注意事項
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・軍パロです。
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tn「…一面青やなあ。」
大きな船に乗り、ふわふわと海を流れる。
ザーッと波を立てる水をぼんやりと見ているのは、W国の偉大な書記長、tnであった。
tnはとある仕事で島国のD国に向かっていた。
D国までの道のりは長く、まだ半分も来ていなかった。
目元にかかった髪の毛を指で払い、また水面を眺める。
キラキラと光る水面に見蕩れていると、ふと後ろから微かな殺意を感じた。
近づいた所で勢いよく振り返った。
そのまま、拘束しようとしたのだ。
だが、その瞬間に船がザバンッと波に乗った。
tnの動いた身体をふんわりと浮かび、よろめいた。
すると、そんな身体に飛びかかってくる何者かがいた。
そう、先程の殺意の原因の奴だ。
?「ヒヒッ!!その首も〜らっ…て、ちょッ!!」
tn「馬鹿馬鹿馬鹿ッ!!!!」
飛びかかってきた勢いで、tnとその男は船の外へ軽く放り投げられてしまった。
咄嗟にインカムを繋いだが、すぐに塩の味が口に広がった。
水の中から見ても、水面は輝いていた。
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tn「げほッ…ぺっ、、うぇ。」
舌に残る塩味をなんとか吐き、濡れた顔を拭う。
だが、服も濡れていて、拭うことは出来なかった。
ガバったなあ、と内心だるそうにしながらちらりと横を見ると、tnに飛びかかった男が倒れていた。
小さな島らしき所だった。
そこに、2人は流されたようだ。
tnは深くため息をつき、その男を揺さぶった。
tn「起きろ。おい。コラ。」
すると、男はうーんと唸りながら起き上がった。
ぱちくり。
2秒間ほど見つめ合い、え?と間抜けな声を出した。
tn「お前のせいで、遭難したぞ。コラ。」
?「え?ここ、どこ!?」
tn「知るか。」
勢いよく立ち上がり、辺りを見渡す。
周りには、大きくて細い木々と、うっすらとした雑草。そして、広い砂浜。
それしか認識できなかった。
面倒なことになりやがって。
tnはインカムを触ったが、ブーブーッと変な音を出すだけ。
こりゃ、故障したな。
tn「はぁ、お前名前は?」
?「…。zmや。」
zm と名乗る男はそっぽを向いてそう言った。
tn「お前、サバイバル知識はあるか?」
zm「…は、はあ?」
tn「これから、サバイバル生活することになりそうやで。」
zm「…んなの嫌だわ。どうにかしろ。」
tn「はあ?俺に言うなや。元々はzmのせいやで。」
zm「…ふん。」
zmはtnの首を掴んだ。
ぎろりと、緑色の瞳がtnを睨みつける。
zm「俺はなぁ、K国から来た暗殺者や。てめぇを…。書記長サマを仕留めにきたんや。」
「なんで、そんな俺がお前と協力すんねや。」
ぷふっ。
tnの口から、笑い声が漏れだした。
zmは静かにその口を睨む。
tn「俺、協力するとは一言も言ってへんよ。」
「なんや。協力したいんか?」
zm「は、はあ!?俺はそんなこと…ッ!!」
ぐちぐちと喋るzmの肩に腕を回して、森の中へ連れ込む。
とりあえず、小さな建物くらいあると良いのだけれど。
tnの腕の中で小さく暴れるzmは小さく舌打ちをした。
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tn「…zm言うたら、めっちゃ強い奴やっけ。」
暖を取る為に、木の枝を集めていたtnは呟いた。
確か、K国はそこそこ有名な国だった。
それもそのはず、軍人に最強と呼ばれる男がいるからだ。
これは本で読んだ話だが、そいつを味方にすればもうその軍は負けを知らない だとか。
それほど、敵に回した瞬間に確定敗北が目に見えるくらいに強い奴だ。
それは…確か、”zm”と書いてあった。
味方でさえも恐れる脅威で、彼は軍人の中でも軍人と言った人間らしい。
それが、tnを暗殺しようとしていた男だ。
