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紫 赤 × 桃

微 桃 × 紫 赤


※攻めさんがお酒でふわふわしてます












「うぇーい、酔ってるう?」


酒を持ち上げて俺に近づいてくるなつ。それに、楽しそうに酒を嗜むこさめとハイテンションなみことを宥めるすち、にまにまと赤い顔で俺らのやり取りを傍から見るいるま。

ちょー腹立つわ。

俺酒飲んじゃ駄目なんだよ。最近色んな企業さんとの呑み会で酒飲み過ぎて、ママから二時間の正座説教と言う昭和並みの苦痛を味わったばっかりなんだから。オレンジジュースの入ったグラスに力が加わる。うわぁ、なつのその酒、一口でも欲しいなぁ……


「………言ったでしょ。ママから説教食らったって」

「え〜?らんくんは幾つになってもママの言うこと聞けるいい子でちゅね」

「お前オレンジジュースまみれにされたい?」


飲みもん持ったまま暴れるのは流石に不味いから、なつのグラスと俺のグラスを机に置く。それからなつが甘えてくるので沢山愛でてやる。ここ、リスナーが見たら萌えて死ぬんだろうな。


「んへへ、らん、もっとお」

「もぅ、なつは甘えん坊やね」

「お前らはキショキショカップルかよ」

「なんそれ」


いるまも自身のグラスを机に置き、俺の背後に近寄る。前には犬のお座りのような体制をとったなつと、背後からじっと睨むいるま。

え、なにこの状況。

意味が分からず、こさめ達に助けを求めるが。

見事に全員、爆睡していた。えぇ、すち起きてたやん。彼は今日、お酒飲まないって言ってたやん。………あ〜、多分グラス間違えとんな。ナチュラルポンコツ辞めい。


「なぁにいるま、お前も撫でて欲しいん?」


にまにまと笑って後ろを振り向こうとすれば、なつが顔を掴んでむっと頬を膨らませた。


「俺以外見ないで!」

「え、えぇ………」


まるでメンヘラ彼女だ。それするのリスナーにしたら?なんで俺なん??まあ可愛いからいいけどさ。

仕方ない。わしゃわしゃとなつの髪を撫でるのを再開すれば、首に何かがまわって来て、苦しくない程度に閉められる。とてもじゃないが、逃げられやしない。というか、この服、いるまのじゃね?てか位置的にいるまじゃないとおかしいけど。

………てことは俺、いるまにバックハグされてんの?


「ぃるっ、」

「らぁん、俺も甘やかして?」


えぇ、やば。お前の低音破壊力エグすぎやろ。

仕方ないなぁ、といるまの腕に片手を掛け、いるまのいいことをひとつ、またひとつと零し始めた。


「やっぱりラップのリリックが自然で、曲の雰囲気破壊しないところが素敵だよね〜、あと割とリスナー思いだし、活動にも熱心で、俺らを支えてくれる土台って感じがして感謝しかない!」

「………そう、そっか、へへ、ありがと」


可愛く笑ういるま。なつといい、いるまといい、なんだこの可愛い空間は。何時もこんな感じだと俺心臓もたないわ。良かった。二人がツンデレで。

なつの頭も撫でながら、いるまのいい所をどんどん話す。すればなつが俺の手首を掴み、此方を見上げてきた。


「らんばっかり、俺らのこと甘やかしてる。俺もらんのこと、甘やかす」

「…………は?」

「それなら俺も協力する、てか俺が甘やかしたい」


それからいるまの腕が腹をホールドし、なつは俺の足を退けて更に距離を縮める。いるまは片手で俺の頭を撫で、なつは俺のいい所を上げだした。


「らんはー、メンバー、リスナー想い!優しいし、可愛いし、裏でも頑張りすぎー!コーラスとか入れるのすんごい違和感無いし、らんの声が、だいすき」

「んぐっっっ、なつやばい、破壊力やばい」


推しに萌えすぎたオタクみたいになってしまった。けどこれは流石に反則。以前はなかったこんなに距離の近い会話。どきどきしながら受け答えしていれば、いるまが耳元で甘く囁いた。


「俺の事、忘れてない?」

「ひっ、……お前吐息当たるんだよ」

「なぁに、感じてんの?」

「違うわぼけ」

「え!!らんそうなん!!!え!!らんはやっぱり女の子側だったんだ!!」

「違う言うてるやろ」


酒のせいか知らんけど、俺の事を女にしたがる馬鹿二人。適当にあしらっていれば、なつが俺の太腿に手を置き、より一層身体を近づけた。


「っ、びびった、」

「………らん、だぁいすき」

「えっ、……」

「俺も好きだよ、らん」

「………」


思考停止していれば、なつが俺の和服の衿下を退けて、ズボン越しに自分の自分に触れてきた。


「っ!?」

「あ〜、顔タコさんみたい!かわいー」

「なつお前それは流石に駄目!!」


止めても無駄。俺の手はいるまの先程腹にまわしていた手で動けないように固定され、抵抗なんて出来なくなっている。流石にお店だし、周りのお客さんもいるし、他のメンバーもいるし、なによりメンバー、男同士だし!!!必死の抵抗をしても、全て二人にすんなりと交わされ、それどころか押さえつけられてしまう。


「らんって案外ちっせぇな」

「っ………死ねよお前…っ、」

「うっわぁ、らんの目、めっちゃ分からせたい…」


服越しに触った癖に、なつはちっさいとかほざきやがる。いやそれなりにでかいやろ!!今までコレで女の子たち善がらせて来たんだよ?!

