テラーノベル
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唱えると同時にミニライト達とカナちゃんの後ろに居たライトが光を放ち、魔物に向かって行く。その光は、大きな異形の魔物を包み込んだ。
私達はバレないようにそっと頭を引っ込めて、ギリギリ見える範囲で見ていた。
「成功したのかな?」
ドウと大きな音とともに、魔物は横に倒れこんだ。
倒れた大きな身体からキラキラと煌めく粒子が空へと溶けていってまだ夜ではないけれど、まるで天の川のようだった。
「聖女カナ様バンザーイ。カトル殿下バンザーイ!!」
一人の衛兵さんから声が拡がり、まわりから勝利と称賛の声が次々とあがった。
気が抜けたのだろう、カナちゃんはカトル王子に優しく抱き抱えられていた。
「よかった」
そう思った時、私に喪失感が起こった。
カクンと膝がくずれて倒れそうになるところをアリスが抱き止めた。
「大丈夫?! リサちゃん」
「うん、なんか力が抜けちゃって……」
力が入らない身体で、あははと必死に笑う。
「大丈夫。あとはボクにまかせて、ゆっくり休んで」
アリスの言葉に、安心感を覚えた私はゆっくりと目蓋が落ちる力に逆らうのを止めた。
あれ……何? 黒い蛇がカナちゃんに向かってる……。
危ない……。なんで、誰も……気が……つかない…の……。
ゆらゆらゆらと心地良い揺れ。頬を撫でる優しい風が吹いていた。
ーーー
ピチュンピチュン
なんだか小鳥さんの声が近づいてきている気がする。
そして、この状況。どうしてこうなったんでしょう。
隣に綺麗な銀色の髪と猫耳と美人な寝顔があります。
すいません、言い直します。ベッドの横の椅子にアリスが座ったままこちらに上半身だけ倒れこんで寝ています。
「あ、リサちゃんおはよー。よかった。目が覚めて」
少しムニャムニャしながら、アリスが目を擦っている。
「目が覚めなかったらどうしようって心配だったよ」
優しくぎゅっとされる。アリスの目が少し赤い。
「ごめんね。急に眠たくなってしまって」
「それが魔法を使った時の代価だね。リサちゃんがいきなりそんな風になるということは、あの魔法はとても魔力を使うんだよ」
ふわっとはなれて、何時ものように頭を撫でてくれる。
「びっくりしちゃった。あまりあの魔法は使えないね」
「そうだね。ボクがいない時に絶対使わないでね」
ふわふわといつまでも撫でられるので流石に照れくさくなってきたのだけど。
そうだ! あの魔物やカナちゃんに向かっていった蛇は!?
どうなったのか聞かないと。
「ねえ、あの後どうなったの?」
そう聞くと、アリスの表情が少しだけ固くなった。
コメント
1件
あら〜、リサちゃんが魔法使ったあと急に倒れちゃうシーン、めっちゃ心臓ギュッてなったよ😭💦 アリスがずっとそばにいてくれて優しく撫でてくれるの、尊すぎるでしょ…! でも最後の「固くなった」で終わるのずるいよ〜! 黒い蛇は何者なの!? 続きが気になりすぎてソワソワ止まらない!! 花月夜れんさん、毎回絶妙なところで終わらせるの上手すぎませんか…!?⋆♡
月城 蓮桜音
36
耀聖(ようせい)
244
耀聖(ようせい)
549
205