そんな奴から生き延び、まさか一緒にサバイバル生活を過ごすだなんて現実とは思えない。
tnは腕に溜まった枝を仮拠点の洞窟に運んだ。
そこにはもうたんまりと枝が溜まっていた。
恐らく、zmが集めたものだ。
洞窟の中で、ガリガリと石を削っているzmに声をかける。
tn「こんなもんありゃ、なんとかなるわ。ありがとうな。」
zm「…!!」
zmは少し驚いた表情をしたあと、静かに頷いた。
tn「何してるん?」
ちらりと手元の石を見る。
その石は結構削られていて先端が尖っていた。
zm「…狩り用。これで刺す。」
シュンッと、tnの膝目掛けて突き刺す。
…が、tnもtnだ。
書記長と言われるほどには能がある。
察して足を引っ込めたため、刺されることは無かった。
zm「…ちッ。」
tn「はいはい。舌打ちはええから火を起こそうな。」
石を握り締める手を取って、重ねられた枝の方へ連れていく。
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tn「それでな、うちの総統がほんまウザイねん。」
zm「…総統をウザイ言うやつ初めてやで。」
バチバチと燃える枝に手をかざしながら、くすくすと笑う。
zmも、警戒を少し緩め、話をしてくれるようになった。
zm「でも、俺んとこも最悪やで。俺が敵の時は俺に土下座をするぐらいだったのに、味方になった瞬間好き勝手使うんやもん。」
「…あー。腹たってきた。帰ってきたら殺りたい。」
燃える枝に小さな石ころをケシケシと投げる。
zmも、その才能を人の思うつぼに使わされてしまうんだ。
そう考えると、tnは頷くしかなかった。
tn「K国やったか?酷いところなんやね。」
zm「うん。K国のKは、カスのKかも。」
tn「ぶふッ…!!」
tnは転げて笑った。
それを見て、zmも嬉しそうに微笑んだ。
tn「お前、怖いやつかと思ってたけどおもろいんやなあ。」
zm「ヒヒッ。そうかな?」
tn「おう。少なくとも俺は好き。」
zm「…初めてやで。んなこと言った奴。」
tn「これから沢山知るよ。」
波の音に耳を貸しながら、2人は静かに眠りについた。
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tn「zmぅぅぅ!!!!!ふざけんなやコラぁぁ!!!!!」
zm「ヒヒヒヒヒッ!!!!!」
2人は森の中を必死に走っていた。
後ろからは大きな熊が追いかけてきている。
zmが石を投げて挑発し、追いかけられながらtnを巻き込んだのだ。
tnは濡れた服を乾かしていた最中だった。
tn「うわっ、ちょ、来とるぅぅぅッ!!!!!!!」
zm「ヒャヒャッ!!!!笑かさんでやッ!!!!!」
tn「ふざけんなぁぁぁぁぁ!!!!!」
zm「ヒャヒャッ!!!!!フッ…ヒヒヒヒヒッ!!!!!」
「わーった!!わぁ〜ったよ!!」
zmは立ち止まって、熊の方へ走り始めた。
tnはそれに驚き、慌ててzmの方へ駆け寄った。
tn「ちょ、おま、馬鹿!!」
「そっちに……は……。」
目の前に熊。
WOW。
tnは硬直しながら、静かにzmへ目線を移した。
zmはジッと熊を睨み、手には石のナイフを持っていた。
狩り用に と作っていたやつだ。
zm「………。」
zmの呼吸が響く。
熊はゆっくりと近寄ってきた。
そして、口を開いて……。
tn「くたばってどうぞ。」
zm「ヒャヒャッ!!!」
真っ赤に染ったナイフを海水で洗うzmに、パシャパシャと水をかけてやった。
zmは濡れながらも笑っていた。
zm「マジでtnおもろいわ〜!!ヒヒッ!!」
tn「はぁ…ほんまに焦ったんやぞ。」
zm「ハハハハッ!!!!!ガチや!!ヒヒヒッ!!」
そういって、笑うzmにもう一度水をぶっかける。
それでもお構い無しに笑っていた。
薄暗い砂浜には、大きな笑い声が響いていた。
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ジジッ…ザザザ!!
いきなり、耳につけていたインカムが音を出した。
まさか、直ったのか!?
