「 彼氏さんとの子 妊娠ちゃいました 」
もとぱ
生理男子、バンドやってる、実年齢
※同性婚が認められてる世界線
「 …これバレるかなぁ … 」
お腹が少し大きくなり始めた。
若井には細いからもっと食べてよ!!??と念押されたから沢山食べたの、と誤魔化せる。よね。言わなきゃ、言わなきゃ。
LIVEもあるし、それまでには若井に言いたい。今日、言おう。
若井に、妊娠のこと。伝えなきゃ。
「 元貴、ただいま。 」
「 ぁ、おかえり、ッ 、 … 」
なんだかぎこちなくなってしまって、とりあえず自分の部屋に行ってみる。
冷や汗がでてきた。
若井が認めてくれなかったら?
僕すら、愛してくれなくなったら?
「 どう、しよ… ッ 、 」
まだ言えないから、ご飯を作って、若井に食べさせることにした。
「 今ご飯作るから、待ってて。 」
「 ん 、 今日は何かな~ ッ 、 」
この無邪気に笑う顔が愛おしくて。この笑顔が無くなった時の顔を想像することすらもう怖くて。
「 んふ、今日はね ~ 、 トマトパスタ?笑 」
「 元貴の好物~ !! 笑 トマトパスタ食べたい!! 笑 」
「 いちご買ってきたから食べてな、冷蔵庫入ってるから。 」
「 え!!やった!! 」
「 んふ、 元貴のご飯楽しみ~ !! 」
毎日作ってあげてんのに、なんだか今日は気分がいいのか、それともトマトパスタが食べたいのか、
僕を後ろから優しく包み込むように抱きしめる若井。
「 ん、 今日ちゃんとご飯食べたの? 」
「 ん? あ~ 、うん 、 食べた。 若井がいない間にね~ !笑 」
にやにやと笑ってみせると、少し違和感を持っているのか、あー、そっか。いいな、といつもの様な笑顔じゃないが笑ってくれる若井。
バレてありませんように。と願いながら料理を作る手を進めていく。
美味しそうな匂いが漂うが、少し匂いがきつくて窓を開ける。
「 … ねぇ元貴、ホントのこと言ってね? 」
「 ぁ、え、う、うん … 、 」
「 … 妊娠、してない? 」
#2.「 バレた? 」
めちゃくちゃ早く終わりそうで悩み。
もちょっと続けるつもりだったのにさぁ!!次回で最終回になりそう!!