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お久しぶりです
随分と更新が遅くなりました。多分12月も更新頻度は変わりません。どうしてもモチベがないのと私生活が少々…。恵みのリクエストください…。短編の方の更新はしばらくできません、申し訳ない
いいねが特定数超えたら執筆始めようか悩みどころ。前回(プレゼント)が何故か500超えたのでさっさと書いて投稿したい…。書きます詐欺常習犯です、許してください。
swapです。swapであってるかが未だによくわかっていませんが。
ちょっと長め。楽しくなっちゃってぇ…(言い訳)
お試しでチャットノベルにしようか検討中です。もしかしたら次の話はチャットになるかも…?
と言いながら変わらない気がするのはここだけの話
フレとやるForsaken、ChanceとLanceの非公式双子でやることが多いんですがイケメンLanceムーブが大変楽しい。兄貴もいつか出したい。
誤字脱字はお友達。
雑談も程々に、本編どうぞ
Chanceが消えた。そう連絡してきたのはSoldierからだった。別件での借金の取り立てついでに様子を見に行ったら、カジノにも家にもいない。それでも車は残されている、なんとも不自然な状況。
「どうしましょう、ボス」
携帯から聞こえる問いかけに頭を抑えながら返事をする。何であいつはこうも毎回厄介ごとを持ってくるんだ…。
内心頭を抱えながら電話口に告げる
「…Caporegimeと共同であいつの家族、友人関係を洗いざらい調べ上げろ」
了解しました、と返答が聞こえるとぶつり、通話を切った。
ため息と共に重い腰を上げて自身の執務室を出る。普段と変わらない廊下に自身の足音だけが響く。廊下の奥、扉には資料室のプレート。厳重に鍵が掛けられた扉を慎重に開けて踏み入ってから扉を閉める。無数のファイルを仕舞う棚と机に椅子しかない、物寂しく殺風景な部屋。
AからZまで分類されたファイル、Cの列からファイルを幾つか取って机に置く。乱暴に椅子を引っ張って座ると、債務者の情報が事細かく記録されているそれを読み、違ったらまた別のファイルを読む。至極単純だが手間と時間がかかる作業。一人でやったら何時間と過ぎていくだろう
最も、それは一人だったらの話だが。
一冊のファイルを読み終えたと同時に、資料室の扉が開く。ウシャンカを被った男と、サングラスを掛けた男が室内に足を踏み入れる。ようやく来たか、俺よりも遅いのは何事だ?と文句を言いたい気持ちを抑えると、二人を一瞥してからファイルに視線を移す。やがて突っ立ったままの二人に向けて口を開く
「遅い。さっさと始めろ」
鶴の一声とでも言うのか、言葉を聞いた瞬間に顔色を変えてファイルを調べ始める。窓のない部屋では時間感覚が狂っていく。そうして何分か、何十分か、はたまた何時間か。室内に紙を捲る音だけが響いていた時サングラスの男、Caporegimeが「あ、」と声を漏らす
「ボス、見つけました」
どうぞ、と差し出されたファイルを奪い取るように受け取り目を通す。
かつては仲良くしていた人物がいたが、その人物は現在行方不明。備考欄にはその人物についても記載がある。その中でも目を引く一つの記述。
ーーーーーー注意。その人物がChanceのことを好意的に見ているかの保証はない。
「…なるほどな。」
これ以上面倒事に巻き込まれるのはごめんだったんだがな。
備考欄に貼られた写真には見覚えがある。よくカジノにいたあの胡散臭い野郎だとすぐに思い浮かぶ。よく覚えている、あれの放つ雰囲気は俺達マフィアと酷似していた。一般の人間じゃない、裏特有の物々しさ。嫌な予感は的中したってわけだ
「…ここか」
目の前に聳え立つ一軒家。ただの一軒家にしてはかなり大きい。情報が間違っていなければここで間違いないはずだ。
臆することなく玄関扉を蹴り破ると、二階からドタドタと慌ただしい足音が響くと、Mafiosoは警戒するように構える。階段から姿を表したのは、如何にもな好青年。人当たり良さそうな人物だが、Mafiosoはその皮の下を知っている。
「…随分と乱暴なお客様だな。俺に何の目的があって来たんだ」
「生憎、こちらも時間がなくてね」
その好青年はMafiosoを見ると、ほんの一瞬目を見開くと、すぐさま平常心を取り戻し疑問をぶつける。その動揺を見逃すほど、Mafiosoは落ちぶれてなどいない。彼の中で、疑念は確信へと変わる
好青年からの問いかけに淡々と告げる
「Chanceを返してもらおうか。」
「…何故わかった?」
「うちの優秀な相談役のお陰でな。…答えろ。Chanceをどこにやった」
