火曜サスペンス劇場

松居一代は公園で出会った使い捨てコンドームに恋をした。

決してロマンチックな出会いなんかじゃなかった。しかし一代は運命を感じてしまったのだ。

一代には船越英一郎という夫がいた。火曜の昼過ぎに特番が組まれるほどの崖好きであり、世間では彼を知らないものはいない。

一見、彼らの夫婦生活は順風満帆であるかのように思われていたが、そんなことはなかった。船越は仕事がうまくいかないと道路脇の溝に引きこもってしまうという少し変わった性質を持っており、その行動が一代と船越の夫婦関係に溝を作ってしまったのである。

一代と使い捨てコンドームの出会いが、一代の人生の分岐点となってしまった。そして、使い捨てコンドームと一代は船越を陥れるために、動き出すのである。