チョウのトビラ
お客さん。
ガチャッ
「…。はぁっ」
お母様はいないのは分かっているが、この年齢になっても会いたいのは変わらない。
それにしても静かだ。
花は風にゆっくりと吹かれ、自分も気持ちがいい。
「綺麗な場所だな。」
タッタッタッ…
『ばぁっ!』
「うわぁっ!」
「って…え?」
『にひひぃっ。お客さんだ。 いやぁっ 普通の人 だなんてぇ。久しぶりだなぁっ。』
ドアの中で人に会ったことなんてないのに。
急に人が現れるとどう話せばいいか、良く分からない。
『俺、モトキ。よろしくね。君の名前は?』
唇はぷっくりしていて、ずっとニコニコだ。
身長は低い。年下か?
「…あ。えっと…」
『まぁまぁ!ゆっくりでいいからさぁ!』
「…ヒ、ヒロト。」
『ふーん!ひろと!へぇっ』
「…。」
ニヤニヤして見てくるモトキ?君を見て、改めて、モトキ君がここにいる理由を考えた。
「…。モトキ君、貴方もチョウの鍵を?」
『うぉお!ヒロトも知ってるかぁ✨』
目を輝かせ、ズカズカと近づいてくる。
「あ…で、でも。扉を開け始めて1回も人に会ったことなんて。」
シーン
『へぇ…。そーなんだ…でもでも!!ココには人もいますしぃ?話すことだってできるんでねぇ?』
トコ…トコ…
『でも、チョウのカギを探す”理由”は違うようだね。』
不穏な笑みを浮かべ、急に俺の手を引くと、日の当たらない場所に移動し始めた。
『ヒロトはトビラを開けるために、探してるんでしょ?』
「…そうだけど…」
『俺はそんなんじゃない。コレ、気が付かなかった?』
ジャラッ
「えっ…?」
ベルトからぶら下げていたチャームを手に取ると、一緒に下がっていたカギを見せてきた。
チョウのトビラを開けるのに必要なのは1本だけなのに。
『いやぁっ…大変だったぁ。ふふっ。
でもこれも頼まれた事だし。しょうがないですけど。』
「頼まれた事?…ち、チョウのカギを探すことが?」
『俺はずっとこの”トビラの世界”にいるんです。ずっと。
両親がね。捨てていって。
…でもずっと面倒見てくれる人がいて。
なんというか。普通の人 ではないけど。今は。
ふふっ。』
…ずっとこの世界にいるのか。大変だな…。
『でね!なんかデカくなっちゃって!変な奴から魔法かけられて!! 見守ってくれるけど!
小さくなりたいけど、
戻るためにはチョウのカギを5本集めて溶かせばいいみたいで…。』
シュン…
無言の圧に押しつぶされそうだ。
絶対俺を使おうとしている…
それよりも 5…そんなの無理じゃないか?
1本見つけるのに2、3年かかるのに。
まだ小さいのになんてことをさせてるんだ。
なんかデカくなったというのも気になるが。
『でもぉ!俺は頑張って恩返ししたいの!
…何回か取られたり落としたりしたけど…』
落とすなよ…
『楽しいだろうし。』
「楽しいだろうしって…軽すぎない?
…次のトビラ、行かないの?」
『もちろん。置いていきたいわけないじゃん。』
『大切な人だから。』
にこっと笑ったモトキは、俺の 手を引き、花畑の奥に歩き始めた。
期末テスト無理ですよ…
本当に勉強進みません。
それにしてもどうでしたでしょうか!
すいません涼ちゃん遅いですね。
明日も投稿すると思います。現実逃避です。






