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「大介、今日は10時から教師がくる。
しっかり勉強しなさい。」
「お前もそろそろこの国の “ 第一王子 ” という
自覚を持ってもらわんとな。」
🩷 …はい。
あぁ、また今日もか。
ここは、 “ 陽の国 ” と呼ばれる小さな王国。
俺はその国の国王の一人息子。
つまり、第一王子にあたる。
国王である父さんは俺に跡を継いでほしいらしく、
俺が16歳になってから勉強を強要するようになった。
ほぼ毎日10時間近く勉強を強いられて、
そんなんで好きになれるわけもない。
まぁ、そのおかげでそこそこの頭はもってるけど。
…勉強、勉強、勉強の毎日。
逃げ出したいほど、ではないけど、どこか退屈さを感じていた。
🩷 はぁぁ…
🧡 どないしたん、そんなため息ついて。
🩷 ねぇ康二、この問題むずすぎるって。
🩷 16歳に解かせるもんじゃないでしょ。
🧡 んなこと言われても、国王からの指示
やねんからしゃーないやん。
🧡 はいはい見せてみ、教えたるから。
此奴は俺の専属教師の康二。
俺が小さい時からの仲で、歳も近いから親友みたいなやつ。
康二はもともとかなり貧乏な家庭だったけど、頭の良さを父さんに買われて今に至るらしい。
🧡 まぁ、嫌になるんは分かるけどな。
🩷 嫌っていうか…退屈?
なんか、毎日面白くない。
味気ない、という方があってるか。
🩷 (きっと、このままの生活がずっと続くん
だろうな…。)
そう、自分の中で決めつけて、疑わなかった。
明日、その運命が大きく変わるとも知らずに。