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主要登場人物一覧
望月輝人(37)…3代目主人公 国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊長
片倉陵(32)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊主任
河内慶六(34)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員主任
永井大介(30)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
浦渼祐輝(44)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
海野崇(25)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
北海遼(23)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
赤木龍一(58)…国家保安庁3代目長官
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「お前がまさか、部隊統率者になるとはな」
「まだ新設されて間もない部署ですからそんなにすごいことでは無いですよ」
望月は、幕僚監部時代の先輩とエスカレーターに乗りながら雑談していた。
その時だった、上の階から怒号のような声が聞こえた。
望月らは目を合わせながら急いで怒号のする元へ向かった。
「お前がやったのか?殺してやる」
そう言うと1人の男はポケットから拳銃を取りだした。
「幕僚監部の者だ。銃を捨てろ」
望月の先輩は急いで拳銃を構えた。
「うるせーよ。こいつを殺してから俺は死ぬ」
次の瞬間、男が拳銃の引き金に指を入れたその時を狙って望月は男に襲いかかった。
男は、乱射をする間もなくそのまま望月によって取り押さえられた。
次の日
男の取り調べが始まった。
取り調べで男が口を開いたのは、自分の名前と所属名、そして自分が銃口を突きつけていた男の正体についてだけであり銃を構えた理由は何も語らなかった。
そんな中、国家保安庁内で発砲未遂事件が起きたマスコミは派手に騒ぎ立てた。
それを受けて突如、警視庁が捜査に乗り出す事になった。
「上司に銃口を向けるってよっぽどの何かがあったんだろうな」
片倉が呟いた。
「ポリも捜査に乗り出してるとかで、朝から警察車両がうじゃうじや出入りしてたぜ」
河内が言った。
「気になるかもだけど俺らの仕事は、後の2人を見つけ出すことだ。早く見つけないとチームの始動が遅れる」
望月が言ったその時、1本の電話が鳴った。
望月が出ると電話の主は幕僚長の吉井だった。
国保内で今連続窃盗事件が発生しているらしく、発砲未遂事件の捜査担当を要請してきたのだ。
当初、断っていた望月だが2日後、片倉達からの後押しもあり、事件捜査を担当することにした。
まず最初に望月が行ったのは事件が起きた日の発生現場にある監視カメラの映像チェックから入った。
そこで重点的に見ていたのが、男(海野崇)が銃を出すまでの流れだった。
何がきっかけで銃を出したのか、海野の言葉などから慎重に調べた。
その結果、浮かんできたあるキーワードがあった。
都内連続暴漢殺人事件
「バレたらヤバくないですか?」
「もしかすると海野だけに非がある事は無いかも。とにかく頼む」
「わかりました。」
望月に頼まれ浦渼は元同僚の捜査一課刑事から都内連続暴漢殺人の捜査資料を受け取った。
捜査資料を持ち帰ると浦渼は望月らに事件について軽く説明した。
「最初に事件が起きたのは、
2058年8月8日この日、夏祭りが各地で開催されておりその夏祭りから帰宅中の女子高生が襲われそのまま殺害されました。それから7日おきに都内各地で同等の事件が何度も発生していました。すぐに犯人は見つかるだろう。世間だけではなく警察内部でもその声が多数上がりました。しかし証拠が少なすぎた、事件が発生する範囲があまりにも広すぎて特定に時間がかかり、未だ未解決であります。最後に殺された被害者は、梅野夏海当時17歳。それから事件は急に起きなくなりまして…」
浦渼が説明していると何やら外で警察官らが騒いでいた。
「何が起きた?」
河内が呟くと浦渼は、急いで下に降り近くの警察官に事情を聞いた。
「そうか。わかった」
事情を聞いた浦渼は急いで部屋に戻った。
「何が起きた?」
河内が聞くと浦渼は息を整えながら言った。
「発砲未遂事件で事情聴取予定だった男が逃走したそうです。海野は、今、幕僚監部が身柄を拘束してると」
「てことは、銃口を突きつけられた男か…」
片倉が言った。