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ローカルは嫌いだ。
個性のない声を出してなにがいいのか、
周りの奴らは『ずっと待ってるよ』だの『早く出ろよ』など本当にうるさすぎる。
そもそも俺はたこわさという
“自我のない存在”
としてこの界隈を楽しんでいたというのに、
いつのまにかたこわさは自我を持たされ、
スキンは変えられて
俺は名前すら変わった。
もうわけがわからん。
それで声出し…??
はあ、本当にかわっちまったもんだな、
『いっくーん』
「…はぁ、」
特にこいつ、893。
いっつも俺に突っかかってきて、 いじってくる。俺は目立たずに平和に過ごしたいのに、みんなが俺の存在を忘れかけた時にあいつは俺の名前を出す。
「…ほんっとに迷惑、」
ぼそっと声に出してみたが
あいつはどうやら地獄耳らしい。
『あぁー?迷惑なんて本当は思ってないのにね〜?いじってもらって嬉しいでしょ、いっくんは、』
本当に頭がバグってるのかニヤニヤした声で話しかけてくるあいつを俺は無視した、
『なんで無視するのいっくん…』
初めて聞いたような弱々しい声に思わず振り向いて声を出した、
「…い、いやきこえてるし、」
『聞こえてるのになんも言わなかったってことは図星ってこと?笑。いっくんかわいいねぇ〜』
やられた、
くそ…
「うるさ、、、」
『…かわいいなぁ〜』
ああ、この猫を撫でるような甘ったるい声。声は低いのにねっとりした893の声は聞くだけで鳥肌が立つようになった。
最近のローカルでは893はDDに粘着しているらしい。
一人称ネタでDDのスイッチが制御されてコメントにもDDのアンチが少なくなった。
あいつは誰でもいいんだ、少しでも自分が楽しめるようなおもちゃを見つけて遊ぶ。
俺がローカルでたら…
DDにつくネタも無くなるだろうし…、
ずっとついてくるのも最悪だし、
だからローカルにはでない…って
思っていたりする。
……
『いっくん。俺と会おうよ』
…は?
なんだ。急に
怖すぎるだろ…
「…は?なに言ってんの」
『ん?会おうよ。って言ったけど?』
「…むり、」
『ん〜そっか。』
「…ん、」
『俺といるのがめんどくさいから?』
なんだこいつわかってんじゃん、
「…いや別に、嫌なだけ」
なぜか肯定できなかった
『そっかぁ。じゃ、俺寝るわ』
なんでだ、やけに素直だ。もっと
えー?なにビビってんの?】
とか
俺の家こいよ】
とか言うかと思ってた、
案外さっぱりしてて…なんなんだよ…
これじゃあ俺が期待してたみたいじゃんか…
「ん、おやすみ、」
いつもは言わないのにおやすみとか言ってしまった。
『ん〜、おやすみ。いっくんも早く寝なね、』
動揺の一つもない。
もっと俺がおやすみって言ったことに驚いてくれたって…、ああ、俺なんでこんなにあいつのことばっか考えて。
なんだよ、なんなんだ。
「…はい、」
ピロン
、はあぁ…くっそ。
寝よ。