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ロアノーク絆されて消えていったとするとかなりに情に厚いな、、、自分の体の一部を仲間や住民に差し出したりしてるし、、、あと今回のイングランドはかなりカス要素少ないなって思ったけど贔屓してる相手でもあのくらいの扱いだからそうでもないかも、、、? と に か く 好 き 過 ぎ ま す (•ө•)♡こんな目にあって後々ドライな雰囲気になるんだったらマジでエモい()
ロアノーク、つらいね…でも私曇らせ大好きなんだ、ごめんね、ごちそうさま…
どうも皆様、サカナです
Twitterで山口×鹿児島を書いてると言いましたね?あれは本当ですがこっちの方が早かったです
もっと異形カントリーズを知って欲しくてですね
名前だけでも覚えて帰ってください!!
イングランド×ロアノークコロニー
ドイツ帝国×ライヒタングル
オムスクバード×ロシア
ですよ
今回は🏴×ロアノークです、三作品に分けます
ちょっとグロい描写がありますし、カプというよりは愛憎に近いです。
二次創作なので、実際にロアノークコロニーで起こった出来事はあまり知りません。
本当は原住民と暮らし始めたらしいですが、萌えるんで今回のようになりました。
もう一度言いますね、名前だけでも覚えて帰ってください
そして私に供給を((((((
僕が普通に生きていた頃、イングランドには沢山世話を焼いてもらった。
植民地なのだから当たり前ではあるのだが、物を知らぬ僕に多くのことを教えてくれ、自分が生まれた土地を豊かにしてくれたのだ。
まだ小さな頃であったから、イングランドはとても素晴らしい人物に見えていた。
僕が彼のことをこの世の何より憎むようになったのは、彼がスペインと戦争を始めた頃からだ。
僕はまだ成長途中の植民地で、彼から食料の供給がなければ生きていくことすら難しい。
なのに、それなのに。
彼は…あいつは、あの悪魔は、3年も放置したのだ。
僕にはあいつしかいなかったというのに、あいつは多くの植民地がいた。
僕のことなど忘れていたのだろう。
遠い地にいる育成中の玩具。
それが僕だ!
あいつにとって、僕はそこらの雑草と同じだった!
気まぐれにものを与え、優しくして、依存させてから突き放す。
それがあいつのやり方なのだ、僕を殺したあいつのやり方だったのだ。
飲み水だけで生きていけるほど、僕も入植者たちも強くない。
そのうちあいつが来ることだけが救いとなり、毎日港で待っていた。
1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月…
尽きていく食料と増えていく争い。
そのうちひとかけらのパンのために人の命が吹き消され始め、中には人を殺してその肉を食らわんとする者すら現れた。
僕は腕を差し出した。
人間ではないから、罪悪感は薄いだろうと思って。
腕は焼かれて、腹に収められていった。
10ヶ月、11ヶ月、1年…
次は片目を差し出した。
働くためには腕と足が必要だったから、差し出せるものはそのくらいだと思ったのだ。
腕より食べる箇所はないし、なにより見た目も悪い。
でも少なくなった住民たちは喜んでいた。
喜んでくれた。
また焼かれた僕の目玉が腹に収められていき、また港であいつを待つ日が続いていく。
片腕では、包帯を巻くことが難しかった。
1年半、2年、2年半…
空腹に倒れる皆を見ることは辛く、もはやこの場所は地獄と変わらない。
僕はもう片方の目も差し出した。
焼いて食べられたらしいが、どのような様だったか見ることはできない。
視界がずっと暗くて、イングランドのやつが来ているのか確認することができなくなった。
その頃にはもう、食料や救いなんて期待していなかった。
ただあいつを殺したくて殺したくて仕方がないから、ただその一心で生きて待っていたのだ。
死んだ彼らを食べ、泥水を啜ってでも生きていた。
虫はいい栄養になったが、そのうちそんなものも湧かないほど枯れた土地と化して、誰もいないその場所で生きていた。
1人の時間が長く、ものを考えることが増え、そのうちに虚構と損失をこれでもかと言うほどに学んだ。
あいつの言葉は全て虚構でできていた、その結果僕は多大な損失を被った。
ほとんど枯れ木と変わらないほどボロボロな僕は、哀れだったに違いない。
ふとナイフを手に取り、木に文字を彫った。
僕がいた証を残そうと、『CROATOAN』の文字を。
正しく彫れていたかはわからないけれど。
いっそ飛び込もうと思い始め、桟橋を這いずって海に包まれる。
息はできないが、口の中が何かでいっぱいになることはいつぶりだったろうか。
底へ沈みながら、あいつへの恨みと憎しみを頭の中で反芻する。
殺してやる、僕の手で。
皆を助けられず、あんなやつに依存し、嘘を信じきった、醜い僕の片腕で。
どうせ死ぬのだろう、毎晩でもあいつの枕元に立って、絶対に呪い殺してみせる。
沈みゆく中、 波の音がした。
ザァァァと水を押し退けて進む船の音。
今更来て、何のつもりなのだろう。
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!!!
絶対に、許してたまるものか!!!!!!!
