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びゅーん、何かと戦っている。どっかーん、何かが爆発した。
私はそれに巻き込まれた?
うとうと、何かに揺られている。
ぼんやり、自分はわかってる。
私は─
「…早く起きて」
『?…あれ…』
「終点だよ。それとも、家が無いのかな?」
「この世界にはよくあることだけど、だからといって…まぁ、やめてほしいかな」
『え、えっと…何の話を…』
「君の話。それ以外にある?ないでしょ」
『私?私は…』
「お名前言えるかな〜?」
『………え?』
「…面倒くさいことになったなぁ…」
私は、妙に古びた電車の中で目を覚ました。
暗かったけど、地下鉄ではないみたい。
目の前の人は…駅員さんみたいな格好をしている。
いや、やっぱり警察みたいな格好だ。
しかも、猫尻尾?もつけて…コスプレかな?
「もしもしリル?なんかさー、異端者っぽいけど、異端者じゃない子が乗ってるの。」
「どこにって、僕が駅から出れないことを知って言ってる?」
「例の…ほら、前話したじゃん。覚えてねぇのかよ、覚えとけよ、めっちゃ大事なんだぞ。こちらがどれだけ苦労して話したか…」
「もういいや…ほら、早く帰ってきて」
どうやって連絡しているんだろう?
ここ、なんだか古くて…やだな。
そういえば、私の名前、なんだったっけ
あれ、これって記憶喪失ってやつかな?
ライトノベルでよく見かけるけど…んー…
「えー…あの…紫髪の君、役割は?」
『や、役割ですか?なんの…』
「それすら忘れてる?………困ったな」
『と、とりあえず…貴方の名前は?』
「僕?…僕は…ルノ、ただの猫駅員兼異端者の案内役です」
『異端者…ですか?』
「そーそー、多分君は珍しいタイプだからー、記憶が取り戻せれば、元の世界に帰れるよ」
「これからよろしく」
『は、はい…』
流れるままに、これから私が作られる。