tnはすぐに繋げて応答を待つ。
rb『こちらrb!!tn!!応答せよ!!!』
懐かしのrbの声が耳を貫いた。
大きい声だった。ああ、耳が痛い。
tnは深呼吸をして、声を出した。
tn「こちらtn。小さな小島に遭難した。」
rb『tn!!…ぁぁ、よかった!!生きてたんや!!』
『遭難っちゅーことは、なんかあったんやね。船自体は無事にD国へ行ってたし。』
tn「…ああ、船から落ちて。」
rb『なにがあってん。』
足元に、何かを感じた。
tnはちらりと下を向くと、zmがtnの足にしがみついていた。
ヒラヒラと揺れる髪の毛は、何かと寂しさを伝えているようだった。
rb『なんや、命狙われて逃げるために落ちたとか??それとも、落とされたとか??』
tn「…ある人と、遊んでてん。そしたら、波の動きで落ちてもうた。」
rb『ある人って!?危ないヤツちゃう!?』
tnが口を開こうとすると、zmがこちらを見た。
ここ数日間で、2人は凄く仲を深めた。
元々は敵であったのに。
tn「…なあ、紹介したい奴がおるんや。」
zm「…?」
tn「そいつは、人見知りで寂しがり屋でなのに、意地っ張りで五月蝿くて、悪戯ばっかしてきて、煽りに煽ってくる。」
zm「…。」
tn「そんな、ほんま眩しい奴やのに、本当は誰より仲間が大好きで、信頼して、されて欲しくて。1番、誰よりも仲間を大切にできる奴や。」
zm「…tn、」
tn「…そいつの名はzm。W国へ勧誘する。」
tnは、zmにそっと微笑んだ。
zmは今までで1番嬉しそうな顔をして、tnの足に抱きついた。
その威力で、tnはそのまま地面に倒れてしまった。
tn「ぶはッ…!!口に砂入ったァ!!」
zm「…んふふ。」
gr『話は聞いたぞ。zm。君を歓迎しよう。』
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tn「…あー。なんか忙しい数日やったな。」
zm「せやね。まあ、悪くなかったな。」
「こうして、お前と仲間になれたし。」
tn「…ふふ、俺は書記長や。容赦せんよ?」
zm「…ヒヒッ。受けて立つぜ!!」
帰国の船で布団にくるまりながら、2人は笑いあっていた。
すると、一人の男がお茶を持ってきた。
rb「はい、お茶やで。…で、あんさんがzm?」
zm「………、ウン。」
tnが受け取ったお茶を、zmは受け取る。
rbには警戒をしているようだ。
tn「コイツめっちゃおもろいんやで。rbも気にいると思うわ。」
rb「そうかねえ。だって元敵やで?」
zm「…チビのくせに。」
zmはペッと舌を出して煽った。
rb「はあ!?なんやこいつ!!シバくぞコラ!!!」
rbはzmに飛びかかった。
それがどうやらzmのツボにハマったらしく、ケラケラと笑いだした。
rb「おら!!往復ビンタじゃ!!」
zm「ヒヒッ!!ちょ、すまんっ!!!!ヒヒヒッ!!」
rb「おおん!?」
zm「ヒャヒャッ!!」
zmの腹をゲジゲジと蹴りながらぷんすこと頬を膨らませるrbを見て、tnも遂に吹き出した。
rb「なんやねん!!tnまで!!」
そんな風に怒っていたrbも、しばらくすると大きく笑っていた。
なんか微妙な出来上がりですわ😕
もう少し出来るかな~?なんて思っていましたが、やはり私には無理でしたね笑
ええと、ガ/バ/ガ/バ/ーズです👍🏻
なので、ちゃんと2人もガバらせてます👍🏻
少いですが、おまけもどうぞ↓
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zm「tn、ガバった!!」
tn「なにしてんねん。」
2人は、森の中をさまよっていた。
地図通りに行けば、あと少しでT国に着くはずなのに。
地図を見ていても、永遠と変わらない景色。
というか、ここはさっきも通った気が…。
zm「なあ、怒らんって約束してくれる?」
tn「あ?…まあ。」
zm「これ、ここの森の地図違うわ。」
地図をバッと広げ、右上を指さす。
tnがそこに書かれた文字を読み上げた。
tn「M国付近の森林……。は?」
M国とT国は真逆の方向だ。
つまり、真逆の方向にある森の地図を見ながら、歩いていたということだ。
まあ、迷子確定ってこと。
zmが、にこっと笑ってピースをする。
tnはその頭にゲンコツを落とした。
zm「い"ったぁ!!!!怒らん言うたやんけ!!」
tn「ふざけんな!!許すかぁぁ!!」
zm「わあああ!!!!」
tnが両手を振り上げて、zmに突進した。
zmは慌てて逃げ出した。
さて、騒がしい鬼ごっこが幕を上げた。
zmは手榴弾を使い、なんとか逃げまくる。
tnはただただ見えるzmを追いかける。
zm「うああー!!!!」
tn「待てコラぁぁ!!!!」
そんな鬼ごっこが夕暮れ時まで続いた。
その暴れようで、森の真ん中は、木々が倒れて禿げていた。
それから、rbが場所を特定し、2人を救助へ向かった。
rbが来た時には、2人とも疲れで眠っていた。
コメント
9件
ガ/バ/ー/ズ最高すぎるぅぅうう!!!! zmさんの末っ子感がやばすぎて悶絶🫶 ここちゃんまじで最高ですよ👍 tnさんもなんだかんだ楽しんでそうで好き
しゅき😇💖🫶🏻 2人の世界が平和すぎて....可愛いん🥹 ここあさんのかく新/人/組もいいけどガ/バ/ー/ズもいいなあ😆🫶🏻💞