意識が遠のき、奴への恨みを抱えながら死んだ…
はずだった。
なぜか、陸に立っていたのだ。
ここは天国なのかと思ったが、空腹感はまだある。
でも、何かが違う。
視界があった。
黒一色ではなくて、目の前のものを認識し、色を判別することができる。
なくなったはずの目が見えていた。
おそらくここはロアノーク島の端だろう。
波に打ち上げられたのかもしれない。
もしくは、恨みを晴らせぬままに死のうとした僕に対する入植者たちの励ましだろう。
これなら、復讐できる。
今はまだその時ではないが、いつか必ずあいつを殺す。
あいつが本国へ戻ってから、僕は自宅に帰り、そこで初めて自分の状態を見た。
片腕も両目もなく、海の中で何かに食われたのか頭の一部が抉れ、覚えている元の姿より背も伸びていて、まさしく不気味と言うべき様相。
きっと、本当に一度死んだのだろう。
化け物として蘇ったのなら、思い切ってそういう風に生きてみようと思った。
顔はあいつに似た僕のままだったため、あいつを真似てシルクハットを被り、服装を整え、あいつが好んで使っていたナイフを持つ。
案外、僕に似合っていると思った。
時は過ぎ、僕は力をつけて奴の前に現れてやった。
月の隠れた新月の夜。
この真っ暗闇の中で、今度はあいつを葬ってやる。
「お久しぶりです、イングランド」
「おやおや、懐かしい子が来ましたね」
あの時と同じ、イングランドは誰もが安心するような顔で笑っていた。
「その余裕のある態度はいつまで続くのでしょうか?もうあの時の僕とは違う、絶対に後悔させてやる…」
「あら、この私に勝つおつもりのようですね。ただの辺境の植民地如きが、このイングランド様に勝てると本気で思っていらっしゃるのですか?少しは知的になったかと思ったのに、そうではなかったようですね 」
僕がナイフを取り出せば、イングランドも同じくナイフを取り出し、互いに構える。
一触即発という雰囲気だが、この世で一番憎いイングランドは余裕ぶってにこにこ笑い続けていて、心底腹が立った。
「殺す…」
風が一陣。
深夜、屋敷に騒音が響く。
結果としては、イングランドの勝ちだった。
いくら強くなっても、片腕のない僕では敵わないらしい。
「ほら、やはり勝てなかった。私に勝とうだなんて、たとえ天地がひっくり返ったとしてもあり得ませんよ」
「クソが…絶対に殺してやるっ!!」
「暴れないで、私そっくりの顔にみっともない真似はされたくありませんのでね」
「離せっ!!お前のせいで何人死んだと思ってる!!!僕がお前を殺さないと、皆の死は無駄になってしまう!!!死ねっ!!死んでくれよ!!!こんな姿になってまでお前を待ってたのに!!!!!お前を殺すためだけに生きてきたのに!!!!!」
感情が溢れて止まらなかった。
自分の一生はある意味、全部こいつのためにあるような気がして。
世界一嫌いなこいつのために生きていたようなものだと、根底で理解していたことをわからされた気がして。
気持ちがどこかで裏返ってしまったから、この世の何より憎いのに、どこかで期待しているのだ。
また僕のことを助けて、仲良くできるんじゃないかって。
そう思ったら、もし立場が逆だったとしても殺せない気がした。
「私とて、貴方が可哀想だなぁとは思っていますよ?3年越しに訪れた時、まさかあれほど悲惨な状態になっているとは思っていなくて。貴方の姿も見当たりませんし、てっきり死んでいるかと思っていました」
「やめろ…」
「素直に懐いてくれた貴方は珍しかったので、一目置いていたんです。なので、生きていてくれて嬉しいですよ、ロアノーク」
「やめろよ!!!」
「そんなに怒らないでください。少しは負い目を感じている、ということを伝えただけではありませんか」
いけない、このままでは良くない。
僕の役目はこいつを殺して、死んでいった皆と僕の恨みを晴らすことなのだ。
こいつに絆されて恨みを晴らさぬまま許すなんてできるわけがない。
してはならない、罪深いことだ。
「ロアノーク」
「………」
「私を恨む気持ちよくわかりました」
「聞きたくない…」
「貴方や入植者の彼らを苦しめたこと、謝罪します」
“申し訳ありませんでした”
イングランドからその言葉を聞いた時、僕の中で何かが弾け飛んだ。
「ぁ…」
気づいてしまった。
僕は一生勝てないんだ、と。
殺さなきゃいけないのに、イングランドを許してしまいそうな自分がいる。
あの辛かった日々を思えば、絶対にそんなこと言えないが。
でも…どうしたらいいのかわからないし、知らないよ…
急に私の命を狙いにきたと思えば負けて、可哀想なロアノークコロニーは泣いていた。
相当な苦労をさせたことはわかっていたが、ここまでとは。
そのうち、空間に解けるようにしてロアノークは消えていった。
どこかに帰ったのか、はたまた成仏でもしたのか。
私に知る術はないけれど、まだ彼が諦めていないとするのなら。
「また楽しく過ごせそうですね、ロアノーク」
荒れた部屋の片付けをしながら呟いた言葉は、暗い夜の中に溶けていった。