コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
箕浦さんは何も判っていない
まぁ,乱歩さんの推理を見た事が無いからそう云うんだろうけど…
箕浦「事件の解明は即ち地道な調査
聞き込み,現場検証だろうが!」
乱歩「はあ?まだ判ってないの?」
まぁまぁ初めましてだから
乱歩「名探偵は調査なんかしないの
僕の能力,超推理は一度経始すれば犯人が誰で
何時どうやって殺したか瞬時に判るんだよ
のみならず,どこに証拠があってどう押せば犯人が自白するかも啓示の如く頭に浮かぶ」
其れを聞いた箕浦さんは怒鳴る
箕浦「巫山戯るな
貴様は神か何かか!
そんな力が有るなら俺たち刑事は皆免職じゃないか!」
乱歩さんはあっけらかんと云った
乱歩「まさにその通り
漸く理解が追いついたじゃないか」
箕浦「__ッ!」
僕と太宰さんは箕浦さんと乱歩さんの間に入る
太宰「まあまあ刑事さん落ち着いて
乱歩さんは始終こんな感じですから」
乱歩「僕の座右の銘は「僕がよければすべてよし」だからな!」
太宰【座右の銘】清く明るく元気な自殺
敦「(座右の銘聞いてこんなに納得したの初めてだ……)」
敦【座右の銘】生きているならいいじゃない
遥華「あはは…」
遥華【座右の銘】人生に楽など無い
『クスクス』
冬美【座右の銘】完璧な人間など居ない
箕浦「そこまで云うなら見せて貰おうか
その能力とやらを!」
乱歩「おや,それは依頼かな?」
箕浦「失敗して大恥をかく依頼だ!」
其れを聞くと乱歩さんはニッと笑った
乱歩「あっはっは
最初から素直にそう頼めばいいのに」
箕浦「ふん,何の手がかりもないこの難事件を相手に大した自信じゃないか」
何の手がかりもない難事件って…
手がかりなら有るじゃん
箕浦「60秒測ってやろうか?」
乱歩「そんなにいらない」
太宰さんは敦さんに話しかけていた
太宰「敦君,よく見てい給え
探偵社を支える能力だ」
乱歩さんは眼鏡を掛けた
風が吹き私とお姉ちゃんの髪が揺れる
乱歩さんのマントも揺れていた
眼鏡を整えた
乱歩「……………………………………な・る・ほ・ど」
箕浦「犯人が判ったのか」
逆に犯人が判らないの?
乱歩「勿論」
箕浦「くくっどんなこじつけが出るやら……
犯人は誰だ?」
乱歩さんは犯人を指差した
乱歩「犯人は君だ」
指を刺した先に居たのは…杉本巡査だ
杉本「は____?」
箕浦「くっ……くっははは!!
おいおい貴様の力とは笑いを取る能力か?
杉本巡査は警官で俺の部下だぞ!」
乱歩「杉本巡査が彼女を殺した」
スケッチブックで箕浦さんの頭を叩いた
とん,と太宰さんは僕の肩に手を置く
『警察だからと罪を犯さないとは限らない
それに乱歩さんは間違えない』
其れだけ云って杉本巡査の近くに行き見張る
箕浦「莫迦を云え!
大体こんな近くに都合良く犯人が居るなど……」
遥華「犯人だからこそ捜査現場に居たがる…そうですよね?乱歩さん」
乱歩「流石,判ってるじゃないか
それに云わなかったっけ?
どこに証拠があるかも判るって
拳銃貸して」
乱歩さんは手を出して渡されるのを待っている
杉本「ば,莫迦云わないで下さい
一般人に官給の拳銃を渡したりしたら減俸じゃ済みませんよ!」
いや,僕ら一般人って云うか…“武装”探偵社だよ?
箕浦「その通りだ
何を言い出すかと思えば……
探偵って奴は口先だけの阿呆なのか?」