黄泉とは、大和言葉で「ヨミ」に漢語の「黄泉」の字を充てたものである。漢語で「黄泉」は「地下の泉」を意味し、それが転じて地下の死者の世界の意味となった。
これは、俺という少年が列車事故でそのまま、黄泉の国に行ってしまったパラレルワールドの話。
俺は気づくと列車に揺られていた。
それと同時に頭の血管がドクドクするのと手の震えがあった。
車窓から外を観ると、のどかな田舎の風景が広がっていた。
一緒に乗っていた姉を見ると眠っている。
程なくして、列車は駅に着く。
その駅から、看護師らしき人物がカートに荷物を積み列車に乗り込む。
看護師らしき人物は、ひとりひとり丁寧に手当てをして行く。
俺の番になり、訪ねる。
俺「あ、あの…何かあったんですか?」
看護師らしき人物「私は看護師です。この列車は、事故に遭いました。今、ひとりひとり手当てをしている所です。」
俺「事故?」
だからか、頭の血管のドクドクと手の震えは、ケガでなっているのか
俺は手当てを受けながら再び訪ねる。
俺「この列車は普通に動いてるじゃないですか。本当に事故は起きたのですか?」
看護師「この列車は死者を運ぶ列車なのです」
俺「死者を運ぶ列車?俺たちは死んだんですか?」
看護師「そう。もう亡くなっています。死人列車とも言います。このまま、死者を黄泉の国に運ぶ事になります。」
黄泉の国、聞いたことがある。日本最古の歴史書「古事記」に書かれている、死者が行くとされる場所。
俺(黄泉の国…どんな所なんだろう…)
そう言うと看護師は俺の手当てを終え、姉の手当てを始めた。
手当てをされて、姉は目を覚ました。
姉「看護師…さん…」
看師「今、手当てをしてますからね。」
姉「手当て…」
俺(ねーちゃんも死んだのか…)
つづく。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!