「っはは、マフィアってのは、目的のためなら何でもするんだな?」
軽薄そうに笑う好青年。
拳を勢いよく振り上げると顔面めがけて振り下ろす。勢いを一切殺すことなく拳は顔面にめり込む。バキッ、と何かが折れるような音が静かだった室内に響く。鼻から血が吹き出すと床や手袋を汚す。言葉にならない悲鳴を気にも止めず胸ぐらを掴むと、何処までも冷たく、何処までも無慈悲な声で聞く
「…Chanceをどこにやったかって聞いてんだろ」
「……言うと思ってんのか?はは、都合のいい頭して、っ…あ”、」
なんでこうも俺の神経を逆撫ですることばかり言うんだか。
胸ぐらから手を離すと、好青年の顔面を踏みつける。言葉を言い終えることなく、好青年は意識を失い、人形のように倒れ込む。興味をなくした様子で床に投げるとバーナーフォンを取り出し電話をかける。数回のコールの後、応答が返ってくる
「例の場所だ。伸びてる奴の回収に来い。俺は今から中を捜索する。」
返事を待つこともなく電話を切ると、そのまま折って捨て、服を弄る。着ていたシャツの胸ポケットから、からからと音を立てて何かが落ちる。小さな鍵だった
「これか」
慎重に拾い上げ、家中を探索する。僅かな違和感を探すと本棚に視線が止まる。普通じゃまずありえない床の傷、他はすべて倒れているのに、一冊だけ倒れていない本。その本を取り出すと、奥に鍵穴が見える。先程拝借した鍵を差し込むと、本棚がゆっくりと動く。本棚の下に隠された空間を覗き込む。金属製の梯子が付いている細長い通路。
なるほどな、道理で傷ついているわけだ。
ゆっくりと梯子を降りていくと、大きな音が下から響く。急ぎながらも冷静に地下に入ると、研究室のような部屋に一人佇む何かがいた
777で固定された目元のスロットに、ミニガンへと改造された右腕、ゆらゆら揺れるコードの尻尾は人間味を感じさせない。そいつの立ち振る舞いはChanceと酷く似通っていて、Mafiosoは彼らしき人物に手を伸ばしかけるが、己を律し抑え込む。
「Chance…」
疑念が声として溢れ、剣を握る手に力が込められる。声が聞こえていたのか、スロットが回る。スロットが???へと変わり、彼がゆっくりと口を開く。除く舌は薄灰色の機械らしい舌だった。
「Chance?誰かと勘違いしてるな。残念だが、俺はChanceじゃない。俺の名前はSubject777だ。」
スロットが再び777に戻る。こいつにとって、このスロットは感情表現であり意思疎通の手段でもあるのだろうか?
「…違う。お前はSubject777なんかじゃない。」
Subject777と名乗ったそいつをじっと見据える。証拠なんてない。ただ、長年の付き合いでの勘でしかない。それでも、俺はこいつがChanceだという確信を持っている。
馬鹿げている話だ。物的証拠が物を言う世界で勘なんて脆い概念に縋り付きたい俺がいる。笑えるな。
彼の持つ機械の右腕がキュルキュルと音を立てて回転する。反射的に剣を落として、銃弾を発射する前に距離を詰めた。詰めたところで何をするかなんて決めてなかったが、こう目の前にいると不思議と手が伸びる。
「…」
気がついたら、Chanceをぎゅっと抱きしめていた。何も言わなかった。言えなかったのほうが正しいのかもしれない。何も言えないのは両者とも同じらしく、MafiosoもChanceも口を開けなかった
我に返ってすぐ、Chanceを気絶させた。強い衝撃を与えるという少々乱暴な方法にはなるが、死にはしない。気絶したChanceの身体から力が抜けていくと、急いで抱き留める。息はほとんどしていないが、心臓はまだどくどくと脈動している。
こうも変わり果ててはいるが身体は暖かい。ーーーー生きているんだな
因縁のような相手だ。いなくなっても何ら変わらないと思っていた。実際、こうしていなくなったら、何か足りないような気がしてならない。日常に何かが欠けたような感覚。Chanceが近くにいるのが当たり前だと思っていた。
俺の腕の中で穏やかに眠っているChanceを見つめながら後始末について考える
…帰ったら、どうしようか。あの男と家の処遇やChanceの今後も考えなくちゃいけない。一件落着で終わることはないだろう。
…それを決めるのは、こいつが起きてからでも遅くはないな。
彼を横抱きにして抱えると、ゆっくりと家を出た。
Mafioso
自身の感情に疎い。それが恋慕なのか執着なのか、はたまた依存なのかは不明
Chance
Chanceをベースにして作られた機械人形。Chanceだった頃の記憶はない。
部下
忙しかった。
next…執筆中