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「 あの 夏 」
りょつぱ
若井side
「 涼ちゃん ッ 、おはよ 、笑 」
「 ぁ、おはよ、 笑 」
にこりと微笑む涼ちゃんの腕と頬には傷が増えている。それに足にも。隈も酷くて。
…俺の家、泊めよう。このままじゃ涼ちゃんが…
俺の涼ちゃん、傷つけないでよ _
「 ねぇ、今日俺の家来ない? 泊まっていこうよ 。 」
「 … 、 ちょっとだけ 考えていい?用事あるかもだからさ 、笑 」
「 うん 、待ってる 。ゆっくりでいいけどね ?笑 」
「 … ありがとう 」
そう微笑んだ涼ちゃんの瞳には、光が灯っていなかった。
「 ぁ、若井 、ごめん … 今日 用事あったからさ 、笑 また誘ってくれる …? 」
「 ん 、おっけー … 、
… 無理だけはすんなよ 、? 」
「 … なんの事 ?笑 用事だよ 、大丈夫 」
「 … そっか 」
またそっか、としか言えない。
涼ちゃんの傷的に学校での虐めもあるけど、…親からかな。
「 涼ちゃん 、ほんとに 大丈夫 ? 」
「 大丈夫 だってば 、安心して ?笑 」
「 … 、なんかあったら 俺のとこ 来てよ ? 」
「 … 行けたら行くね 、笑 」
…来ないって事か、笑
「 じゃあさ、一緒に帰ろう。今日も 」
「 当たり前じゃんか 、笑
恋人 、なんでしょ ?僕達 」
「 … うん 、 」
にへへっと悪戯げに笑う涼ちゃんには惑わされる。恋人、…恋人か、笑
なんか、嬉しい。
「 涼ちゃん 、 」
「 ぁ、若井 、待たせちゃった? 」
「 んーん 、全然、帰ろ 。今日俺部活ないから 、 」
「 … 、ッ …うん 、!笑 」
「 ぁ、 猫 」
「 え、どこ ? 」
「 ほら、彼処 。 」
黒猫で、瞳が黄色。
「 … 、昨日の子 だ 、笑 」
「 みゃおっ 、みゃん っ 」
猫は涼ちゃんの足に擦り寄る。
「 昨日の子 ? 」
「 あー 、笑 」
聞いてみると昨日、父親に追い出されたからここの公園に来てこの猫ちゃんと一緒に居たそうだ。隈が酷いのはこのせいか。
俺が絶対救ってやるからね。
「 んふふ 、かわいい ねぇ 、 」
「 みゃぅんっ 、みゃおっ 」
「 ふふ 、待っててくれたの ?笑 」
猫を愛おしそうに撫でる涼ちゃんの頭を撫でると、へ?と声を上げて此方を見てくる。
「 ふは 、なんでもないよ 」
「 ん ー … それならいいや 、笑
ぁ 、帰んなきゃ … 」
「 … 、そっか 、傷、お大事にね。
… また明日 、 」
「 … うん 、さよーなら 、笑 」
… 涼ちゃんが明日も笑顔を見せてくれますように。そう願って、帰る涼ちゃんの背中を見送った。
猫は俺の足には擦り寄ってきてはくれないな。笑
「 猫ちゃん 、ばいばい 。 」
#5.「 また明日 」
あーーースランプ!!!
コメント
2件
ほぁ、いまイッキ読みしました… 一言で言うと、本当胸に刺さります……続き楽しみすぎる! でも無理をせず、ご自分のペースで頑張ってください、!