーン※※仙魔術の心得※恒例スキル獲得※
※ピコーン※※仙魔術の使い手※戦闘職業獲得※
※ピコーン※※仙魔術の使い手と魔闘剣士が結合されます※魔仙闘剣士※戦闘職業獲得※
「おー、仙魔術も覚えられたかぁ…魔力の総量、半端ないなぁ…」
リグは感心したように言うと、今度は、
「じゃあ、その魔力を邪気の中心部へ伸ばして」
うーん…、とてつもない魔力消費量…。
よし、届いた。
「中心部に魔力が届きました。」
「よぉし、そしたら、魔力を伸ばした空間の中にいる生物を意識してみて」
え、難しそう…
えっと、モンスターとかの生物を意識…
※ピコーン※※領域探索※スキル獲得※
お、スキル獲得できた。
「〈領域探索〉、覚えられた?そのスキルはねぇ、魔力を行き渡らせた空間の内部にいる生命反応を察知、
どんなモンスターとかがいるか、すぐに分かる探索系スキルなんだよぉ。
ちなみに、最初に覚えた〈魔闘術〉以外は全部、〈仙魔術〉っていう、魔闘術の亜種スキルの派生スキルなんだ。
でも、すごいねぇ、リードくんは。基本スキルを数分練習しただけで覚えちゃうんだもん」
「確かにそうだな。」
今までずっと黙っていたリグも話に加わってきた。
「リード、とてつもなスキルを覚えるのが早いよな。」
「あ、それは、多分俺が〈特異体〉だからだと思います。」
「あー、そういうことか。なら、納得がいくなぁ。」
リグは、ものすごい速さでその場に適応する。
「でも、特異体なんて、そうそういないですよ。もしや、研究のしがいがあったり?」
いや、リイナさん、怖いです
「わぁ、リードくん、特異体だったんだ〜、すご〜い!」
褒めてくれたのは、フォティだ。
「まっさか、特異体というものすごく貴重な人材がこの〈紅蓮の鳳凰鳥〉に入ってくれるとは、嬉しいなぁ」
と、ホテアデス。
まあ、褒められて悪い気にはならないからいいんだけどね。
「で、リード。その邪気を発していた生物は、一体何なんだ?」
「じゃあ、ちょっと〈領域探索〉使ってみます。」
〈領域探索〉と意識…
次の瞬間、様々なモンスターの名前が目の前に表示された。
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グリフォン
ヒッポグリフ
スライム(焔亜種)
スライム(毒亜種)
スライム(草亜種)
オーク
ゴブリン
トロール
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ここまでは普通だった。
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封印サレシ邪神フォルグ丿右腕
黒骸骨帝王
酸骸骨
呪術骸骨
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…一体邪神フォルグとは何なんだ?
そして、この普通じゃない敵は、一体何なんだ??