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『感情、という現象。』
大学三年生、心理学部
浅霧幻。
初めの出会いは、全学部共通の選択講義で。
「君のノート、ジーマーで綺麗だね♡」
「名前は?学部は何?」
「…石神千空。理学部だ。」
席がたまたま隣になり、講義終了後、幻が話しかけてきた。
第一印象は、チャラくて、胡散臭い、ペラペラ男だった。
だが、しばらくつるんでて分かった。コイツは人の心と場の雰囲気を操る天才だ。
そんな才を持っているくせに、無理に踏み込まない。本音をこぼす。
”人間らしさ”を感じられるから、コイツに惹かれたのだと思う。
俺は、浅霧幻が好きだ。
講義後の雑談の途中。
「…幻。」
「なぁに?千空ちゃん。」
「最初はテメーのこと、チャラくて、胡散臭い、ペラペラ男だと思った。」
「ドッ、ドイヒーすぎない!?泣」
「…だけど、テメーは天才だ。」
「微表情の読解、状況対応力、間合い操作…」
「人の心と場の雰囲気を操る才能を持ってる。」
「それを持ってしても、悪用せず、優しさが滲み出てる。」
「俺は、そんな人間らしいテメーが好きだ。」
「…」
幻は一瞬、驚いた顔をし、考えた…が、すぐにいつも通りのヘラッとした表情に戻り、
「付き合っちゃう?♡」
「…軽いんだよ。バーカ。」
俺は、浅霧幻の恋人になった。
今日は、幻と初めて遊びに行く日だ。
今までは、講義後に雑談はしていたけど、この日に、この時間に、ここに行こう。と、わざわざ約束をして、出かけに行くほどの仲ではなかった。
「…あ、やっほ〜千空ちゃん」
「すまん、待ったか。」
「ぜーんぜん?今来たとこ♪」
「じゃ、行こっか。遊園地♡」
「おー。」
「最初はどこ行くんだ。」
「…? どうした、幻。ぼーっとして。」
「ん?いや、どんなアトラクションがあるかなぁって、周り見渡してただけ!」
「そうか。」
いや、幻の目線の先には、親子がいた。風船を買ってもらい、大喜びで父に抱きつく子供と、笑顔の両親。
いつもの幻なら、誤魔化さず、『微笑ましいねぇ。』とかバカ正直に言って、間抜けな顔をするのに。
朝から日暮れまで、遊び心を全開にして楽しんだ。ジェットコースター、お化け屋敷、メリーゴーランド、鏡迷路…色々だ。
最後は、観覧車。
ゴトン、ゴトン、と ゴンドラが揺れる。
「いや〜楽しかったねぇ。千空ちゃん♪」
「そうだな…遊園地なんて、小さい頃に百夜…父親に無理矢理連れられて行ったときぶりだ。」
「『新しいアトラクション設置されたらしいぜ!』って。」
「…へぇ、仲良かったんだね。」
そういえば、幻の親はどんな人なのか。
「幻は、家族とどうだったんだ。」
「ん〜…さぁね〜、昔のことは忘れちゃった♪」
「ほーん。」
こうして、幻との初デートは幕を閉じた。
はい、新連載です!
「それでも、埋まらなかった」
です!
ほかの作品(1話に大量の文字、気まぐれ投稿)と違って、今回の作品は、ちょっとの文字と、
毎週水曜日投稿
でいきます!!!!決めました!!!!!
まぁ、他の作品は変わらずにきまぐれ投稿で行きます…
コメまじで死ぬほど嬉しいのでどんどんください!!!!ほんとに!!!!!!!!!!!!😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭スタンプひとつでもいいので!!!!ほんとにモチベになります!!!!!!!
ではでは、また来週~
コメント
2件
初コメ失礼します、、!! この時点でもう尊いんですよ、、吐血レベルです😇😇 ゲンの才能見抜ける千空もある意味天才では、?🤔 次回も首を長くして楽しみにしてます~!!💕💕🦒