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📕🦈
寂しい
今日は恋人の帰りが遅い
どうしても今日中に終わらせなければならない仕事があるようだ
少し寂しい気持ちもあるが、仕事なら仕方ないとその場をやり過ごした
同棲してから半年、初めて1人で過ごす夜だった
風呂だって久しぶりに一人で入ったし、ご飯だって久しぶりに一人で食べた
こんなに美味しくないものだったっけな。
諸々を済ませあとは寝るだけになった
いつもはぶるーくの温もりに包まれながら寝るが、今日はそういう訳にも行かない
「…ちょっとなら、いいよな」
ぶるーくなら許してくれる。
そう信じて俺はタンスの中に入っていた彼の服を手に取った
すん、と匂いを嗅げば、鼻の中に大好きな彼の匂いがする
「ぁ、れ……」
安心して思わず涙が出てしまった。
おかしい、泣くはずじゃなかったのにな
彼の服を抱え俺はベッドに入る
彼の温もりこそないが、大好きな匂いがあるだけで一気に眠れそうだ
涙を拭い目を瞑る。
「…ぅ、…ぶる、く……」
あぁ、ダメだったな
1度流してしまった涙は止まってくれないみたいだ
「さみ、し……はやく……」
早く帰ってきて。
じゃないと俺はお前に迷惑を掛けそうだから。
そんな時、玄関が開く音が聞こえた
と、同時に
「ただいまぁ〜〜〜〜」
あぁ、大好きな彼の声だ
布団から飛び出て彼を出迎える
「わ、シャークん起きてたの…って…」
「…寂しかったよね、ごめんね」
大きな体で包んでくれた
ちょっと冷たいな、帰ってきたばかりだからか
「……ぶる、く…」
「うん、僕はここにいるよ」
寂しかったことをすぐ察知してくれて
彼の優しい声で安心させてくれる
「ん〜〜〜〜、お風呂は明日の朝はーいろ」
「ほらシャークん、一緒に寝よ?」
着替えを済ませ、一緒にベッドに入る
「僕、明日休み貰っちゃったんだ」
「だからさ、明日はシャークんの行きたいところいこ?」
「…家で、ぶるーくと一緒にいたい……」
たまには素直に伝えてみてもいいか、と思い伝えてみる
「…へ?なにそれ…可愛すぎるんですけど……?」
「もぉやばい、愛おしすぎるでしょ」
徐々に頬が紅潮するのが自分でもわかる
「…あは、wシャークんあっつ…」
「ほんとにかわいいんだから……」
「ぅ、るさい…」
「んふふ、じゃああとは明日たっぷり甘やかそうかな」
「おやすみ、シャークん」
大好きな声で
大好きな温もりに包まれながら眠りにつく。
これなら、安心して眠れそうだ