「─カンニングは絶対にするなよー?」
「それでは、初め!」
先生の大きな声で、私たちの運命が変わる、『テスト』が始まった。
周りからは「カツカツ」という音が何度も響く。
それでも私は一向にペンを動かさなかった。
それは何故か。
テストが始まる前、友達がペンを全て持って行ってしまったからだ。
「先生に言って貸してもらえばいいじゃん。」
「手を挙げて先生に言えばいいじゃん。」
あなた達はそう思うかもしれない
でも私はそれが出来ないのだ。
私には手がない。
私には目がない。
私には声を出す自信がない。
私は、みんなから見ると『障害者』なのだから。
だから、テストも出来ないし、問題を見ることすら出来ないのだ。
どうして両親はこんな私を産んだんだろう。
どうして私は生きているのだろう。
どうして…私は、、
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