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本作品はnmmnにあたる内容です。
以下をご理解の上で閲覧をお願いします。
・実在の人物、団体とは一切関係のない創作フィクションです。
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・本文は作者の妄想に基づいており、事実ではありません。
・ご本人様、関係者への迷惑行為は絶対におやめください。
・閲覧はすべて自己責任でお願いします。
紫×桃
紫×モブ要素あり
俺といるまは、付き合い始めたころ、何もかもがお互いの存在だけで満たされていた。
笑い合い、喧嘩してもすぐに仲直りして、寝る前に「おやすみ」を言うだけで幸せだった。
――けれど、いつからか、俺たちの距離が少しずつ変わっていった。
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ある日の夜。
らんはいるまの部屋で並んでゲームをしていた。
いつもの光景だけど、いるまの手が俺の手から少し遠くなったことに気づく。
「……いるま?」
声をかけると、彼は少し面倒くさそうに顔をしかめた。
「……何だよ」
「手、離してるね」
「別に、触れんなら触れんなでいいだろ」
その言葉に、俺の胸が締めつけられる。
いつもなら笑って「じゃあ触っていい?」って言い合えたのに、今はもうそんな余裕すらない。
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次第にいるまは外出が増え、連絡も減った。
理由を聞くと、仕事や趣味の話ばかり。
俺が「寂しい」と言うと、ため息をつかれることも増えた。
そしてある日、俺の目の前で、彼が別の女子と楽しそうに話しているのを見てしまった。
肩を寄せ、笑顔で会話をしている姿。
あまりにも自然で、俺がいることを忘れているみたいだった。
「……いるま」
名前を呼んでも、彼はちらっとこちらを見ただけで、すぐに笑顔に戻る。
その瞬間、俺の心は凍った。
――俺のいるまは、もう俺のものじゃないのかもしれない、と。
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夜、二人きりになっても、雰囲気は冷たい。
らんは泣きたい気持ちを押し殺しながら、ただ傍に座るしかなかった。
「……どうして、最近冷たいの?」
「別に冷たくなんかねぇよ」
嘘だ。明らかに目の輝きも笑顔も減っていた。
俺がもっと努力すれば、取り戻せるかもしれない。
でも、いるまの態度は日に日に遠くなっていく。
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数日後。
俺が仕事帰りに帰宅すると、いるまの部屋には見慣れないカバンと、笑顔の女子がいた。
その笑顔は、俺に向けられたものじゃない。
そして、いるまの腕には自然とその女子が触れていた。
胸が張り裂けそうで、声も出ない。
今まで一緒に笑い合った彼は、もうここにはいないみたいだった。
「……らん、大丈夫?」
いるまの声に反応する気力すらなく、俺はただ黙ってうつむいた。
その夜、らんは布団にくるまりながら、小さく呟く。
「……俺はまだ、いるまのことを全部好きなのに……」
愛していた人の心が、少しずつ別の誰かに移っていく痛み。
それは、抱えきれないほどの孤独と寂しさを、らんに残した。
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俺はまだ、いるまのことが好きだ。
毎晩寝る前に思うのは、彼の笑顔と、温かい腕のこと。
でも、現実は俺を突き放す。
カフェでいるまが別の女子と話す姿を見たあの日以来、胸の奥に小さな棘が刺さったまま。
けれど、俺は諦められない。
大好きだから。大切だから。
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ある日の帰宅。
いるまが先に部屋にいた。
隣には見慣れない女の子。
自然に肩を寄せ、笑い合う二人を見て、心臓が苦しくなる。
「……いるま」
小さく呼ぶと、彼はちらりと俺を見た。
そして、無言で女の子の手を握った。
俺はその瞬間、全身の力が抜けそうになった。
――もう、俺の居場所はないのか。
「……ちょっと、話してくれない?」
震える声でお願いする。
いるまは一瞬目を伏せ、眉をひそめた。
「……何を話すんだよ」
冷たい。けれど、その目には微かに迷いの色が見える。
俺は必死に食い下がる。
「いるま……俺のこと、まだ……好き?」
聞くのが怖かった。答えによって、心が壊れそうだから。
いるまは少し黙った後、ぼそりと言った。
「……わかんねぇ」
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その夜。
布団にくるまり、涙をこらえる。
好きでいることが、こんなにも苦しいなんて思わなかった。
でも、らんはまだ諦めない。
翌日も、俺はなるべく笑顔でいるまに話しかける。
でも、いるまの心は少しずつ他の女の子に傾いているのがわかる。
「……俺、まだいるまのことが……」
胸の奥で呟く声は、もう布団の中でしか聞こえない。
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ある週末、二人で出かけることになった。
でも、いるまの携帯には女の子からメッセージが届き、顔に微妙な影が落ちる。
俺は必死で隣に寄ろうとする。
「……いるま、お願い。俺のこと、忘れないで」
声が震える。
いるまは、俺の手を握りながらも、どこか遠くを見るような目をしていた。
その瞬間、らんの胸は押し潰されそうになる。
――愛していた人の心が、少しずつ別の誰かに移る。
それでも、俺はまだ彼を信じたいと思ってしまう。
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週末の昼下がり、部屋の中は静まり返っていた。
俺といるま、そして少し前から出入りしているあの女の子。
同じ空間にいるだけで、心臓がひりひり痛む。
俺は無意識に、いるまの視線を追ってしまう。
女の子に微笑む彼、楽しそうに話す声、触れる手……全部が俺の胸を刺す。
「……らん、今日はどこか行くか?」
いるまの声に、思わず顔を上げる。
でも、その目は俺だけを見ているわけじゃない。
「……どこでもいいよ」
そう答えると、いるまは一瞬ため息をつき、女の子に軽くうなずいた。
俺は、気づかれないように目を伏せる。
――やっぱり、俺のいる場所はここじゃないのかもしれない。
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夜、布団にくるまりながら、手元のスマホを見つめる。
いるまからのLINEは、短く淡白な文だけ。
かつては「好きだ」「会いたい」と毎晩やり取りしていたのに、今はほとんどない。
俺はため息をつきながら打ち込む。
「……俺、まだいるまのこと、好きだよ」
送信ボタンを押す手が震える。
返事が来るかどうかもわからない。でも、伝えずにはいられなかった。
数分後、スマホが震える。
いるまからの返事。
「……わかった」
その一言で胸が締め付けられた。
「わかった」って、どういう意味だ……?
