テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

気のせい

一覧ページ

「気のせい」のメインビジュアル

気のせい

1 - 気のせい

♥

100

2025年11月22日

シェアするシェアする
報告する

 ︎︎ ︎︎





緑 × 桃


1 部 赤 × 紫 含む



自己満 。



地雷さん 🔙 推奨


















「 はぁ … 」


放課後の教室で俺は溜息をつく 。


「 溜息ついてると幸せ逃げんぞ ー 」


そう言いながら紫と赤が俺の背中を叩く 。


「 幸せだったら溜息ついてないっての  」


「 なんか悩みでもあんの ? 」


俺の言葉を無視して赤が問い掛けてくる 。



「 … 赤と紫が羨ましい 」



「 「 は ? 」 」


2 人からの視線が冷たい 。


俺泣いちゃう 。


「 だって 、 恋人と同じ学校とか羨ましい … 」

「 あ ー 、 お前の恋人他校だっけ ? 」


「 うん 、 俺の頭じゃ偏差値届かなかった 」


「 緑だっけ ? 最近会ってねぇの ? 」


「 ん ー … 1 か月会ってない … 」


「 ふ ー ん 」



「 … … 俺の目の前でイチャつくのやめてもらえる ??? 」


俺の前でこれ見よがしに恋人繋ぎしたり頭ぽんぽんしたりする赤と紫を俺は真顔で見詰める 。


俺の相談聞いた上でそれするの鬼やろほんまに 。


禁忌だ禁忌 ( ? )


「 悪ぃ 、 いつもの癖で 。 」


赤がさらっと答える 。


ちくしょう羨ましいなこの野郎 。


うわ 、 めっちゃドヤ顔されてる 。


くそうぜぇ ~ ~ …




「 … 俺らにはどうにもできんな 」


「 マックでも行くか ? 」



「 誰が行くか っ !!

お前らの間の空気でポテト真っ黒焦げなるわ っ !!! ( ? ) 」


ポテト焦げるってなんだよ 。


何言ってんだよ俺 。


「 っは 、 んだよそれ … 」


紫が言い終わらない内に 、 突然教室の扉が開いてクラスメイトが飛び込んできた 。


「 ねぇ 、 校門に他校の制服着たイケメンいるんだって !! 」


クラスメイトは大声で友人を呼ぶとさっさと出て行ってしまった 。



「 イケメンだってよ 」


「 … 俺からしたら赤が 1 番だけど 」



赤と紫が顔を見合わせながらバカップルぶりを発揮している 。



… 赤と紫に聞こえたってことはまぁ当然俺にも聞こえた訳で 。



「 っ !! 」



俺は鞄をひっ掴むと全速力で校門に向かう 。



校門には ____





「 っ 、 緑 !!! 」




俺の恋人が 、 微笑みを浮かべて立ってい た 。



「 桃桃 、 久し振り 」



優しい声で俺の名前を呼ぶ緑に飛び着く 。


「 わ 、 っ … 」


緑は目を見開きながらも 、 しっかり俺を抱き留めてくれる 。


「 忙しいって言ってたのに … なんでいるの 、 」


「 昨日電話したときの桃桃の声が寂しそうだったから来ちゃった 」


「 緑のば ー か 、 あほ … 」


「 桃桃は俺に会えるの嬉しくない ? 」


「 … 知ってる癖に 」


「 え ー 、 俺は桃桃の口から聞きたいなぁ 」


緑が悪戯っぽく笑う 。


… ずるい 。



「 … 嬉しくない訳ないじゃん … 」


素直に 「 嬉しい 」 と言うのが照れくさくてツンツンした言い方になってしまったけれど 、 緑は満足したように俺の頭を撫でてくれる 。


「 … 周りの人 、 見てる … 」


「 でも最初に抱き着いてきたのは桃桃でしょ ? 」


「 ぅ … 」


返す言葉もございません …


「 それより 、 今からデート行きませんか ? 」


緑がまるで王子様のように手を差し出す 。


「 … … 喜んで 」


照れながらも緑の手に自分の手を重ねると 、 緑は俺の手の甲に口付ける 。


「 … っ 、 ⸝ 」


あまりにも恥ずかしくて顔を上げられない 。


そんな俺を気にする様子もなく緑は 「 ほら 、 行くよ ~ 」 と俺の手を引っ張る 。


… 俺ばっかドキドキさせられてるし 。



校門から出て少し歩いた所で俺は足を止める 。


「 … 桃桃 ? 」


まだ赤いであろう顔を俯けながら 、 俺は口を開く 。


「 緑 」


「 … どうしたの ? 」


「 だいすき 」


「 … 」




… うわ待ってこれ 、 言った側の方が恥ずかしくない ?


緑も黙んないでなんか言って ?!


俺が恥ずか死ぬから !!


顔熱 … 絶対耳まで真っ赤じゃん 、 最悪 …




「 … 」


暫くの沈黙の間 、 緑が再び俺の手を引っ張る 。


恐る恐る緑を見上げてみる 。


緑の少し後ろを歩く俺からは緑の後頭部と耳しか見えない 。




… けれど 、 その耳が赤く染まっているのはきっと俺の気のせいなんかじゃない 。

この作品はいかがでしたか?

100

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