ぐちゃりと嫌な音が響き渡る。
私、死んだんだ。
やっと、やっと死ぬことができた。
これでらっだぁに会うことができる。
らっだぁは死んだ私を見てどう思うのだろうか。
悲しむのか、それとも会えて嬉しいと思うのか。
まあ、別にもう知ったことではないけれど。
私は、ここが天国であることを願いながら目を開けた。
そこには、驚きの景色が広がっていた。
見渡す限りに木が生え、その木々の間からは木漏れ日が差している。
どうやらここは森の中のようだ。
って、今はそんなこと考えている場合じゃない。
『ここ、どこ…?』
『私、死んだんじゃ…』
確かに私は高いビルから飛び降りて死んだはず。
なのに、今目の前には森が広がっている。
いや、もしかしたらここが天国なのかもしれない。
でも、だとしたらなぜ私は実体があるのだろうか。
普通幽霊になるはずなのに。
まあ、所詮おとぎ話なんだろうけど。
それよりも、今はらっだぁを探すことが優先だ。
一刻も早く見つけなきゃ。
『らっだぁとまた、笑い合いたいから。』