「えーっと…ここにはXを代入すればいいの?」
「そう、そしたら次は3yを______」
早朝の、まだ誰も教室に居ない時間帯
私は日野さんに勉強を教えていた
「あ、日野さんここは…」
「るぅあでいいよ」
呼び捨てなんて恐れ多い…
「…日野ちゃん」
「るぅあ!!」
「…るぅあちゃん」
「よし、」
よし?笑
「るぅあ〜!!ぁ…るぅあ先輩、」
「月!!」
えーっと…夜月、さんだっけ、?
1年生の子で、生徒会書記
「あ!この先輩が前話してた…?」
「そう、やまちゃん!!!」
やまちゃん…
「山田先輩…よろしくお願いします!」
「ゎ…、よろしくお願いします、!」
「で、月どしたの?」
「これ、生徒会ノートです」
「ぁー!!忘れてた、」
「あと復習用ノートです」
……ん?
「復習用ノート…?」
「はい!」
「えっと、それは1年範囲の?」
「あ、いえ
2年範囲のです」
「???」
「教えて貰ってるんだよね〜」
てへ、とお茶目に笑うるぅあちゃん
……ちゃっかり後輩に教えて貰ってるのね
「ねぇ、せっかくならやまちゃんも昼休みおいでよ!」
「昼休み?」
「え!!山田先輩が来てくれたら嬉しいです!!」
「私が…?」
生徒会のみんなと勉強するってこと…!?
「へぇ、この人がやまちゃんさん?」
「…えっと、希咲羅さん…ですよね」
「そ…すけど、知ってるんですか?」
「生徒会の方なので、名前ぐらいは…」
「……」
「……」
呼ばれたのは生徒会室
昼休みになったものの、るぅあちゃんは
先生に呼び出されたため先に行っててと
言われた
だから来たんだけど……
そこに居たのは赤髪で、オッドアイの男子
C組の希咲羅さん
「……ぁ、、えーっと、いい天気ですね」
「そっすね」
……
(何話したらいいんだろ、、)
男子経験はおろか
お友達すらすくない私には
どんな話をすればいいのかまったくだ
「すまん、遅れたわ〜」
「……ぁ、」
バレー部の…
「あ、この子がるぅあの言っとった子やね」
関西弁のほわほわした男の子
確か……同じくC組の美夏さん
「山田です」
「山田ちゃんか〜、よろしくなぁ 」
「はい…!」
「ごめんなさい、遅れました」
「すいません〜」
えっと…朝教室に来た子と…
(あ…この子)
「雨宮さん?」
「え、なんで知ってるんですか?」
「ぁ、いや、副会長の妹って認識で…」
不審がられちゃったかな
「あー、そういうことですか。
そうです、雨宮 天羽です。」
「先輩!私の名前は!笑」
「ちゃんと知ってるよ、夜月ちゃんだよね」
「良かったです、笑」
「私は山田だよ、よろしくね」
「はい、山田先輩ですね
あの、夜月さんとは面識あるんですね」
「うん、朝教室で会って……」
「朝……?」
「あ、いやえっとこれはね、」
(…?)
「天羽ちゃん、朝呼ばれんかったのが
不服なんやろ〜?」
「…そんなことないです^^
ですが…通学の時間を変えるなら言ってと
あれほど…
朝練で元々早いので把握出来ないところも
あるんですよ」
「ごめんね、朝にも付き合わせるの悪いかなって」
「別にいいですし
まぁ早朝の通学は変な人少ないので
少しは安心だと思いますが……
心配なので明日からはついて行きます」
「るぅあ可愛いもんねぇ笑」
「心配になるのも分かるわ〜」
「あれ、てかそのるぅあはどこおるん」
「なんか呼び出しだって」
「告白ですか?」
「いや、普通に成績について」
「ほーん…」
「…?」
あぁ、そういや説明しとらんかったな
と言いながら勉強道具を広げる美夏さん
「これ以上成績が悪ぅなったら
生徒会の活動を休止する約束なんやよ」
「えぇ!?」
「まぁ、大抵は大丈夫やと思っとるんけどな
……まぁ、ボーダーラインがおんねん」
「 う”…っ」
希咲羅さんがぎく、とする
成程…?
成績良さそうなのに、意外だな
…まぁうちの学校、国内屈指の進学校で
周りからもハイレベル、って言われるし
テストの問題は簡単じゃない…と思う
(だからこそ雨宮兄妹が恐ろしい…)
加点問題は特に難しいとされているけど
毎回満点レベルをとってくる
相当、努力してるんだろう
…雨宮家は、有名な家柄だ
その家の子供となるとプレッシャーも凄そう
この”青空学園”には有名な家柄の人が多い
国内屈指の進学校なうえ、欲に言う
坊ちゃんお嬢ちゃんが通いがちな学園
芸能についても手厚く歓迎していたり
大学になると、パテシエや職人の道も
しっかりと用意されている
受験の競争率は凄く高い上
成績のトップ争いは止まらない…
その中で”生徒会”に入れる時点でだいぶ
凄いと思う。
私だったらきっと、もういっかって
満足しちゃう
だから、更なる高みを目指してる
“生徒会”に
心惹かれる
あぁ、こういう人達が
将来…みんなを引っ張っていける
(私も頑張ろう)
コメント
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えいや、おもろすぎ さすが夜だが?? まじ愛せる👊🏻︎💕︎💕︎💕