ブルーロック
魔法少女パロ
女体化注意
EPISODE1
俺はごくごく平凡な男子高校生、凪誠士郎。それであいつは玲王。御影玲王。容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群。全てがパーフェクトで、俺と同じ男子高校生。
「キャー !玲王サマー!!!」
そんな玲王だから、いや、そんな玲王だからこそ周りにキャーキャーうるさい女子が集ってくる。本当にうるさい。
「ん……あッ、凪!」
やっと俺に気づいてくれた。俺は何時でも玲王のことをずっと見てるのに。
「俺のパートナー!」
「うんうん。」
俺と玲王が出会ってから玲王はずっとパートナーという言葉を強調している。そんなにパートナーという関係を好いているのだろうか。……とあることを思いついた。玲王に相談してみよう。
「…ねえ、玲王。パートナーならさ、……一緒に住も?」
「…えっ!……」
玲王は突然投げかけられた質問に困惑しているようだった。しらばっくれて、話を続けてみる。
「えー?普通じゃない?悩まなくてもいいじゃーん」
「うーん…え〜……あっ… …とりあえず、家見に行こーぜ!来週な!」
「おー」
その場の勢いで決まったような感じだった。玲王はしどろもどろながらも一生懸命に質問に答えた。
────来週 朝
目覚めたら、車が家の前に止まる音がした。きっと玲王が迎えに来てくれたのだろう。……着替えるのがとてもめんどうくさい……
「早く着替えろよー?俺先乗っとくから!」
「うん」
さすがに着替えを手伝ってくれるなんてことはしてくれなかった。……はあ、大人しくぱぱっと着替えよ。
玄関から出ると、激長リムジンが俺を出迎えた。
「おー、やっと来たか!乗れ乗れ!」
「うん」
そんな待たせたつもりは無いのだが……無意識だろうか。そんなことを考えてるうちに、リムジンは道路を進んで行っていた。
「まずここ!御影家の私有地なんだ!」
……私有地とか当たり前に言えるとか御曹司怖い。俺ら平民とは格がちがう……
「……ん?」
窓際の物置きに、丸っこいクマのぬいぐるみらしきものが置いてあった。
「な、なんでこんなぬいぐるみが……?」
「…もしかして、玲王が昔買ったとか? 」
「あー確かにな……」
本当に謎だった。そもそも玲王ん家の事情とか知らないし。玲王が小さい頃に買ったとしか考えられなかった。
カチッカチッ……
変な音が聞こえた。嫌な予感しかしない。
「んー?なんだー?」
「えっ、ちょ…」
「おーい、ぬいぐるみくーん?」
そう言って玲王がぬいぐるみに触ろうとした。
「さ、」
『さ?』
「さわんなぁぁぁぁぁ!」
「うわぁぁぁぁぁ!!?」「!?」
……めっちゃビビった。内蔵されているボイスじゃなくて、本当に喋っている……?ぬいぐるみが喋るとか非日常すぎ……それに動いた。どんなポーズか分からないが。
「なッ、ななな、何だよ!!父さんか!?父さんの仕業か!!??」
玲王は涙ぐみながらも声を荒らげて言った。……玲王のパパさんの仕業にしてるけど、そういうものなのだろうか。
「凪!!大丈夫か?」
「こわかったあ」
ぶりっ子してみた。目はきゅるきゅる、手はグーにして顔に寄せる。これで完璧。
「凪が怖がってんだろ!??社会的に殺すぞ!?!」
「そんな物騒なこと言うなよ!俺の名前は『イサギ』!」
イサギは少し怒鳴り、引き気味だった。いや、ドン引きだった。
「ナニコレ、怪異?」
「呪怨だったり……変な家とか」
「玲王知ってる映画言ってるだけでしょ」
「バレたかー」
イサギが一生懸命に話している間に俺たちは雑談をしていた。人間つまらない話は聞かない。それが宿命。
「聞けよ!!」
イサギがついにキレた。怖くは無いけど。
「聞いてなくて後悔すんなよ、魔法少女やろーぜ!」
『……』
そりゃそうだ。非現実的なことなんだから。誰でも不信感は抱くだろう。
「だって、どーする、玲王」
「あー、もういい」
……? まさか、
「俺にやらせてくれ!」
……やっぱり。多分、玲王的にこれは飽きなさそうで楽しそうと考えたのだろう。……言葉に表してみると幼稚っぽい動機だ。
「えっ!??いいのか?」
「ああ、もちろんだ!俺がこの町を守る!」
イサギは明らかに喜んでいて、顔をぱぁっと輝かしている。それに玲王はこの状況を肯定してしまった。後戻りはできないな……
「はー……」
どーーにかしてやめさせたい。17歳まどマギ研修済の俺は思った。……そーだ、俺もやればいいじゃんか。
「玲王がやるなら俺もやろっかなー…… 」
これでヨシ、と……
「心配してくれてんのか?けど、俺は凪の為にやるから、大丈夫だぞ!」
「……あー、そう。アリガト…」
は? ……あーも、ほんと……玲王ってば気づいてよ。
「おっ、可愛いじゃん!」
ふと顔を上げると、玲王によく似た女の人が立っていた。多分これは玲王。
「オレがこの町を守るッ!!レオだーッ!!」
当の本人はさすがオレェーとか言ってデレデレしている。禁句だが、これは完全に調子に乗っているのだろう。
「おー、玲王、かっこかわいーじゃん」
「だろー!?」
とりあえず褒めたが、否定はしないようだった。玲王のことは別にいいけど、あのクマのぬいぐるみのイサギが気になる。一体なんの目的があって俺らを魔法少女にするのだろうか。それが気になってしょうが無かった。
閲覧ありがとうございます!この作品はお友達が書いた自作漫画を小説化したものです!「Latte」というアプリで視聴出来ます。絵で見た方が分かりやすいし可愛らしいので、是非見てくださると嬉しいです!
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