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「こら、花月、動かない。」
「は、はい!」
教会に着くと控室へと連れられ、あずさちゃんにヘアカットをしてもらい、結愛ちゃんにメイクをしてもらっている。
「それにしてもここの教会凄いよね。少しこじんまりとしたかんじはあるけど、控室もあるし宴会場もみたいな部屋もあるし。」
「うん。あまり大きすぎるところだと緊張しちゃうし、やっぱり大好きな人たちに結婚式来てもらうんだったら、皆に休んでもらう部屋も必要だからね。」
「それより本当にヘアメイクが私たちでよかったの?プロの人だって呼べるしその方が仕上がりもいいのに…。」
「うん。だって、2人にやってほしかったの。こっちの世界に来て初めてできた大切なお友達だから。」
結愛ちゃんとあずさちゃんは高等部を途中で辞め、外部の専門学校というところに行っていた。将来は2人で美容院を開いてたくさんの人を笑顔にするのが目標らしい。
「花月ちゃん可愛すぎる~!緑川くんに渡したくないな……。」
「このまま攫っちゃおうか…なんてね。緊張はとけてきた?」
「うん……ありがとう。」
「まだ何か迷っているって感じだね。」
「迷っているんじゃなくて…今までいろいろなことがあったなって、思い出してたの。こっちの世界に来て皆と出逢えて、楽しい生活を送ることができて……そして今日、大切な人たちにお祝いしてもらえて幸せだなって。」
「花月ちゃん、きっとこれから忙しくなって会えることも少なくなっちゃうかもしれないけど……でも、何かあったら連絡してね。私たちも声を聴きたくなったらすぐに電話するから。」
「私たちの絆は不滅ってことね。」