nmmn,fwakになります!
※地雷の方はご注意ください。
※ご本人様とは一切関係ありません。
akn→『』
fw→「」
です。
どーぞ!
「あ、そうだあきな」
いつもの様にふわっちと飲みに来ていて、いつもの様に何気ない会話をしていた。
そんな中ふわっちが何かを思い出したかのように俺の名前を呼んだ。
ん?とふわっちの方へ顔を向ける。
「俺好きな人出来た」
『…………え?』
唐突な言葉に頭が真っ白になった。
……ふわっちに好きな人?
あの、人に興味が無いで有名なふわっちに?
動揺が隠せない。さっきまで飲んでいたお酒の味も思い出せなくなった。
目の前のふわっちは嬉しそうな恥ずかしそうな顔をして笑ってる。
こんな表情初めて見た。
「あきな…?」
ふわっちが不安そうに俺の顔を覗いてきた。
『…あ、ご…ごめん…!おめでとう……ふわっち…!』
今俺ができる精一杯の笑顔を見せるけど、上手く笑えてるのかは分かんないや…。
『……好きな人、どんな人なん…?』
気まずい沈黙を無くすため話を振る。
本当は聞きたくない。ふわっちの好きな人の話なんか。
今すぐにでもお店を出て家に帰りたいくらいなのに。
でもふわっちに不安な顔させたくないから。
興味があるふりをする。
「明るくて可愛い子かなぁ。笑顔がほんまに太陽みたいでさぁ」
またさっきの顔。
胸が苦しい。痛い。張り裂けそう。
自殺行為だよこんなの。
『そ…っか…。い…いね…、』
もう喋るのも辛くなってきた。
聞き取りずらいよねきっと。ごめん。
ショックだった。
これが失恋かぁ……。
ふわっちは、ずっとずっと俺のそばに居てくれると思ってた。
願わくば俺の事好きになってもらえたり、付き合えたりしちゃうんじゃないかって勝手に考えてた。
好きになってもらう努力は俺的にはした方だったから。頑張ってたはずだったから。
でもそんな簡単じゃなかった。
分かってたよ。…本当は分かってた。簡単じゃないことくらい。誰よりも。
ふわっちを落とすのがどれだけ難しいのか1番近くで見てきたから。
だけどそんな俺だったからこそ、俺なら大丈夫ってどこか過信しちゃったのかな。
ははっ……。バカだなぁ…俺。
『今度、会ってみたいなぁ…』
嘘だ。全部嘘。
会いたくない。見たくない。聞きたくない。
現れないで俺の前に。
そしたら、ふわっちの手を取って
『俺じゃダメなの?』
って聞けるのに。
なんで…俺からふわっちを奪うの……。
やめてよ………。
「あぇ?もういるやん」
『……え?』
「えっ?だからもう会ってるやんって」
あー…。まじか。俺の知り合いだったんだ。
てことはライバーかな。
そっかぁ。もう会ったことあったんだ俺。あー、まじかぁ。
『あ…そうなの?そっかそっか……』
誰なん?なんて聞く勇気は俺には無かった。
だってそれを聞いた次には名前が出てきちゃうでしょ。
やだよそんなの。その瞬間に俺の失恋が確定しちゃうじゃん。
「…誰か知りたい?」
そんな俺の気持ちを無視するかのように、
ふわっちが聞いてきた。
知りたいよそりゃ。知りたいに決まってるやん。
ふわっちの事が好きだから。知りたい。
でもこのまま誰か知らないままでいれたら、今までと同じように一緒に居られるような気がして。
それでも俺は言ってしまうんだ。
『…知りたい』
なんて。
ふわっちの顔が見れない。
驚いてる?それともさっきみたいに……
「あきな」
俯いた俺の名前を優しく呼んだ。
「あきなの顔見ながら話したいな」
いつもなら大好きなふわっちのその優しさも今は痛くて仕方ない。
今からふわっちは俺の気持ちも何も知らないまま俺を振るくせに……。優しくしないでよ。
酷いよ。辛いよ。
好きだよ、ふわっち。……嫌いなれないよ。
ボロボロと涙が溢れるまま顔を上げた。
ふわっちの腕がゆっくりと俺の方に伸びてくる。
『…ふ、わっち』
「あきな」
頬に伝う涙を優しく拭かれながら再び名前を呼ばれる。
『ふわっ…』
「あきなの笑顔は太陽なんやから、笑って」
『………ぇ?』
忘れない。覚えてる。
「そうやで。あきなが俺の…」
そう言ってふわっちは、
俺が初めて見たあの顔で笑った。
~完~
コメント
1件