どんどん過激になる手つき。自分のモノを他人に弄られるのは久しぶりなので、何時もより敏感になってしまう。


「っ………、やめっ、ろ!!なつ!!」

「らん、反応かあいい……」

「らぁん、俺忘れんな」


耳に口付けされ、舌で荒らされる。直に鳴り響く水音が初めての感覚で、何故か腰が浮く。すればなつが喉を鳴らして笑い、手の動きを早めた。


「っ、……ねぇっ、やめ………っ」

「じゃあホテルいくか」


全力で抵抗すれば、なつは一旦、手を退けてくれる。が、いるまは俺を掴んだまま、離さない。おいまじ…ちょ、だるいって、……


「すーちぃー!おーきーてー」

「ん、んぅ、……ひまちゃ、……?」

「すちたすけ……もごっ、」

「らんは喋んなー?」


すちの身体を大きく揺さぶり、すちを起こす。すればすちはふわりと大きな欠伸をして、なつを視界に入れた。俺はすちに助けを求めようとしたが、いるまに口を塞がれてしまったので、喋ることすら出来ない。


「俺といるま、らんでホテル行ってくるわ

お金……いるま、俺と一緒にらん分払お」

「りょ」

「はい、置いといたよ」

「んー、いってらっしゃい、……ふぁ、……」


部屋を出る間際


「ん?ホテル?」


という疑問を漏らす声が聞こえた。そう!!そのままこの二人を止めて!!!


すちがはっきりとした疑問を持ったのは、三人が店を出て少し歩いたあとだった。





「したくない!!!」

「したい!!!!」

「させろ!!!!拒否権ねぇ!!!」


必死に布団に包まる俺VS上に乗ったり横からつついてどうしてもヤりたい二人。

格闘すること、数十分。どうやら萎えたふたりが、荷物を整理しだした。


「萎えたわ……帰る」

「俺も」


そうして、ドアの閉まる音がして、この部屋に静寂が響いた。しかし部屋の中にまだ残っている可能性ものあるので、念には念を。

数分経ってから、少しづつ息が苦しくなったので、ベッドから這い上がることにした。


「んっしょ、」


毛布から顔だけ出して、はぁ、と息をつく。


「疲れたあ」


すれば急に寒くなり、何故か周りにあった毛布が姿を消していた。


「へ」

「らんおはよう、」

「ほんっとお前、馬鹿だよなぁ」


おい嘘やろ………まさかまだいるなんて……


「怖くないよ〜大丈夫だからね〜、すぅぐしたら、俺らの快楽に溺れるだけだよ〜」

「配信でもあんだけ言い間違えてるんやし、ひとつやふたつ、下の経験あるやろ」

「怖いし経験ないわぼけ!!」


手を出そうとしてくるので、必死に抵抗するが意味はなく。すぐに俺はなつに肩を押され、押し倒されてしまった。


「っ………」

「ねぇらん……大好きだよ……」


抵抗することも出来ず、服を奪われていく。すれば急に視界はいるまを映し、画面いっぱいにいるまが広まった。と、同時に唇に柔らかくて、優しいものが入ってきた。


「んむ」

「っん、……くち、…あけろ、…」


開けるものか。頑なに口を閉じていれば、なつが脇腹を突っついてきたので、小さく口を開けてしまった。そうしてチャンスを掴んだいるまが逃さないように強引に口をこじ開け、舌を侵入させる。


「んぅ!っ、…んふ、…んんん!!」


頭がふわふわして、訳わかんなくなってくる。縋るように、シーツを握る。なつが、額に流れる汗を拭い、俺の間抜けな顔は、二人に全て見られてしまった。

くらくらしてきた時、いるまが離してくれてゆっくりと呼吸する。頬は焼けるように熱いし、頭も回んない。そんな俺を見て、二人は嬉しそうに喉を鳴らした。


「らんかあいい……その顔、破壊力やばい、」

「やっと、やっと……!ねぇいるま!ぐちゃぐちゃにしてもいいかな!!」

「ふは、なつ酔すぎ。いいんじゃあない?」


だめですだめです。なんて酸素が回り切ってない身体で発することができるはずも無く。されるがままに、流されていく。

リーダーとしての尊厳を守らなければ行けないのに、なのに、なのに。


頭回んなくて、意識も失ってきて、なにがなんだか分かんなくなってきて____






「ん……?」

「お、らんおはよ」

「おー、起きた」


目が覚めたのは、なつの家だった。あれ、俺昨日メンバーと一緒に飲んだんじゃ……


「あれ、なんでなつの家……?」

「あれ、覚えてない?らん、酔い潰れて俺の家泊まりたいって駄々こねてたじゃん」

「うそ……ごめん、まじか…

しかもなんか腰痛てぇし、喉いてぇし、ケツになんか違和感あるし……」

「まぁ、酔い潰れたあとすんげぇ動いてたしな」

「え、恥ず」


取り敢えずベッドから這い上がり、周囲を確認する。俺ママにキレられてたのに、飲んじゃったのかぁ……まぁしゃあねぇな。うん。

なつといるまが楽しそうに談笑しているので、俺も混ぜてもらう。


でも、なんか、忘れてるような………


「?どした?らん」

「あ、うんん、なんでも」


………気の所為か。






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コメント

8

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何これ可愛い〜!!しながら読んでました!主さんの作品大好きです笑

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