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注意
・こちらの作品は二次創作であり、原作にある内容とは違います。苦手な人は回れ右を。
・私はミエラエという名前で活動を行っていましたがログアウトしてできなくなりました。パクリなどの発言はやめてください。
・ソイミュという名前で話を作っていましたが、ストーリーは違うものとなります。また、名前が同じだけで本人達は全く別人です。
「視界から出ていけ!」
「気持ち悪い…恐ろしい」
「あれは悪魔だ…近づいてはならん」
「遠ざけろ…閉じ込めるんだ」
「いいや、殺すべきだ」
「殺すなんてすれば、祟られる」
「だがしかし…」
「大丈夫だ、あれはまだ子供、幼いうちから教育さえすれば我々に従うだろう」
「そんなものでうまくいくはずが…」
「やるんだ…もう戻れないぞ」
…
息をしているのかも、生き絶えているのかも、自分では知覚などできなかった。1人が暮らすには十分すぎる広さの部屋。屋敷というべきだろうか。精々使う部屋など数えるほどだ。図書室のような場所と、お風呂、トイレ、洗面所、ベッド。水が通っていることに驚いたのだが、僕を閉じ込めているだけで殺すつもりはないようだった。
なんでそんなことをするんだろう?
答えは簡単だ。
僕が、他の人と違うから。
よくわからないが、図書室にあった魔法使いと一緒なんだろう。不思議な本がいっぱいで、退屈ということはなかった。よくわからないが、ちぎられた本もあった。ページはすぐに破れるから、特に気にはしなかった。
立ち鏡の前に立って、自身の姿を見つめる。
白…いや、灰色の瞳と真っ黒な眼球、ザンバラに伸び放題な真っ黒な髪。ところどころ黒銀髪が目立つ。切るハサミがないから、植物の蔦のようにあちこちに伸びていた。いつも着ている、白いワンピース。元から丈が長いから、ずっと着れている。服は窓の近くに置いておけば勝手に持っていかれ、洗濯されて帰ってきた。食べ物に関しても、窓の近くに置かれていた。
この暮らしには満足していた。変に誰かに傷つけられるより、よっぽどいい。勉強だって図書館でできた。嬉しくもないし、悲しくもなかった。
…ただ、物足りなかった。虚しいだけだった。
力無くベッドに横たわり、天井を見上げる。
僕の話し相手は動物だけだった。僕は言葉を話せるわけではない。でも、なにを言っているのかはわかった。話すことができた方がよかった。
高望みをしても意味はない。また今日が終わる。
村人A「ですから、お引き取りを…」
???「奴さんがいるんだ、通してくれねぇか?」
村人A「なんだかさっぱり…ここには子供が住んでいましたが決して…」
???「お前らがなにを隠しているかはわかっちょる!自分達より強いもんが現れるのが怖いんだろう!ほら、どいてくれ!」
外がガヤガヤとうるさい。よくわからないが、独特な訛りのある人…地方から来たのかな?がいる。それと同時に村人たちが有名人にでもあったように黄色い声を上げ始めた。
???「ふぅ、やれやれ…ハリー、こいつらに握手でもやっててくんねぇか?お前さんは有名だ。それがよくわかったろう?」
ハリー?2人いるのか?
そう思った瞬間_______
よくわからないが、扉が吹っ飛んだ音がした。
「…!」
声が出ない。出したことがあっただろうか?
よくわからないがままに、そばに置いた包帯に手を伸ばす。昔から人と会う時はこれをつけろ。つけたことはほぼなかった。
素早く目の当たりに巻き、白杖を手に、手すりを使ってゆっくりと階段を降りた。
???「お、2階にいたのか!」
ドカドカとかなり恐ろしい足音を立て、彼?は近づいてきた。
「…!?」
怖くなり、後ずさった。すると相手も気付いたのか止まり、ソファかなんかに腰を下ろした。
???「悪かったな。俺ぁルビウス・ハグリッドだ。お前さんがソイミュかい?」
ソイミュ?一体誰のことだ?
ソイミュ「あ、あの…」
ハグリッド「無理に話さんでええ。まだ理解はできとらんだろう?ホグワーツの入学に関する用事で来たんだよ」
全然理解できない。ホグワーツ…だって?何のことかはさっぱりだが、それよりも前に…
僕のこと、名前で呼んだ。
ソイミュ「あの…ハグリッド…さん」
ハグリッド「さん付けじゃなくていい。それとも、どうかしたのか?」
ソイミュ「僕の名前…ソイミュって言うんですか?」
空気がしんとした。まずいことを聞いてしまったのだろうか?ハグリッドは音を立てて立ち上がり、鼻息も荒く部屋の扉まで歩いて行った…ような気がした。
???「わっ、ハグリッド、どうしたの?」
少年の声が聞こえた。
ハグリッド「何でもねぇ…ちぃとあいつらに聞きたいことがあるだけだ、ハリー…ソイミュと話してろ、2人は同い年…くらいだろ、仲良くしろや」
ハリー「ああ……うん」
あの少年がハリーというのか?同い年ということはやはり”ホグワーツ”に通うのか?
軽い足音がし、誰かが扉を開けて入ってきた。おそらくハリー?だろう。目に包帯を巻いた僕の姿に驚いたのか、小さく声を上げていた。
ハリー「あの、よろしく!」
ソイミュ「えっと…よろしく」
近いのか、遠いのかよくわからない距離の挨拶。それだけでも十分だった。外から怒鳴り声が聞こえたが、知らんぷりだ。