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岩王帝君の娘…

魔神戦争以降、姿を現さなかったが…

『つまみ食い…いや、味見だ…』

『うん。美味しい。』

『父さんに持ってこ〜』

凡人として、平和に暮らしていた。

『父さん。』

「稲葉、どうしたんだ?」

『フォンテーヌのお菓子、マカロンを作ったからあげる。』

「感謝する。良ければ、稲葉も共に食べないか?」

『良いの!?ありがとう。』

『いただきます!』

私と父さんは、マカロンを食べながら講談を聞いていた。

『明日、璃月をお散歩しない?』

「そうしたいのは山々なのだが…」

「友人の頼みを引き受けていてな。」

「明日は来れそうに無い。」

『じゃあ、私がその用事に付き合ってもいい?』

「友人に聞いてみるとしよう。」

『了解。』

『その友人って?』

「公子殿だ」

『分かった。』

『先に家に帰るね。』

私は家に帰り、お夕飯を作った。

余った時間も活用して、ちょっとしたデザートを作った。

「ただいま。」

『あっおかえり。』

「これなんでしょ〜」

『ふむ…カレーだな。』

『当たり!スメールの友達にレシピを教えてもらったんだ。』

『デザートに杏仁豆腐もあるよ。』

『食べよ。』

『いただきます』

「公子殿に同行の件を話したら、稲葉が同行しても良いと返事をいただいた。」

『そうなんだ。』

「稲葉は俺の友人と言う事にして欲しい。」

『分かった。呼び方は…鍾離さんで良いかな?』

「ああ。それで頼む。」

『あ…』

「どうしたんだ?」

『杏仁豆腐が余った…』

「呼んで良い?」

『良いと思う。』

『魈。』

「稲葉様。何かありましたでしょうか?」

『ちょっとお願いなんだけど…』

『杏仁豆腐、余っちゃったから貰ってくれない?』

「はっ」

「我はこれで失礼します。」

シュン

「…問題解決。」

『そうだな。』

「私そろそろ寝るから。おやすみ〜」

『ああ。おやすみ』

魈は容器ごと杏仁豆腐を持って行ったが、

後日容器は綺麗な状態で返しに来てくれた。

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