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楽しい料理講座

1 - 第1話

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2022年11月19日

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💮この作品は、ご本人様とは一切関係ありません。💮ご本人様の目に届くようなことはしません。

💮作者の完全なる妄想物語です。パクリではないですが、似たような作品があったらすみません。





——–キリトリ線——–

「あ、ストックないんや。」

調味料の棚を開けて、呟いた。悠佑は今、打ち合わせのあとでお泊まり会をすることになったメンバー達のためにないこハウスでカレーをつくっていた。肉や野菜を切って鍋で煮込み、あとはルウを入れて味を整えるとなってはじめて足りないものに気がついた。もう鍋のお湯は煮立っている。今から火を止めて買いに行くのもちょっと……と逡巡していると、ちょうど初兎が飲み物を取りに台所へとやってきた。「初兎、ちょっとええ?買い物頼みたいんやけど。」「買い物?何買うん?」

「ガサムマサラ買ってきてくれん?」

「がさむ……?何?がんだむ?」

「……あー……やっぱええわ。俺が買いにいってくる間、鍋見とって?」

「んー、わかった。ええよ。」

「すまんな。すぐ戻るから。よろしく。」

鍋を初兎に託して、悠佑は台所を後にした。椅子をコンロの前に持ってきて、しばらく鍋を見ながらスマホをいじっていると、同じく飲み物を取りに来たらしいホトケが顔をだした。

「しょーさん、何やってんのー?」

「悠くんが買い物行ってる間鍋見といてって頼まれた。」

「へー。」

ホトケはそのまま近くへ寄ってきて鍋の中を覗き込んだ。

「今日の晩御飯はカレーかあ。あにきのカレーって美味しいんだけど、僕にはちょっと辛いんだよね。」

「あー、いむくん味覚お子ちゃまやもんなー。」

「ちょっと!そんなことないし!苦手なのはカレーだけだから!」

いつものようにからかうと、割と強めに頭を叩かれる。

「カレーって、チョコレートとか入れたら味がまろやかになるらしいで。」

叩かれた頭を擦りながら初兎はネットで得た知識を披露した。

「そうなの?甘いからかな。よし、入れてみようか。」「うん。ええんちゃう?今違う鍋出すから…ちょっ、いむくん!?」

中身を小分けにするため違う鍋を用意しようとシンク下に屈んだ初兎の耳に、ぼちゃぼちゃ、と固形物を投入する音が聞こえた。鍋の中身を見ると、見覚えのある柄が数個浮いている。

「いむくん、何入れたん?」

「え、アル〇ォート。」

「バカかバカか!それ、チョコレートだけやないやん!」

「えー?だってちょうどあったから。」

「あっ、しかも1箱全部入れた?ちょっとでええねんて!」

煮立っている鍋の中では、もうチョコレートは溶けてほどけたビスケットが表面に大量に浮いていた。「どうすんの、これ?」

「大丈夫だって。ルウ入れたら分からないよ!」

そう言ってホトケは用意してあったルウを次々と投入してかき混ぜ始めた。そして茶色く色を変えた中身を掬い1口味見をして首を傾げた。

「んー、チョコレートの味。それに、なんかザラザラする。」

「だろうね!もー、悠くんに怒られてまう!戻って来る前に何とかしないと…。」

「じゃあお湯足してみようか。あとさ、ネット調べてみたらカレーの隠し味って色々あるみたいだから、試してみようよ!」

焦る初兎に対して、どこか楽しそうなホトケがわくわくした様子でスマホ画面を見せてきた。

「んー、カレーって大抵何にでも合うっていうし…。やってみるか。」

「そうそう!色々アレンジして、美味しいカレーつくっちゃってあにき驚かそうよ!」

「………そうやな!」

なんてことのないようなホトケの物言いに、焦っていた初兎も段々落ち着いてきた。いつも美味しいご飯を作ってくれる悠佑に自分たちも美味しいものを返したい、なんて考えが浮かんでくる。さすがムードメーカーいむくんやな!なんて思いながら普通に考えたらおかしいことが分かるであろうホトケの考えに乗って冷蔵庫の中身を漁り始めた。






「おい。」

「…はい。」

「…ごめんなさい。」

数十分後。買い物から帰ってきた悠佑の前で正座する初兎とホトケ。2人であれこれと試した結果、鍋の中身は恐ろしいものに変化していた。浮いているビスケットだったもの。大量に入れた為混ざりきらなかったオリーブオイル。何を入れたのか、茶色の液体の中に白や赤の液体がまだらに弧を描いていた。しかも味を薄めようとしたのか鍋の縁までたっぷり入っている。

「なに食い物で遊んでんねん。俺、見といて、って頼んだだけやんな?!」

「だってー、隠し味入れたら美味しくなるって思ってー!」

ホトケがうるうるした目で悠佑を見上げた。メンバーのそんな顔に弱い悠佑は一瞬動きをとめ、はあ、と大きなため息をついた。

「……もー、ホンマに……。お前ら、コレ、責任持って食えよ。」

「えっっ?!」

「え、やない!食い物粗末にした罰や!」

「そんなあ……。」


その後、初兎とホトケは涙目になりながら数日かけて何とか食べきった。

「別に、食べられるよ?」

と言って平気な顔で食べてくれたないこと、なんだかんだ言って一緒に鍋の中身を減らしてくれた結果お腹をこわししばらく寝込んでしまった悠佑には、改めて美味しいものを作ってあげることとしよう。


~完~

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