1番の・・

買い物を済ませて、デザートを食べようと言う。さっき食べたばかりなのに大丈夫かなと思ったが、女子みたいに、別腹だと言う。笑ってる。

もちろん、不二家レストランに入る。

渡辺ーパフェかケーキで悩むなぁ。

向井ーしょっぴー、パフェにし、俺ケーキにするさかいもらいっこしよ？

渡辺ー分かった、そうする。

向井ーすみません、これとこれください。

周りにファンもいたけれど、2人は気にしない。渡辺は、「あぁ、だからしょっぴーなのか」と思った。

向井は徹底している。

1歩外に出たら、絶対「翔太くん」とは呼ばない。

バレたら別れるというのを守ってくれている。

渡辺ー今日は、海行けなかったな。

向井ー海は逃げへん、いつでも行こう思うたら行ける。

渡辺ー康二は買いたい物ないの？

向井ーフィルムくらいかな。

渡辺ーじゃあ行こう。

向井ーそやな。

フィルムを買って帰って来た。

向井の家に帰ると、家の前に、あのヘアメイクの人が立っていた。

向井ー何や、しょっぴーの後付けたんか？

鎌田ー好きな子のことは気になってね。

向井ーアホなこと言うてんと、帰ってんか？警察呼ぶで？

鎌田ー2人は仲良しなんだね。

向井ーYouTubeや雑誌見たら分かるわ、俺がしょっぴーのこと友達として、大好きなんや。あんたとは違う。

鎌田ー2人は親友？

向井ーそうやったらなんかあるん？

鎌田ー恋人じゃないのか？

向井ー冗談はやめとき。

鎌田ーじゃあ、僕が渡辺くんを好きでいていいんだね？

渡辺ーお断りしたはずです。明日、監督さんに言います。

鎌田ー僕みたいな人間は誰にも相手にされないんだ。

渡辺ー知りません、帰ってください。

鎌田ー監督に言われたら、僕は君のそばにいれないかもしれないね。

渡辺ーその方がありがたいです。

鎌田ー悪かったね。

渡辺ーさよなら。

向井ーしょっぴー、家入ろう？

鎌田を残し、2人は向井の家に入った。

玄関で渡辺は座り込む。

向井が後ろから抱きしめる。

渡辺ー怖かった。

向井ー翔太くんのこと恋人やて言われへんの辛いわ。

渡辺ーあぁ言ってくれて助かった。

向井ー俺がしょっぴーのこと大好きなんやって？

渡辺ーふふふ。

向井ー事実やもん。

渡辺ーコーヒー飲みたい。

向井ーほら、部屋に上がって？

コーヒーを飲みながら渡辺は言う。

「俺が康二を好きなんだ」と。

想いを口にしてくれる渡辺を向井は好きだ。2人は微笑み合う。

向井ーあの人、辞めることになるん？

渡辺ー監督が何て言うか分からないから、どうだろう？少なくとも俺の担当からは外れるね。

向井ー想うとるだけにしといたら良かったのに。

渡辺ーいいの？

向井ー翔太くんを好きになる人なんかいっぱいおるわ。

向井もその1人。

すごい人を好きになって、好きになってもらった。

鎌田には悪いが、向井は幸せを噛み締めている。