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きゅうくらりん
💎
五月蝿い朝
透き通った綺麗な匂いがどうしても嫌いだった
紫色のクロッカス
ピンク色の植木鉢
ぐちゃぐちゃな顔
何も、変わってなくてよかった。
「おはよ〜ございます!」
「おはよう」
何気ない挨拶でも、あなたのその一言が好きだった。
「しょ〜さぁぁん」
「なにw~?」
「先輩って好きな子、居たりするのかな、、、?」
「さぁ?w」
「さぁってなにさ!!!」
「あはははははー」
「しょ〜さぁぁん」
あ、今こっち見た
絶対見た
笑ってる
可愛い
見られたくなかったな、
「先輩」
「何?」
「僕、先輩の事好きなんです」
「そっか」
「だめ、ですか?」
「ん〜」
あなたの胸の中は、少し寂しい匂いがした
「おはよ〜ございま~す!」
今日は返してくれなかった
何かあったのかな
放課後。
結局今日は先輩と話せなかった。
悲しいな
「っ、、、」
目を見開いた。
裏切られてた。
「しょー、さん、、、?」
なんで
なんで僕がこんな目に遭わなきゃいけないの
努力しただけなのに
なんで
好きになったらだめだったの?
教えてよ
ねぇ
なんで
どうして
枯れおちた茶色のクロッカス
ピンク色のイス
固く結ばれた縄
何も、変わってなくて、良かった
┈┈┈┈┈終┈┈┈┈┈