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私の瞳に映る彼。

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42 - 《閑話》私の目の保養と心の栄養

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2024年08月17日

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私、高岸由美《たかぎしゆみ》の女神であり、憧れの人である、同じ部署の先輩・百合さんが最近いつにも増して仕事に励んでいる。


少し前は元気がない様子だったのに、そこから一転して決意を秘めた瞳で前を見据えている。


そんな百合さんが長期休暇を取らせて欲しいから、仕事の一部を協力してもらえないかと私に相談してきた。


(百合さんが長期休暇を取るなんて珍しい!!)


それが最初に思ったことだった。


でもふと思う。


ここ半年くらいの百合さんは、珍しいことだらけだったではないかと。



そう、あれは昨年の秋のことだ。


確かうちの会社に亮祐常務が着任してきた頃くらいからだ。


いつも素晴らしく美しく、麗しく、そして落ち着いていて仕事のできる百合さんが、何かに動揺している様子を見せることが多くなった。


何に動揺しているのか分からないし、普通の人なら気付かないくらいのことだけど、百合さんウォッチャーな私にはお見通しなのだ。


瞳が揺れている感じがあったのだ。


最初は「もしや百合さんもあの常務に一目惚れしちゃったとか!?」と勘繰ったりもしたが、他の女性社員みたいに百合さんがアプローチしている様子はない。


個人的には、この2人の組み合わせは推せると思ったんだけどなぁ。




そしてしばらくすると、今度は百合さんが目に見えて美しさに磨きがかかり、神々しいまでに輝き出したのだ。


ついに神になられたのか!と一瞬昇天しかけた私は当然のリアクションだと思う。


百合さんは「化粧品変えたからかな?」と誤魔化していたが、これは男の影響に違いないと興味はそそられるばかりだった。


その美しさは、日に日に幸せなオーラも滲み出してくるようになり、なんとも眼福なものだった。


こんなにも百合さんを変える男はどんな男だ!よっぽどな男に違いない!と、ある種の尊敬を抱かずにはいられなかった。



なのに、年が明けてしばらく経った2月頃から、百合さんの元気がなくなったのだ。


いつも通りなんだけど、なんか違うというかなんというか。


心配だなと思っている頃に言われたのが、冒頭の協力依頼である。


もちろん考えることもなく即答だ。


なんたって普段から百合さんには仕事をサポートしてもらってるし、お世話になりっぱなしなのだ。


私で役に立つならガシガシ使って欲しいところである。


聞けば、その長期休暇で海外に行くらしい。


彼氏さんと一緒にだろうか?と思ったが、なんとなく百合さんの態度からは誰かと一緒にではない感じがした。


もっと何かを決意して何かをしに行くみたいな静かなる闘志を感じるのだ。


(そういえば、あの常務も今長期で海外出張中なんだっけ?社内の女子が騒いでたなぁ)


全然関係ないことなのに、そんなことをふと思い出した。


たぶん潜在意識でなんとなく私は百合さんと常務をくっつけたいに違いない。


いや、あの2人が並ぶところを見て、悶えたいのだ。



さぁ、今日も仕事頑張ろう。


私の女神、百合さんに心置きなく長期休暇をとってもらえるように。


そして笑顔の百合さんを私の目の保養と心の栄養にするために。

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