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説明めちゃめちゃ遅れてましたがこの物語中司×中類です。
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今日もまた、類のもとへ行こうと思う。咲希にも事情を説明した。
『初めて、恋をしたかもしれない』
と。そう伝えたら、咲希は自分のことのように喜んでくれた。
『アタシのせいで恋愛出来てないと思ってたけど、良かった!!』
『アタシのお見舞いは、その人と会って、色々お話して…!その後で全然大丈夫!!寧ろ、来てくれる事がとっても嬉しいから!!』
本当、良い妹を持ったものだな!!
さて、今日も類はショーをやっているだろうか。
キョロキョロと周りを見回す。
向こうの方に類が見えた。何やら取込み中のよう。類と同年代くらいの二人組が、類と話している。
「…む?」
よく見れば、類と同じ制服だ。類のクラスメイトか?そのクラスメイトらしき人達はケラケラと笑っている。が、類はあまり楽しそうではない。なぜだ…?あまり仲が良くないのだろうか…
「________w」
「____ww」
「…___、______。」
会話の内容が聞き取れない。盗み聞きなどたちが悪いが、気になってしまっては仕方がない…のか?まぁとにかく、少し近づいてみれば分、…かる、だろう…
「……は?」
類の足元には、機械がビリビリと音を立て、ぐちゃぐちゃに壊れている類がお気に入りだと言っていたロボットがあった。
『なぁ、類。さっきのショーで使っていたそのロボットはなんだ?』
『ああ、これはね、みんなを笑顔にしてくれる子なんだ。僕のお気に入りさ。』
『みんなを笑顔に…』
『僕の造るものは、人に迷惑を掛けて、人を傷つけて、人の笑顔を消して…全て危険なものばかりなんだ。でも、その中でもこの子は、人を笑顔にしてくれる。本当に、造って良かったよ。』
「………」
あの2人が…壊したのだろうか。
モブ「お前もそろそろ現実見ろって。こんなので人が笑顔になるわけねぇんだよw」
モブ「そーそーw、てかさぁ…こんな事されたくなかったなら、もうやめれば?w」
「……僕は、…僕はただ、好きなことをしているだけだよ。自分の好きなことをして何が悪いと言うんだい…。」
モブ「あ?神代のくせによぉ…口答えすんな!!」
「!?い”っ、た…」
「……あ”??」
類の綺麗な顔に、傷をつけたのか…?意味がわからない。なぜそんな事をするのだろうか…理解不能だな。
「おい。」
「!!ぇ…、天馬、くん…」
モブ「あ”ぁ?んだよお前…」
「お前みたいな底辺なやつに教える程の価値はないだろ。」
モブ「っテメェ…!!!!」
モブ「まぁまぁ、落ち着けって。なぁ、お前、コイツのダチ?やめといたほうがいいぜーw、お前まで犠牲になるとこ見たくないわーww」
「っ…」
コイツらの1言1言に、いが煮えくり返りそうな程に腹が立つ。類が今にも泣き出しそうだ。今すぐにでもコイツ(モブ)に殴りかかりたいところだが、類も居るしな…言葉で追い詰めるしかないだろう。
「(最悪だ。天馬くんにも迷惑を、掛けてしまっている。ああ…もう、やだな…) 」
「……ッぅ”…、ふぅッ…」
モブ「あ、泣いちゃった?かみちろくんは弱いでちゅねー♪www」
モブ「こんなんで泣くとか…wってか、男が泣くなよ、気持ち悪ぃーw」
「は???」
…………もう殴っても良いだろうか。というか、こんな奴らの相手をするよりも先に類を抱きしめたいのだが。
「……そうか。弱いのはお前らの方ではないのか?」
モブ「は…?んなわけねぇだろw」
「そうなのか。1人じゃ心細いから、弱いから2人じゃないとこうやって虐められないのではないかと思ったんだが。」
上手く挑発出来ているだろうか。
モブ「っんだとテメェ…!!!!」
「!天馬くん!!危なっ_… え…?」
モブ「…は?なんで…止めれるんだよ…」
…なんだ、これは。弱すぎやしないか?…こんな程度なのか。
「……ほら、1人でかかれば 弱いではやいか。」
モブ「っ行くぞ!!!」
モブ「…チッ」
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「はぁ…………類ッ!!!!!大丈夫か!!?」
「ぅ、え……?」
天馬くんはクラスメイトがどこかへ行ったことを確認し、すぐに僕のもとへ来て抱きしめてくれた。昨日の僕のように。混乱しすぎてちゃんとした返事が返せない。今…天馬くんが守ってくれたの?こんな僕を?
「…っあり”がどぉッ…グスッ」
「!?!?」
完全に安心しきって泣いてしまった。いや、まぁさっきも少しは泣いたが…
「よ、よしよーし、大丈夫だからなぁ〜…?たくさん泣いていいぞ〜…!」
「う、ぅ”う…ッ」
「…ありがとう、天馬くん。」
「名前でいいと言っているのに…まぁ、どういたしましてだな!!!」
………そっか、そろそろ言わないと、だね…。後で辛くなるのも僕だし。
「…ねぇ、天馬く」
「あ!!!今日はショーしないのか!?」
「え…あ、うん…あの子も壊れちゃったし…」
そう。あのロボが壊れてしまっては、人を笑顔にするなど到底僕には出来ない。
…情けないね
「…あれはやっぱり、アイ ツらが壊したのか…??」
「…ぇッ」
天馬くんが、天馬くんじゃないみたいだ。まるで別人…と言っても過言ではない。圧が物凄い。この圧で押し潰されそうだ。
全部正直に話したほうが良さそうかな…。
「そう…だね。『こんなの造ったって傷つけるだけだろ』って…。確かに、そうなのかもね…」
「そんなことはないっ!!!」
「!!」
「オレもそのロボットに、類に!!!!元気と笑顔をもらった!!」
顔を無理矢理天馬くんの方に向かされて、真剣な瞳で見つめられる。そんなに綺麗な琥珀色の瞳に見つめられてしまっては、変な気分になってしまうなぁ…笑
「……そっか…ありがとう、天馬くん。」
「思ったことを言っただけだ。類はそのまま、類らしく自分の好きなことをやってくれ。オレはありのままの類が好きだ!!」
「好きなことを…ね。ふふ、そうだね!」
「きみのおかげで、元気が出たよ。」
「だって、こんなにも嬉しい言葉をもらったのは初めてだから。」
「…!!!」
「よく考えれば、確かに僕らしくないね!」
「ああ!!その意気だ!!類っ!!!」
「オレはもう行くが…本当に大丈夫か?またさっきのクラスメイトが虐めてきたり…!!」
「大丈夫だよ。君は過保護だよねぇ…、ほら、僕のことは良いから、妹さんのとこに行ってきなよ。」
「む、だ、だか…」
「好きなんだろう?妹さんのこと。なら、早く行ってあげな。」
「む…」
「きみが行かなくては、妹さんも悲しんでしまうよ。」
「……何かあったら、すぐに連絡しろよ?」
「…うん、またね。」
「ああ、また!!!」
ああ…やっぱり、気づいてないなぁ…
……僕もよく、こんなに回りくどい事をするよね。もう、叶わなくなっちゃうのに。いや、最初から叶わなかったのかもね。
こんなものは_。