テラーノベル
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「大人ぶんなくても、年相応のままでいればいいんだよ。」
「お前に言われても…」
11月の朝、あったかくして登校する。
むき出しの顔が赤く、息が白くなる。
隣の奴が震える
「寒いね。」
耳を触って、冷たさを感じる。
あ、生きてるんだ、って
「お前って、肌白すぎ。生きてんの?」
「はは、ひどいなぁ。」
でも、本当に雪みたいに白くて、雪みたいに冷たい。
いつも一人で、頭がいい。落ち着いてて、つまんない。
『ほら、指先は赤いでしょ。血が流れてる証拠だよ。』
『感じて、心臓はちゃんと動いてるでしょ』
「生きてる。」
そう言うと、あいつは満足そうに笑った。
(生きてるってなんだろう。「生きてる」って、いつ感じるの?)
とても気になる。
あいつは優しいから、付き合ってくれるかもしれない。
放課後、家に呼んだ。
あぁ見えて、習い事はしてないらしい。なのに色んなことができる。本当、うざい。
「お邪魔します。」
「なぁ、生きてるってなんだと思う?」
「朝のこと、まだ考えてるの?もう1回、心臓の音聞かせてあげようか。」
両手を広げた。構わず、胸に耳を押し付けた。
音を聞いた後、顔を見た。
なんか赤くね。
朝の時と同じみたいに、手で感じると思ってたのかな。
前、先生に聞いた。
なんで恥ずかしいと顔が赤くなるのか。
『血液が顔に集まるからですよ。』
血液、ちゃんと通ってるんだ。
自分の知っている単語を思い出す。
内出血、痣、骨折。
「なぁ、内出血ってどうやってすんのか分かる?」
「…え、どっかにぶつけたり、とかかな。」
「殴っていい?」
「嫌だよ」
嫌だって言った。避けた?殴られる痛み、知ってるんだ。
じゃあ、ツウカクもある。痛さ、ちゃんと感じるんだね。
「じゃあ、何ならいい?」
「……ぎゅ、ぎゅー、とか」
する。強く締める。こいつは力が弱いから、そこは勝てない。
もし喧嘩になっても、こいつには負けない。
……好奇心には、逆らえない。
「いたっ」
「あ、ごめん。うわっ」
つねってしまって、痛みを与えてしまった。
謝ろうとして、回していた腕を離そうとすると、あっちが強く締め付けてきた。
「君、生きてるって、『痛み』を感じる。だと思ってる?」
「え、何」
「僕はね。『生きてる』って、『汚さ』もあると思うよ。」
「『汚さ』。分かる?もちろん、吐瀉物とか、排泄物とか、そういう物理的な『汚さ』もあるけど、1番は『人間らしさ』だよ。」
「僕はね、どうやら人より感覚が鋭いらしいね。君が何を思ってるのか、周りが何を思ってるのか、分かるんだ。……自分のことは分からないのに」
「君が『生きてる』について興味を持ってることも、教師や親たちが僕に期待の目を向けていることも、クラスの男の子達に少しだけ嫉妬されてることも、女の子達に好かれていることも。」
「僕のこと、『鈍感な子』って思ってるでしょ。『人間』ってね、意外と気付くもんなんだよ。」
「でも、僕も子供だから。全部知ってるわけじゃないよ、そもそも、この知識が本当なのかも分からない。だからさ、『2人』で、『一緒』にみつけようよ。」
そう言って、するりと腕を離した。帰るらしい。
「最近寒いから、体調に気を付けてね。」
コメント
1件
1話、めっちゃ良かったです……「生きてる」ってなんだろうって考えるの、分かる気がする。肌の白さ、冷たさ、心臓の音、全部が“生”の手触りで。特に「汚さ」も含めて生きてるっていう台詞が刺さりました。2人で“一緒に”探していくって言葉もすごくいい。続き読みたいです🌙🤍