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「わぁ綺麗、、、」
鏡に映った自分の姿は、まるでお姫様のようだった。
夢だけど、夢じゃない。
今私はウエディングドレスを着ている。
そう
遡ること
2ヶ月前の自分の誕生日。
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誕生日。高校の時からずっと付き合っている彼ことさもくんとデートをしていた。
「今日あっという間だったね〜」
「だね〜」
いつも一緒にいると言えどやっぱりデートの終わりは寂しい、、、
「少し沿岸沿いを通って帰ろっか」
「うん!」
そうして私とさもくんは車に乗るのだった。
「ねぇべる?」
「どうしたの?さもくん?」
「少し車降りない?春の沿岸だしちょっとまだ寒いかもだけど、、、」
「降りる!!」
そしてさもくんは良かったとでも言いそうな少しだけ安堵したような表情にも見えた。
どうしたんだろ?
「わぁ〜!綺麗!!」
まだ少し寒さが残るが、空は澄み渡っていて海に反射している月と星がとても幻想的だった。まるで絵の中でしか見れないような景色。まさか現実で見れるなんて、、、
さもくんは私とその景色を見ながら微笑んでいた。
少し恥ずかしくて照れてしまう。
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すごく幻想的な景色の中俺はべるを見ていた。景色も相まっていつも以上にべるが可愛く見える。
しかしそんな俺にはやることがある。とても重要な事。
「ねぇべる」
「どうしたの?さもくん?」
いつも通り可愛く聞き返してくれる。でもだからこそ失敗してしまった時が怖い。
そして俺は少し深呼吸をしてずっと隠し持っていた小さな箱を取り出した。
「俺と結婚してください」
べるはいつも以上に顔が赤く染まっていた。
そして、、、
「はい、、、」
あぁやっぱりべるは可愛い。
べるが指輪をつけたのを確認して箱をそっとポケットにしまった。
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ここまで照れている様子のさもくんを見るのは告白された時以来かもしれない。それぐらい珍しかった。
そして
「さ、さもくん!?」
私は何故か抱きしめられていた。
「もし断られたらどうしようとか、喜んでくれなかったらどうしようとか思ってたからべるが嬉しそうで安心しちゃって」
可愛い
「私がさもくんのこと振るわけないじゃん」
さっきまで少し肌寒く感じた、潮風が心地よく感じた。
その日の夜
「ねぇさもくん」
「どうしたの?」
私はつけた指輪を眺めながら聞いた。
「さも君のお嫁さん本当に私なんかでいいの?」
「うーん逆にべるじゃないといや。というかべる以外は俺が認めない」
何となく予想通りの反応が帰ってきてくれて安心した。
「けどどしたの?急にそんなこと聞いて」
「何となく夢なんじゃないかな〜とか思っちゃったから聞いちゃった」
「やっぱりべるは可愛いね」
そんなことをサラッと言ってしまうさもくんは少しずるい
そして今
式本番になり緊張が走っていた。
まぁ転んだらどうしようとかそんな感じだけどね。
まぁ転ばなかったけど。
タキシードに身を包んださもくんはいつも以上にかっこよく見えた。
この景色は夢じゃない。
「永遠の愛を誓いますか?」
「はい」