お久しぶりです
これ考えんのムズくて……
大目に見てください……
#mtp
#nmmn
ご本人様とは一切関係ありません
wki side
「先輩、起きて」
「んぅっ……」
ベッドに潜っていく元貴を叩く。
男子寮に来てから毎朝こうだ。
朝弱い元貴を叩き起すルーティン。
でも全然嫌ではない。
「先輩」
掛け布団からひょっこり顔を出した。
一つひとつの仕草にドキドキしてしまう。
「遅刻しちゃうから」
「……うん」
洗面所へ顔を洗いに行く背中を見送り、
さっさと着替える。
「はぁ、眠い。着替えさせて」
「えっ」
「……冗談だよ?」
俺の前で服を脱ぎ出す元貴から目を逸らす。
俺だけ意識して馬鹿みたい……
「食堂行こ」
「……はい」
ガヤガヤと騒がしい食堂。
俺の手を引っ張ってぐんぐん進む元貴。
「お、お似合いですねー先輩」
「うるさい」
1年の男子らが毎回冷やかしてくるが、
悪い気分ではないんだよな。
隅っこのあんパンを手に取る。
「いつもそれだよね。飽きないの?」
「毎回カレーパン食べてる先輩に言われたくないです……」
朝食を食べ終え、
荷物を持って教室へ向かう。
「あ、おはよ滉斗」
「おはよ!」
教室に入ると友達に挨拶され、
元貴は自分の席に座る。
せっかく同じクラスなのに、
教室ではあまり話してくれない。
「席につけー」
先生に呼びかけられて座る。
「ここはこの公式に当てはめて……」
さらさらと板書を取る元貴を
斜め後ろの席から眺める。
留年するのはごめんだからと言って、
いつも真面目に授業を受けている。
綺麗な横顔……
視線を感じて周囲を見ると、
隣や後ろの奴がニヤニヤこっちを見てる。
「……見んな」
睨み返してノートに視線を落とした。
「お前ほんとに好きだよな〜」
授業終わり、席に皆が群がってくる。
「なにがだよ」
「なにって、ねぇ?」
「おん、あいつ以外いないだろ」
「うるせぇな」
「青春ですね〜」
「黙れ」
ちらっと元貴を見ると、
元貴もこっちを見ていた。
が、すぐに逸らされてしまった。
チャイムが鳴る。
「ほら、座れ」
皆を急かして教科書を取り出した。
昼食の時間。
「ご飯行こ」
珍しく元貴が誘ってくれた。
「うん!」
食堂にて、
「カレーにしたんだ。朝もカレーパンだったのに」
「あーん」
「……えっ」
俺の言葉を無視してスプーンですくい、
差し出してきた。
「なに、え?」
「零れちゃうから早く。あーん」
「あ、ん」
スプーンにぱくりと食いついた。
「おいしい?」
「ん、うん」
「そう」
口からスプーンを引き抜いて、
それをぺろりと舐めた。
「おいしい」
「な……」
ぶわっと顔が熱くなる。
「……ごめん」
顔をほんのり赤くしてカレーを食べ進めた。
mtk side
授業後、若井を取り囲んで
なにやら恋バナ?をしていた。
若井は好きな人がいるらしい。
なんだか先を越された気がして
悔しくて、ちょっと悪戯してみた。
カレーを若井に差し出す。
「あーん」
「……えっ」
明らかに戸惑っている。
食べてくれないと、
僕が恥ずかしいだけなんだけど。
「零れちゃうから早く。あーん」
「あ、ん」
「おいしい?」
「ん、うん」
「そう」
スプーンを引き抜くと、
銀色の糸がつー、と引いた。
その糸をぺろりと舐めとる。
「おいしい」
「な……」
顔を赤くして黙り込んでしまった。
罪悪感が僕を襲う。
「……ごめん」
無言でカレーを食べ進めた。
初心な恋っていいですよね
自分にこんな恋は訪れないですよ
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コメント
7件
やばいめっちゃニヤニヤしちゃった🤤もっくんがスプーンを♡♡♡シーン最高でした!!
この話読んでる時発狂しそうでした笑 めっちゃ最高です!!
この食堂にいるモブになりたいんですけど?!