────朝
げん「…これはっ… 」
なかなか部屋から出てこない2人の部屋を覗いてみると、くじらさんは首に大きな痣を作り目を大きく開けた状態で、ゆしらさんは血にまみれ喉から骨が覗いている状態で発見された。
さや「くじらさんっ…ゆしらさん…!?」
ゆか「そんなっ…」
こーてん「どうして2人も…?」
よこたく「多分、2人の役職は恋人だったんだろうね」
ゆーてん「ってことは、夜にどちらかが殺られたって事ですかね」
よこたく「うん、そういうことだろうね」
げん「…というか、ゆはらさん、大丈夫ですか…?」
ゆはら「…うん、まぁなんというか、ここに来た時から覚悟はしてたし、」
げん「…そう、ですか」
よこたく「……」
べべ「てか、人狼が誰か目星ついてる人いる…?」
げん「…いや」
こーてん「僕もです、」
べべ「なら、今日の会議もスキップになるね」
ゆーてん「そうですね」
げん「…… 」
【げん視点】
『私、くじらさんが好きなんです』
ちーなっつの面々で飲み会をしていた夜のことだった。
ゆしらさんは僕にだけこっそりとそう耳打ちした。
げん「…そうなんだ。応援してるよ。手伝えることがあったら言って。これでも僕は結婚7年目だから笑」
その時はこれしか話さなかったけれど、正直、そう言うまでもなかった。
なぜなら、くじらさんもゆしらさんを好いていたから。
本人から聞いた訳ではない。けれど、彼女のゆしらさんに対する態度はあからさまだった。
そんな2人を、僕は心の中で密かに応援していた。
僕の思いが通じたのか、2人の距離は日が経つにつれて縮まっているように感じた。
ゆしら「おい聞いてんのかくじらぁ!」
くじら「聞いてた、聞いてたよ?笑 『モノボケ 反応の仕方』で検索していい?」
ゆしら「笑笑」
ちーなっつのチャンネルにあげる動画を見る度、自然と笑みが零れていた。
このままいけば、2人が付き合う日も近いのではないか────
そんなことを考えてきた時期だった。
ちーなっつメンバーで集まった時、ふと、2人の距離が少し遠のいているように感じた。
思い返してみれば、2週間ほど前から、2人の接し方は何となくぎこちなかった。
まるで、相手に何か隠し事をしているような。
どうして2人の間に溝ができてしまったのか、ここ最近僕はずっと考えていた。
そして、あるひとつの考えに至った。
誰かが、2人の距離が近づくのを邪魔しているのでは、と。
げん「くじらさん、ゆしらさん。心からご冥福をお祈りします。どうか来世は、本当の恋人として幸せな人生を歩めますように────」
コメント
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ゆしらさんとくじらさんの恋路を邪魔したのは誰なのか…気になる! 更新ありがとうございます!