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高校生活が始まってから、私の毎日はどんどん忙しくなっていった。新しい友達と過ごす時間が増え、毎日のように学校のことや部活、課題に追われていた。そんな中、悠真との連絡はどんどん減っていった。
「今日もまた電話できないかな?」
私のスマホに届いた悠真のメッセージ。久しぶりに来たそのメッセージに、私は少しドキッとした。
**《華恋》「ごめん、今日は部活が終わるの遅いし、また今度ね!」**
すぐに返したものの、その後の彼からの返信は途絶えていた。
(悠真、最近ちょっと冷たい……?)
そう感じる自分がいた。
私は心配になって、悠真からのメッセージを何度も読み返す。いつもはすぐに返してくれるのに、今回はあまりにも素っ気ない。
その夜、久しぶりに電話をかけてみる。
**「もしもし?」**
電話越しに聞こえてきた悠真の声は、いつも通りだったけれど、どこか遠く感じた。
「元気?」
**「うん、元気だよ」**
「そっか、最近忙しいの?」
**「うん、まあ、部活とか勉強とかでね」**
少し沈黙が流れる。私は思わず言葉を探してしまう。
「悠真、最近、ちょっと距離を感じるんだ……」
**「え?」**
「なんか、前みたいに普通に話せなくなった気がして……」
電話の向こうで悠真が少しだけ黙った後、ゆっくりと答える。
**「ごめん、ちょっと……なんか最近、色々考えすぎてたんだ」**
「え?」
**「俺も忙しくてさ、でもお前もきっと忙しいんだろうし、無理に連絡して邪魔したくなくて」**
その言葉が、胸に重く響いた。
「でも、私は……悠真と話したかったんだよ?」
その一言が、私の口から自然に出た。
**「ごめん、華恋」**
悠真の声が小さくなった気がして、私は少し言い過ぎたかなと思ったけど、言葉を続けることができなかった。
**「でも、やっぱり……」**
「うん、私も、悠真ともっと話したい。でも、なんか今はお互いに忙しくて、会えない時間が増えてるだけで、ちょっと不安なんだ。」
**「俺も不安だよ。でも、お前が頑張ってるのはわかってるし、俺も忙しいから……大丈夫だよ、きっと」**
その言葉には力がなかった。
私たちの間に、言葉では言い表せない**“すれ違い”**が確かに存在していた。
ーー続く。