綺麗で、つい夢中になってしまうほど甘いもの。
長く長くその甘さは続いてくれるけどいつかは跡形もなく溶けてしまう。
そんな飴玉のような嘘を君は僕に吐いていた。
「そーらき!」
「わっ!?って叶樹かよ…」
僕の名前は 空葵。
今脅かしてきた奴は音織叶樹。
僕たちは小中高とずっと一緒の大親友だ。
「どうした?あ、今日は山行かねーぞ」
「ちぇ、空葵のケチ〜」
「はいはいケチですー」
叶樹が行きたがっている山には綺麗な星空と花畑が同時に見られる穴場で、多分僕と叶樹しか知らない。
そしてあそこはあの子と初めて出会った思い出の場所。
「またあの…かなちゃん?に会えるかもしれないのにー?」
「それはないって、もう何年も探していないんだからさ」
自分で言っていて悲しいけど、事実だ。
「てか空葵、まだそのかなちゃんの事が好きなの?」
「は、はぁ!?」
「だってそこまでして会いたいって思うほどなんだろ?じゃあ好きじゃん」
叶樹の言う通り、もしかしたらあの子のことが好き、なのかもしれない…
「てかかなちゃんってどんな子だったのさ!」
「え、えっと…黒髪ボブで、片方に編み込みしてて、元気で、笑顔が似合う子?」
「最後曖昧だなおい 」
仕方ないじゃないか。
だってあの時は夜で、明かりなんてなかったから詳しくは見えなかったのだから。
「はぁ…てことで今日もいつもの所集合なーそんじゃ!」
「おっけー…じゃないじゃない待て叶樹ー!!」
まんまとはめめられた…
コメント
2件
えぇかなちゃん…?こんにちは(? 二人の親友感(?好きだなぁ… 投稿ありがとうございますっ!✨️