TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

記憶 / nksr

一覧ページ

「記憶 / nksr」のメインビジュアル

記憶 / nksr

1 - 記憶 / nksr

♥

315

2024年09月27日

シェアするシェアする
報告する


onkn / nksr


nksrとありますが左 ( nk  ) の部分は自由に変えられます。多分。


名前は出てこないものの誕生日が設定されているので、右変更は難しいかと。


途中とか曖昧で良ければ左右自由に変更できます。脳内で。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


都会の冬。


あまり雨は降らないものの、珍しい大雨。

霙。

傘を差すなんてこともせず、ただ一つの石の前で立ち尽くす。


肌に落ちた霙は、そこから細胞を壊していくかのように、痛みと共に溶けていく。


ここまで走ってきた反動で気分が悪くなったが、ぐっと堪えた。



俺が辛くなって苦しくなってどうするんだ。



彼はその苦痛すら感じられないというのに。




彼は、自殺した。


昨年の同じ日、二月三十日に首を吊った。


つまり、大雨、霙が降り注ぐ今日は、彼の命日。


昨年の二月三十日はこれまでにない程晴れていたのに。




二月三十日は、窓からの逆光で、彼の存在だけが暗く、その場に馴染んでいなかった。


暗くなった影、やけに青白く透き通った肌、整った顔立ち。


全てがあの空間の違和感を生んだ。



俺がどんな感情を持って、どう行動したかは記憶にない。


彼がつくりあげたあの空間だけが脳に焼き付いている。


目から流れた水分だけが、温かさを帯びていて。顔付近は温かく、そして赤くなっていた。



濡れて冷たくなったその石に、そっと手で触れ、別れを告げその場を去った。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


二月三十日、と日記に書かれた彼の文字 。

その日記は、彼の記憶が綴られていた。



今日は二月二十八日。

精神疾患を患った、彼の、誕生日。






┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


二月三十日は存在しません。

sr の脳が生み出した、一つの記憶です。

loading

この作品はいかがでしたか?

315

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