好きでいてくれってことか、それとももう遅いってことか。
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次の週末。
俺たちは街に出かけた。
いるまは女の子と楽しそうに話し、俺は傍らで微笑むしかない。
でも、目を離すたび、胸が痛い。
カフェで座っていると、女の子が席を外した瞬間、いるまが小声で話しかけてきた。
「……らん」
「……なに?」
心臓が跳ねる。
「……俺、どうすればいいかわかんねぇ」
その目には迷いと、少しの後悔が混ざっていた。
「……いるま、俺、まだ……」
言いかけて、飲み込む。
でも、目の前の彼の表情に、希望が見えた気がした。
けれど、その後すぐに女の子が戻り、笑顔を振りまく。
いるまは、またすぐにそちらに意識を戻す。
俺の胸は痛みで押しつぶされそうだった。
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帰り道、一人で歩く夜道。
雨がぱらつき、傘をさしても心は濡れたまま。
「……どうして、俺のこと、まだ好きでいてくれるんだろう」
小さな声で呟く。
答えはわからない。
でも、諦めきれない自分がいる。
夜空に雨粒が落ちるたび、胸に刺さる痛みが増す。
――らんの片思いは、終わるどころか、深く、深く刻まれていく。
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雨上がりの朝、俺は一人で部屋の窓際に座っていた。
窓の外はまだ水たまりが光を反射している。
いるまは、もう別の誰かと過ごすことが増えていた。
それを知っていても、俺の心はまだ彼を求めていた。
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その日、いるまが帰宅したとき、空気は妙に重かった。
女の子は今日は来ていない。
でも、俺の心は緊張でいっぱいだ。
「……らん」
彼の声は、いつもより少し優しく、でもどこか遠くから聞こえるようだった。
「……なに?」
俺は布団から起き上がり、視線を合わせる。
「……話、してえんだ」
いるまの目には迷いと苦しさが混ざっていた。
この人も、決められずに苦しんでいるんだ――そう思った瞬間、胸が締め付けられる。
俺は覚悟を決めて言った。
「……いるま、俺、もう我慢できない。
俺はまだ……お前のことが好きだ。
もし、お前が俺を選んでくれないなら、もう……自分を抑えられない」
いるまは少し黙り、顔を背けた。
手を伸ばすこともできず、ただ沈黙が部屋を満たす。
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その夜、二人は長い沈黙の中で向かい合った。
いるまはぼそりと呟く。
「……俺も、まだ……らんが好きだ。
でも、わかんねえんだ、心がどこにあるのか」
俺の胸は痛む。
愛しているのに、信じたいのに、目の前の人の心が揺れる。
それだけで、どうしようもなく可哀想で、涙が止まらなかった。
「……いるま、どうしたいんだよ……」
震える声で聞く。
「……俺もわかんねぇ」
それが答えだった。
その夜、俺は布団にくるまりながら、自分の気持ちを整理することもできず、ただ涙を流す。
愛していた人の心が揺れ、離れていく痛み――それは、想像以上に深く、重かった。
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翌日。俺は決断した。
もう一度、勇気を出して、いるまに向き合うこと。
自分の気持ちを押し殺してまで、誰かに笑顔を向ける彼を見続けることはできない。
「いるま、話がある」
俺は部屋のドアを叩いた。
向こう側から、ため息と小さな声。
「……らん、どうせまた泣くんだろ」
「……泣くよ。だけど、伝える。俺の気持ちを」
その瞬間、部屋の空気はまだ冷たかったけれど、少しだけ、希望の光が差し込んだ気がした。
愛していることの痛みは消えない。
でも、もう逃げずに、向き合おうと思った。
𝐹𝑖𝑛.
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